みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

筑前の国一之宮(住吉神社)

2017年04月05日 | 俳句日記

 [住吉詣で]

3月23日 昨晩は楽しかった。五年ぶりの顔が多かった。皆、息災でなによりであった。

 家に帰れば、昨年生まれたばかりの三人目の孫に初お目見えできた。女の子である。

子は育てる義務があるが、孫にはそれが無いから可愛いというが、それは違う。子は父母

の大切な肉体の一部であり、子が出来そこなうのは親の思念に間違いがあるからだと考え

た方が良い。体を痛めたり、損なったりするのは本人の心掛けが悪いのと同じである。

 

 ところが、孫となるとそうはいかなくなる。孫のDNAはもはや私のそれから離れ、人類の

DNAの一つとなる。長女が国際結婚をしているから言うのではない。孫の血の中にある

祖父母のDNAは祖父母が生きていた証なのである。であるから、ひたすら愛おしく可愛い。

 

 さて、今日から初期の目的にそって行動を開始する。まずは初めに住吉神社に参詣する。

住吉様は筑前の国の「一之宮」である。因みに陸奥の国の一之宮は宮城県塩釜市の塩釜神社

であった。東北入りをした翌年の初詣はこの神社から始めた。お参りをして「一之宮」で

あることを知った。奇しくも東北の一之宮に導かれたことに感謝した。

 

 「住吉神社」は全国に2000ヶ所ある住吉様の治源とされる。「古事記」にも「日本書紀」

にも登場する由緒は、上古の日本史と深く関っている。祭神は「底筒男・中筒男・表筒男」

の三神である。「伊弉諾尊」が「筑紫日向の橘の小戸の阿波岐原」で禊払いをされた時に

現れた神々である。航海の神々と言われる。

 

 「筑紫日向・・・阿波岐原」は祝詞の冒頭に唱えられる言葉であるが、古神道の研究家は

この住吉神社のご在所が、すなわち阿波岐原であった、とする説を立てている。

 そして、なによりもこの神社をメジャーにしたのは「神功皇后の三韓征伐」であった。この

神功皇后は日本武尊の子「仲哀天皇」の后にして「応神天皇」の母である。

 

 よく知られている「仁徳天皇」の祖母ということになる。この皇后様は身重の身を押して

病んでいた夫の仲哀天皇に代わり、朝廷軍を率いて半島に渡った。烈女であった。そして

三韓から朝貢を勝ち取ったのである。そのときに舳に立って海路の案内をしたのが住吉の

神であったと言われている。

 

 古来日本と朝鮮半島は縁が深い。現在の民族学では、人骨のDNA鑑定から半島には

縄文人が棲んでいた、と解かってきた。それがいつの頃からか朝鮮民族に変ってくる。

 一説によれば鹿児島の喜界カルデラの大爆発により、九州、四国、中国地方の縄文人が

死滅した際、半島でも同様の惨事があったのではないかと推論されている。

 

 でも、一万五千年も前のことだからこの三韓征伐との因果はない。だが、その後「漢書」

にあるように倭人は大陸との交流を深めてきた。半島との交易がすでに行れていたことは

容易に推測できる。馬韓、弁韓、辰韓と言われていた時代である。この三国は互いに

言語も風俗も違い、攻防を繰り返していたようだ。それは倭国にも波及していたらしい。

 

 そのあたりの国際紛争に巻き込まれた可能性は高い。現に663年の「白村江の戦い」は

百済からの援軍要請であった。この時も馬韓あたりからの要請があったものと思われる。

 神功皇后は、倭国の命運を掛けた戦いに住吉三神の神助を得て勝った。その後、皇后は

「戦の神」として武家の信仰を集める。源八幡太郎義家は最たるものであった。

 

 そこから八幡神社の信仰が生まれた。もともとは住吉から始まる。であればこそ福岡に

封地された黒田長政は元和九年(1623年)、現在国の重要文化財となっているお社を

建立された。この住吉造りと言われる建築様式は神明造、大社造りと並んで上古の建築

様式である。博多駅から徒歩10分のこの宮は福岡人の尊崇の的であり誇りでもある。

 

<神さびて 桃咲き誇る 一之宮> 放浪子

 

四月五日(水) 晴れ 南の風

        陽光うららにして春風涼し

        万物生命に満ち

        啼鳥彼処に飛ぶ

        巷間賑わいて万顔の笑み

        佳き哉春の息吹

        我生きて在り

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