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JR富良野線に将来はある

『全国鉄道事情大研究 北海道篇』より JR富良野線 旭川空港へのアクセス線としても機能させるべし 偶々、通って、好きになった線路 翌年に春・夏・秋・冬と4回、通った。四五年前で、「北の国から」よりも前の話。

ポイント

 富良野線の旭川寄りは駅間隔が短く旭川の郊外路線として利用されている。また旭川―富良野間を利用する人も多く、行楽期には人気の観光列車「富良野・美瑛ノロッコ」号も走る。このため輸送密度は1477人となっている。もし根室本線の滝川-富良野間が廃止された場合、行楽期の臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」も富良野線経由になり、札幌-富良野間の乗客は富良野線に集約され、輸送密度も上がることになる。

概要

 富良野線は富良野-旭川間54・8Kmの単線非電化路線である。旭川駅で函館本線と宗谷本線、富良野駅で根室本線と接続する。富良野線は根室線の部に所属している。

 輸送密度は1477人と比較的多い。平成26年度は1409人だったので増えている。旭川寄りが旭川への通勤通学路線であるからである。しかし、営業収支率は317%の赤字である。1日1キロあたりの赤字額は3万9300円である。大半は除雪費用による赤字である。

 もともと現在の根室本線である釧路線の一部だったが、根室本線の滝川-富良野間が開通した大正2年(1913)に旭川上吊良野間を根室線に所属する富良野線とした。

沿線風景

 国鉄やJRが定めている富良野線の起点は富良野駅だが、国交省鉄道局が出している『鉄道要覧』では旭川駅を起点にしている。本稿ではわかりやすいので旭川駅から述べるが、富良野行を上り、旭川行を下りにする。

 旭川駅では一番南側の1、2番線の島式ホームが富良野線の発着ホームである。他のホームに比べて短くなっている。

 旭川駅を出ると半径300mで右に大きくカーブして宗谷本線と分かれる。径間(二つの橋脚のあいだ)が長い単線桁式高架橋でカーブしながら、旭川駅高架化前の築堤に取りついて忠別川を渡る。その間に旭川駅南口への取付け道路の南6条通を渡る。右側には高架化後に整備された「あさひかわ北彩都ガーデン」という公園が見える。

 築堤を降りて半径500mで左にカーブしているところの左側に片面ホームがある神楽岡駅となる。

 神楽岡駅から西神楽駅までは直線で進む。勾配は最大6・7%の緩い上りになっている。緑が丘と西御料の川駅の片面ホームは左側にある。西御料駅まで住宅山が続いている。次の西川穂駅の片面ホームは右側のあたりに民家がなくなる。

 次の西神楽駅は相対式ホームで前後は両開きポイントになっているが、その前後で線路は左に振っている。上り線の旭川寄りで分岐する側線がある。

 西神楽の先で半径581mで左にカーブして右側に片面ホームがある西聖和駅となる。ホームの長さは2両分もなく、2両編成は約半車両分ホームからはみ出して停車する。全列車がワンマン運転で前乗り前降りだから後方車両がホームからはみ出しても問題はない。同駅が旭川空港に一番近い。空港まで約7Kmである。

 しかし、同駅からはバス路線による空港への連絡がない。そこでDMV(デュアル・モード・ビークル)の実用化路線として手前の西神楽駅から道路走行して旭川空港と旭川駅を結ぶことが考えられていた。結局、これは実現しなかった。

 7・6‰の上り勾配を直線で進み、勾配が緩むと半径581mで右にカーブして南下する。そして相対式ホームの千代ケ岡駅となる。上り線が左側に分岐する片開きポイントになっている。前方に噴煙を上げている川にが吐える。

 千代ヶ岡駅の先で半径437mで左にカープし、103mの辺別川橋梁を渡ると片面ホームの北美瑛駅である。ここの片面ホームも短く、2両編成の後部車両はホームからはみ出して停まる。また、ホームは半径400mの右カーブ上にある。

 この先は25‰の勾配で丘を上っていく。カーブもきつく、最小半径302mで右に左にカーブする。下り勾配に転じて美瑛駅になる。左手上り線が片面ホーム、島式ホームの内側が下り本線、外側が下I線のJR形配線だが、下1線は使用停止になっており、島式ホーム側は柵がしてある。また、上下本線は両方向に発車できる。

 美瑛駅の先で半径450mで左にカーブする。最大20‰の上り勾配になり、一旦下るが、すぐに最大28・6‰の急勾配を上る。上りきったサミットの標高は288・7mである。その先で少し下って美馬牛駅になる。同駅の標高は283・5mである。上り線が旭川寄りにある斜向かい配置の相対式ホームで、下り線の旭川寄りで側線が分岐している。

