Final Judgement

ヤオ判定に怯えるボクシングファンのひとりとして
採点に特化し備忘録かわりに作成します

ディアスvsマリナッジ(2009年8月23日テキサス州ヒューストン)

2009年08月25日 | スーパーライト級
◎マリナッジ 115-113 ディアスX  

1R マリナッジ10:9(ディアス9:10マリナッジ)
2R ディアス10:9(ディアス19:19マリナッジ)  
3R マリナッジ10:9(ディアス28:29マリナッジ)
4R ディアス10:9(ディアス38:38マリナッジ)   
5R ディアス10:9(ディアス48:47マリナッジ)  
6R マリナッジ10:9(ディアス57:57マリナッジ)   
7R ディアス10:9(ディアス67:66マリナッジ)  
8R マリナッジ10:9(ディアス76:76マリナッジ)
9R マリナッジ10:9(ディアス85:86マリナッジ)  
10R マリナッジ10:9(ディアス94:96マリナッジ)
11R マリナッジ10:9(ディアス103:106マリナッジ)
12R ディアス10:9(ディアス113:115マリナッジ)   


<Official>
◎ディアス UD マリナッジX

ゲイル・バン・ホーイ(テキサス) 118-110
デビッド・サザーランド(オクラホマ) 116-112
ラウル・カイーズ(カリフォルニア) 115-113


<memo>
1R 左ボディフックから入ろうとするディアス。マリナッジはジャブを連射して時に左フックを入れる。スピードで上回るマリナッジの見栄えがいい。マリナッジにカット。
2R ジャブから入りだしたディアスが右を幾度かクリーンヒットして観客を沸かせる。手数でも上回りRをとる。しかしマリナッジも終盤いい右アッパーを返し好調さをうかがわせる。
3R ディアス対策なのかアッパーが冴える今日のマリナッジ。ディアスの連打攻勢には速いヘッドムーブとクリンチでうまく対処。ディアス左目尻より出血。
4R ディアスのジャブはスピードこそないがタイミングがいいのかこの試合でも有効。ジャブからの連打、特に左フックをよく当てた。
5R 前半はディアスの左フックダブル、トリプルが、2分過ぎからはマリナッジのアウトボックスがいい。支配時間が長かったディアスにふる。
6R ディアスが強引にボディを攻める。やや雑でローも数発あったように見えたが注意はなし。冷静にジャブをつき右もいれたマリナッジがコントロールしてた。
7R 初めてといっていいクロスラウンドか。ラウンドの初めと終わりはアウトボックスされてたディアスだが中盤に奪った数度のクリーンヒットを評価。
8R トランクスをズリ落としそうにしながらもリングを広く使い軽快に動くマリナッジ。右クロス、左フックを1発ずつ食ったがそれ以外はほぼ完封。ディアスの追い足に鈍りがみえる。
9R マリナッジがリング上をスイスイ泳ぐかのように動き回る。距離をうまく保ちジャブとリングジェネラルシップでディアスの前進を上回ったとみる。
10R 前のRと同じ流れ。ラウンド最中にマリナッジは観客か敵のコーナーマンと口論、何事か叫ぶ。
11R 接近しての打ち合いに持ち込みたいディアスだが衰えないマリナッジの速いジャブがそれを許さない。いい右も当てラウンドを抑えた。
12R ペース自体は変らずもこのRはディアスの左右フックが幾度かマリナッジを捕らえた。マリナッジも余裕を持ってさばいてはいるが決め手に欠けており攻勢点込みでディアスに。


・マリナッジはベストとみえたヌドゥ1を思わせる仕上がりでスピード満点。手数もでていた。
・ハットン戦もこういう展開を予想してたんだけど、ハットンの圧力がそれを許さなかったんだろう。
・118-110の人は置いといて、前半6Rはかなり振り分けやすい内容だった。ここまでは3:3の互角。後半はマリナッジペースで試合が進んだ。
・迷ったのが7,12R。ともにディアスにふったがそれでも115-113でマリナッジ。西海岸と東海岸のボクシングの違いを考慮してもマリナッジの怒りは理解できる。
・「ヒューストンはいつもよそ者に酷い判定を出す。政治的判定がはびこる今のボクシング界はくそったれだ。以前は好きだったこのスポーツだが今は大嫌いだ」
・しかし自分でも115-113マリナッジとしておいてなんだけど、そこまで言い切れるほどにポーリーはリードを取れなかったように思う。
・敵地なのだから現実問題として確実に自分が抑えたR以外は全て相手にいくくらいの覚悟でやらねば。そういうのイヤだしなくなればいいと思うけど。
・後半試合を支配してたのはマリナッジで間違いなかったと思うが、不用意にビッグパンチをもらったり、明確にポイントを奪う攻撃がなかったのも確か。例えば9,10R。
・ここらへんは相手にいってたとしても仕方がない。本来はあってはならないがジャッジも人間だし地元の歓声や雰囲気に流されることはありうるのだから。
・こういうポイントを確実にとるほどの貪欲さ、または用心深さがあれば。それができたと思わせるデキだっただけに。言葉は悪いが地元判定が付け入る隙を与えたかんじ。
・ポーリーが勝ったと思うし、勝つべき試合だと思うが、悲しいかなボクシング界では「許容範囲」という言葉で収まる。そんな印象。

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