モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

サルビア‘イエローマジェスティ’(Salvia ‘Yellow Majesty’)の花

2009-10-27 09:08:18 | セージ&サルビア
(写真)サルビア・マドレンシス‘イエローマジェスティ’の花


「サルビア・マドレンシス‘イエローマジェスティ’」は特色がある植物で、2mを超える背丈、大人の手のサイズのハート型のうすい黄緑の葉、1㎝以上の四角い茎を有し、晩秋からカナリア色の花を咲かせる。

サルビアの中では、この花色は珍しい色合いでもあり、
この花色は夕陽に映え、紅葉とともに秋の深まりを艶っぽく感じさせる。

耐寒性が弱いがー4℃までのところは、霜が降る前に根元から10cmを残して茎を剪定し、腐葉土・ワラなどで根元をマルチングし、軒下など霜のあたらないところで管理すると越冬できる。

2m以上に育つので、花壇の後背位、木陰などの空間に植え、春に株分け・さし芽などで新しい株を作ると見応えのある一画が出来上がる。

        

イエローマジェスティの歴史
メキシコを南北に貫く背骨が “シエラ マドレ山脈”で、アメリカ南部からメキシコ南部に至り、山脈の東側を“シエラ マドレ オリエンタル(東方)”、太平洋側の西側を“シエラ マドレ オクシデンタル(西方)”と呼んでいる。

このシエラ マドレ山脈は、南アフリカケープ地方同様に植物の宝庫で、標高で植物相が異なるから不思議な植物が多くワクワクさせてくれる。

イエローマジェスティの原種「サルビア・マドレンシス(Salvia madrensis)」は、
東側の“シェラ マドレ オリエンタル”の標高1200-1500mのところに自生し、この地帯は、パイン(松)とオーク(ナラ)が豊かなところでその下地の小潅木として生息していたという。
2mにならんとする草丈は、この生活環境から来ている。

この「サルビア・マドレンシス」をメキシコで採取したのは、ドイツの植物学者でプラントハンターのゼーマンであり、1856年にその発見場所シエラ・マドレに由来して「サルビア・マドレンシス(Salvia madrensis Seem.)」という学名を命名した。

ゼーマン(Seemann, Berthold Carl 1825-1871)は、
ドイツのハノーバーで生まれ、19歳の時にイギリスに渡りキュー植物園で植物コレクターとしての訓練を受け、1847年にアメリカ西海岸、ハワイ・フィジーなどの太平洋探検隊に参加し英国を出港した。岐路の1851年には南アフリカ喜望峰に立ち寄りテーブルマウンテンの探索を行った。
1860年代にはメキシコ、ベネズエラ・ニカラグア・パナマなどの中南米を幅広く採取旅行をし、ニカラグアで熱に侵され死亡した。採取した新種444種を登録しているプラントハンターでもあった。

(写真)サルビア・‘イエローマジェスティ’の葉と花
        

サルビア・‘イエローマジェスティ’(Salvia Yellow Majesty)
・ シソ科アキギリ属の多年草で耐寒性は-5℃と強くない。冬場は根元をマルチングする。
・ 学名は Salvia madrensis ‘Yellow Majesty’。英名は Salvia Yellow Majesty。
・ 原産地・原種はメキシコのサルビア・.マドレンシス(S. madrensis)でこの園芸品種。
・ S.マドレンシスは、学名がSalvia madrensis Seem.、英名がフォーサイシアセージ(Forsythia Sage)で、メキシコの Sierra Madre山脈で発見された。
・ 草丈2mまで成長するので、初夏までに摘心する。
・ 開花期は、10~11月頃黄色の唇型の花が咲く。
・ 5月頃株分け・さし芽で繁殖させる。

英名「フォーサイシア・セージ(Forsythia Sage)」 の“Forsythia”は、
英国の園芸家ウイリアム・フォーサイス(William. Forsyth 1737-1804)に由来する。
フォーサイシア(Forsythia)は、モクレン科のレンギョウ(連翹)属のことをさし、
フォーサイシアセージは、レンギョウのように黄色いセージを意味している。
http://www.botanic.jp/plants-ra/rengyo.htm  (参考 ボタニックガーデン)


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1 コメント

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素晴らしい花ですね。 (kazuko)
2009-10-27 21:35:42
素晴らしい花ですね。2m以上になるサルビアがあるなんて!驚きです。まさか、キャスパーさん宅にあるのですか?・・・黄色い花自体珍しいですね。・・・花がたくさん咲いてますが、栄養の状態がよいのでしょうね。肥料もあげるのでしょうか?
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