 駅を出ると半径350mで左にカーブしてから上下線は合流する。当初は最大22・7‰の下り勾配だが、勾配は徐々に緩んでいく。市街地に入って上富良野駅となる。

 上りホームが旭川寄りの斜向かい配置の相対式ホームの駅で、上り線の旭川寄りで側線が分岐し、上りホームの裏まで延びている。下り線は富良野方向へも出発できる。

 駅の先で半径437mで右にカーブする。その先から鹿討駅まで、途中の中富良野駅の構内のポイントによるカーブは別にして、ずっと直線が続く。勾配は最大16・7‰の下り基調で進む。市街地に出ると富良野線に沿って碁盤の目状に水田が広がっている。そんなところに西中駅がある。左側に1両分に満たない短いホームがある。

 右手の丘陵がラベンダー畑で初夏には紫の花が絨毯のように広がる。そんな季節だけでなく6月から10月まで開設される臨時駅のラベンダー畑駅がある。やはり左手に板張りの簡易な造りの片面ホームがある。基本的に「富良野・美瑛ノロッコ」号が停車する。ノロッコ号は3両編成のためホームは長い。また夏期には日を限定して日中に走る普通も停車する。55mの第2富良野川橋梁を渡った先に中富良野駅がある。

 中富良野駅は相対式ホームで、旭川寄りの上下本線が分かれる手前で側線が左手に分岐する。次の鹿討駅は右手に1両分もない短い片面ホームがある。この先、線路はやや右に振ってから振り戻して直線で進む。そして右側に短い片而ホームがある学田駅を過ぎると左にカーブして進み、113mの弟1富良野川橋梁を渡る。右手から根室本線が合流し、国道237号富良野国道をくぐると富良野駅である。

車両

 普通はキハ150形の単行か2両編成が使用される。全列車ワンマン運転である。

 「富良野・美瑛ノロッコ」号用は50系客車をオープンデッキ等に改造したオハテフ510-51、ナハ29003、オタハテ510-2の3両とDE15形ディーゼル機関車一両の4両編成が基本で、ナハ29をさらに連結して4両編成になることもある。

 機関車は旭川寄りに連結され、富良野方にはオクハテ510-2号に運転室が設置されている。旭川行は機関車が牽引する通常の運転、富良野行は機関車が後部から押す推進運転となっている。なお、DE15形機関車は「富良野・美瑛ノロッコ」号用の特別塗装された2両が用意され、1両使用、1両予備としている。また、ナハ29形はバーベキューカーで、29の数字は「ニク」に合わせて付けたとされる。

ダイヤ

 富良野で根室本線に直通する快速「狩勝」が1往復走る。停車駅は旭川発が旭川―上富良野間各駅、中富良野、富良野路が中宮良野、上富良野、美馬牛、美瑛、千代ケ岡、西神楽、西御料-旭川間各駅である。旭川発のほうが停車駅が多いのは朝のラッシュ時に運転され、上富良野までの各駅での乗降客が多いため、各駅停車にするしかないからである。

 普通列車のうち富良野行の美瑛発12時8分、13時6分、15時10分の3本は西中、鹿討、学田の3駅を通過する。旭川行では朝の1本が快速「狩勝」と同じ停車駅で走り、富良野発9時59分は学田駅と鹿討駅、11時42分は西中駅を通過する。

 旭川-美瑛間は概ね1時間毎、美瑛-富良野間は1、2時間毎に運転されている。

 不定期の「富良野・美瑛ノロッコ」号の停車駅は美瑛、美馬牛、上富良野、ラベンダー畑、中富良野となっている。

 1号が旭川↓富良野間の運転で、その後、美瑛―富良野間を2往復して、6号で富良野から旭川に戻る。美瑛折返は島式ホーム側の2番線で行う。このとき1番線に旭川-美瑛間の区間運転の普通があって、上下ともノロッコ号と接続する。

将来

 輸送密度が1477人もあって、冬期を除いて観光列車の「富良野・美瑛ノロッコ」号が運転され、それなりに収益を上げている。

 そこで根室本線の滝川上邑良野間と同様に、上下分離方式などの運営の見直し区間としている。

 DMVによる旭川-旭川空港間の運転は実現しなかったが、西聖和駅でホーム・ツー・ホームで空港連絡バスを走らせてもいい。旭川-旭川空港間は旭川電気軌道のバスで40分、一方、西聖和-旭川空港間にバス路線を開設すると所要時間は10分、旭川-西聖和間は19分、乗り換え時間を5分とすれば34分である。と言って大差はないし、乗り換えるという面倒さがあるから、それほど利用されない。

 しかし、美瑛・富良野方面への列車に接続する。しかも、これをノロッコ号など観光列車に接続することで、全国各地から富良野、美瑛に行きやすくなるし、ノロッコ号などの観光列車の利用度が上がる。旭川空港の近くを走っているのだから、このようなことを考えてもいいはずだし、JR北海道がどうしても廃止するというのなら、同社から切り離して上下分離による民間運営にする手もある。
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