みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

春暁

2018年02月08日 | 俳句日記
清少納言ならずとも、春の夜明けに生命
の蠢動を覚えることは間々ある。
取分け、今朝のように天候が回復した後
の暁は、喜びがひとしおのようだ。

生憎、山の頂には薄雲がかかっていた。
雲の向こうから白み始め、旭が顔を覗か
せたのは山頂からやや上であったが、茜
の東雲が却って春暁を演出していた。

今一つ、春の曙が人を喜ばせる理由は、
日が昇るにつれ、次第に上昇する気温の
有り難みではないかと思ったりする。
冬の寒さから解放される実感である。

そんな想いを巡らしながら、13階の病室
から東の空を眺めている間に、中庭には次々と救急車が到着していた。
20分の間に3台、一晩で8台であった。

ここは、以前書いたように恩賜財団の経
営だけに救命医療の拠点病院である。
年間4500台前後を受け容れている。
階下は生死を分けたマジ戦場であった。

私もその当事者の一人だが、だからこそ
人間の想いが様々に織り成されて今日に
至った芸術文化、風情風雅の世界は貴重
なもののように思えるのである。

〈春暁や 故郷の山 静かなり〉放浪子
季語・春暁(春)

2月8日〔木〕晴れる
来週の火曜日にCVポートという点滴の
為の器具を胸に埋め込む。
そして、定期的に抗癌剤を注入する。
問題は、個体差のある副作用という。
やってみなければ分からない。
侭よ⁉️








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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お帰りなさ~い (齋藤 睦子)
2018-02-09 17:17:57
みちのく放浪子さま 復活!
とってもとっても嬉しいです!
楽しみにしてますよ!

ちなみに放浪子さまは現役時代は先生だったのでは?私の予想です。
Re:お帰りなさ~い (tf679)
2018-02-14 20:34:58
学校の先生ではありません。
講師として登壇したことはあります。
実務家でした。
俳句は呆け防止の趣味です。
投稿ありがとうございました。
励みになります。

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