毎年調律しても、少しずつ ほんの少しずつ狂いが生じるピアノ。
さして上手でもない私には、日々の狂いはまるで感じないのだけれど、
一年ぶりに調律してもらったら、やっぱり違う。
コロコロと音の粒がそろって、なんて気持ちがいいんだろう。
調律師さんは毎年、帰り際にこう言う。「できるだけ弾いてあげてください。」と。
とにかく弾いて、弦を錆びつかせないことが大事なんだね。
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義母が、大腿骨骨折で入院して3カ月。
家主不在の家に、時折風をいれに行くのだけれど、誰もいない家が汚れるのに驚く。
9月が例年になく日照時間が少なかったせいもあるのか、2週間もすればカビ臭くなり
床を掃除すると雑巾が緑に染まる。家具も革製品もぬかりなくカビが住み着いている。
人が暮らして、家に呼吸させてやることが大事なんだね。
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さて、私は一年ぶりの健診。まずはかかりつけ医で通常の、そして来月は乳腺科。
ここのところ身体が錆びついている。あちらがギシギシ、こちらがタルタル。
日々のメンテがなってない。自分が錆びつかせているんだ。
母さん これはなあに?
これ、先日 母が初挑戦したフォームローラー。
これを使って、筋と筋膜に対してマッサージのように圧をかけて筋膜を緩める方法を
「筋膜リリース」というらしいけれど、肩こりや腰痛にも効果があるらしい。
でもねえ母さん 分かってると思うけど・・・
はいはい 身体を錆びつかせないためには「日々続ける」ことですね。