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東京ミニ散歩  江戸城外堀散策

2016-06-13 14:54:42 | 東京散策





ほんの数時間の限られた東京ミニ散歩、今年もこの季節となった。
スタートはいつものこの庭園から。
この庭園、古くは加藤清正の下屋敷あったと云う池泉回遊式の日本庭園である。

この日本庭園から通りを隔てた向かい側は、旧グランドプリンスホテル赤坂の敷地で、現在は東京ガーデンテラス紀尾井町と云う地上36階・地下2階建てのオフィス・ホテル・商業施設等の複合施設と装いも新たにし来月オープンとなった。




江戸城の堀        
          
今回のミニ散歩は赤坂見附から新幸この橋までの外堀跡をめぐる。
江戸城外堀跡は、1636(寛永13)年に江戸城内郭と城下を取り巻くように造られた延長約14kmの堀で、そのうち、約4kmの範囲が史跡指定されている。

弁慶堀
堀の名は明治期に架けられた弁慶橋から命名されたもの。ほぼ往時の形のまま現存している外堀である。



弁慶橋


古き時代の弁慶橋
橋の名は、橋を造った大工の棟梁・弁慶小左衛門にちなんでいる。

赤坂門(赤坂見附)
門の石組みが一部遺されている。赤坂見附の地名ともなる。
現在の青山通りを経由して大山道へと連なる西南の関門であった。
          

          

          

溜池発祥の碑
もともと水の湧く沼沢地であり、細長いひょうたん型の地形を活かしたまま江戸城の防御として外濠に、また上水源として現在の特許庁前交差点附近に1606(慶長11)年、堰を造って水をせき止めたのが本格的な溜池の始まりとされる。
二代秀忠時代には鯉や鮒を放し、蓮を植えて上野不忍池に匹敵する名所となった。三代家光は遊泳したと伝えられる。
堰を越えて流れ落ちる水の音が大きく、「赤坂のドンドン」と呼ばれる落とし口もあった。
江戸時代中期から徐々に埋め立てられ、明治後期には完全に水面を失ったとされる。現在は、細長かった溜池の長軸を貫く形で外堀通りが走っている。

赤い矢印の下に溜池発祥の碑がたっている


教育文化会館前の石垣
江戸時代、このあたりは日向延岡藩内藤家の上屋敷で、江戸城内に位置し、東側に虎ノ門、南側には外堀の石垣、そして西側には溜池があった。外堀の石垣が、当時の姿そのままで保存され、江戸時代の土木文化を現代に伝えている。





1871(明治4)年に、その屋敷跡に工部大学校(現東京大学工学部)の前身である工部寮が設立され、1887(明治20)年には同校が移転し、翌年に学習院大学が仮校舎として利用、1890(明治23)年には東京女学館が移転してきた。
明治から大正にかけて、この地は教育文化の重要な一端を担っていた。

文科省前・虎ノ門駅地下展示室の石垣
1636(寛永13)年、三代家光の時代幕府が全国の大名を動員して石垣を築いた。天下普請である。60家の大名を6組に分け、それぞれ区域を分担し、現在のほぼ外堀通りに相当する全長14kmを積み上げた。







三井ビル前櫓台跡の石垣
江戸城外張りの隅櫓は、筋違橋門と浅草橋門とここ、溜池櫓で、唯一この石垣だけが現存している。
          

          

金刀比羅神宮
讃岐丸亀藩主・京極高和の讃岐の金刀比羅権現を江戸藩邸に屋敷社として勧請した建物である。
こんぴら人気が高まった文化年間、京極家は毎月10日に限り一般の参詣を許可した。
          

二の鳥居は、1821(文政4)年に奉納された明神型鳥居である。青龍、白虎、朱雀、玄武の四獣が飾られている。この鳥居は、当時の江戸庶民の信仰を反映した派手な鳥居であると港区の解説がある。
          
願がかなえられて寄進された百度石。1864(元治元年)に奉納された。

神紋「丸金」が付けられた唐破風懸魚(からはふげぎょ)や鬼瓦等、周囲を取り巻く高層ビル群とのコントラストの中で厳かな雰囲気を醸しだしている。
                    

虎ノ門遺跡の碑
「虎ノ門」とは江戸城三十六見附のうちの南端(現在の虎ノ門交差点附近)にあった門であり、1873(明治6)年)に門は撤去された。






新橋駅西口SL広場
鉄道創設時の起点ということでか、SLが飾ってある。
          

また、行き交うサラリーマンに街頭インタビューをテレビ局が行っている広場でもある。
          

梅雨入りの翌日、雨の心配はなく蒸し暑い午後であった。

訪れた日:2016.6.6


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