みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

川岸の寒椿

2017年01月03日 | 俳句日記

 お正月休みも今日まで、お勤めの方は明日からご出勤、頭の切り替えが大変だと思います。

私の経験則は、娯楽番組を見ないで早く寝ること。あるいは、仕事関連の本に目を落とすこと。

落とすだけです。真剣に読み始めると、寝付くタイミングを失うことになりますのでご注意。

 昨日は、三社参りでしたので川へは行きませんでした。今日は行かなければなりません。

 実は阿武隈川には親しい友達がいましてアイ君といいます。もう一年半の付き合いになります。

一昨年の九月に出会いました。出会った頃、彼には連れ合いがいましたが、昨年の梅雨時期に

突然彼女の姿が見えなくなりました。何故か訝りはしましたが、たぶん訊いても答えはしません。

答えでもしたら、私は彼を私の棲家に連れて帰っていたでしょう、家族にするために。

 事情が判明したのは数日後、顔見知りの釣り人に聞きました。私が朝餉をとる土手から百メートル

ほど下流の岸辺に白い羽根が散らばっていたというのです。現場に行きました。やはり彼女の羽です。

アイは茶色い体です。やや小さい彼女は白い体でした。釣り人は、猫かイタチだろうと言ってました。

 出会ったのは秋口でしたから、一番鴨がもう来たのかと思いましたが、それにしては少し体がデカい

と思っていました。付近には留鳥のカルガモ家族も棲んでいますが、かれらは懐いてはくれません。

 ところが、この二羽は弁当の飯粒を箸の先につまんで投やると、寄ってくるようになったのです。

そこで、神棚や仏壇のお供えする食べ物をさげて与えるようにしました。餌付けは成功しました。

 それからは、毎日の朝餉が賑やかなものになりました。ときにはセキレイやスズメも寄ってきます。

実に楽しい食事会でした。

 散歩仲間にお聞きすると、彼らは合鴨だということです。上流のどこかで合鴨農法をしている田圃

から、川の増水か何かで流れてきた時に、たまさか私が餌付けを始めたので居ついてしまったのだ

ろうということでした。そこでアイ君と名付けて友達になりました。

 昨年は、長期の入院とその後の療養で気にはなっていましたが、散歩仲間や近所の奥さんが面倒

をみていたそうです。どうやら人気者になっていたようです。体も一段と大きくなっていました。

 ということで、一羽にはなりましたが朝食会にでかけます。鳥たちとの出会いに感謝。

 

一月三日 曇天

六時半 川へ向かう。三賀日なのでお供えの下げ物は無し、ロールパンを持参。

    垂れ込めた雪雲で川岸は暗く、人も鳥もいない。

    アイが来た。たちまちに千切って撒いたパンを食べ尽くす。

七時  風がでてきた、体感温度が下がる。闘病の鉄則は運動と体温の保持。

    アイには済まぬが立ち上がる。アイが後からついてくる。また明日。

    暗い川面から向こう岸に目をやると、枯れ藪のなかに寒椿が赤く群れ咲いていた。

    自然は冬景色の中にも一点の色を忘れない。

    雪中の松と枯野の寒椿、人もかくあれ。

     有為の川 越えて彼岸の 寒椿

                    放浪子

 

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