シクロクロスで旅のレポート

ロードでもなくMTBでもなく、シクロクロスは「旅」のできる自転車です。そんなシクロで旅したレポートお届けします。

「空気いれ」の呼称に見る文化人類学的考察

2007-02-18 20:23:30 | Weblog
 インフレーターという道具があります。サイクリストにとっては必要欠くべからざる日常用具でありますが、本日はその呼称にかかる文化人類学的考察であります。
 ずばりあなたに問います。あなたはインフレーターのこと日本語でなんと呼んでいますか?標準語では「空気いれ」でありましょう。おそらく多くの皆さんそのように呼んでおられるかと。ところが僕はこれを「空気さし」と呼んでおりました。僕の田舎での呼称であります。就職して大阪に出てきてこの道具をこのように呼びましたら、とてもおかしいと笑われました。そこで僕は「じゃあ、他の地方の人たちはこれをなんと呼ぶのだろうか?」と疑問に思いまして何人かの方に訊いてみましたところ、他にもいろんな呼称があることが判明しました。たとえば「空気つめ」と呼ぶ人がおりました。秋田県の海岸地方の方であります。あるいは「空気つぎ」と呼ぶ人もおりました。岡山県比婆郡の方であります。まれに「空気ポンプ」と呼ぶ方も・・・。
 さてここで一つ比較してみてください。「空気いれ」の「いれ」とは「入れる」の「いれ」です。「入れる」という行為の対象は通常「固体」でありますね。「箱に物を入れる」とか「筆箱に消しゴムを入れる」とか。同様に「空気つめ」の「つめ」は「詰める」の「つめ」であり、「詰める」行為の対象はやはり「固体」です。両者は「空気」を「固体」と同じような概念で捉えていることになります。一方、「空気さし」の「さし」は「注す」という言葉から、同じく「空気つぎ」の「つぎ」は「注ぐ」という言葉から来ております。いずれも「水を注す」「酒を注ぐ」のように「液体」を行為の対象とした言葉であります。
 面白いのは、空気を固体とみなすのは海辺の地方の考え方で、液体とみなすのは山間部の地方の考え方だということです。秋田県の沿海部の方はもちろんですが、標準語はもともとは江戸前の言葉ですからこちらも臨海部の言葉と言えます。一方、僕の郷里の篠山は内陸部の盆地ですし、比婆郡も山間部にあります。いかがでしょうか、インフレーターの呼称からその人の出身地域の特徴が判ってしまうというこの不思議さ。あなたのまわりの人はインフレターのこと、なんて呼んでますか?文化人類学への入り口はすぐそこです。
 それはそれとして、僕、インフレーターを新調しました。前のものは引き続きシクロクロスで使用しますが、シクロクロスのものより高い気圧で充填する必要があるロードのタイヤには力不足なのですよ。かくしてまた一つ春を迎える準備が整っていくわけでありますな。でもこいつで一から入れると大変だわ。やっぱりフロアポンプ欲しい・・・。
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2 コメント

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フロアポンプ (GONZOU)
2007-02-19 09:28:51
無しはきついっすねー。
ちなみにうちでは、フロアポンプも携帯ポンプもまとめて、エアポンプと呼んでおりました。
エアポンプなら・・・ (Thaurus)
2007-02-19 21:18:30
Gonzouさん、毎度です。
 エアポンプというと・・・やはりあなたの出自はアメリカ大陸、なわけないかな(^^)
 シクロだけだったら携帯用のインフレーターだけでも何とかなってたんですけどねぇ(笑)。

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