tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

当麻寺中之坊の布袋尊(大和七福八宝めぐり・其の七)

2011年01月06日 | 大和七福八宝めぐり
いよいよ、七福神のおしまいとなった。信貴山の毘沙門さんに続き、今回は葛城市にある当麻寺中之坊の布袋尊(ほていそん)を紹介する。中之坊の公式HPによると《當麻寺は、白鳳時代に創建され、奈良時代の三重塔を東西二基とも残す全国唯一の寺で、白鳳・天平様式の大伽藍を有し、「當麻曼荼羅(たいま・まんだら)」を本尊とする「極楽浄土の霊場」です。


写真はすべて06.5.14の撮影

《この當麻曼荼羅は、奈良時代、藤原家の郎女・中将姫(ちゅうじょうひめ)さまが写経の功徳によって目の当たりにされた極楽浄土の光景を、壮大な規模で再現したものです。国宝・曼荼羅堂では室町時代に転写された當麻曼荼羅(重文)をお祀りしており、中将姫さまが感得された極楽浄土の光景を皆様に拝んでいただくことができます》。



これらの写真は、5年前に訪ねた「聖衆来迎練供養会式(しょうじゅうらいごう・ねりくようえしき)」の模様である(毎年5/14開催)。これは《當麻寺春の大祭で、中将姫の現身往生を再現する行事。観音菩薩、勢至菩薩ら二十五菩薩が、現世に里帰りした中将姫を迎えて、極楽へ導くという儀式です。1000年を越える伝統を持つこの行事は、もちろん我が国の「練供養(ねりくよう)」の発祥で、境内は、数多くの参詣者で埋め尽くされます》。



中之坊は、当麻寺の塔頭の1つである。《壮麗な絵天井で知られる中之坊の「写仏道場」では、色鮮やかな平成當麻曼荼羅をお祀りしており、この當麻曼荼羅に描かれたほとけさまを描き写す「写仏体験」をしていただくことができます。写経によって極楽浄土を観じられた中将姫さまにあやかって、極楽浄土の仏さまを身近に感じてみてください。當麻寺はまた、中将姫さまゆかりの寺として女人救済の信仰が篤く、中之坊本尊「導き観音さま」は當麻曼荼羅とともに全国的な信仰を集めています》。



導き観音さまがご本尊としてお祀りされている中之坊の本堂(中将姫剃髪堂)には、《大和十三仏第六番のご本尊「弥勒菩薩」さま、その化身で大和七福八宝めぐりのご本尊「布袋尊」さまもお祀りされていて、多くの参拝者に信仰されています》。おお、布袋さまは、弥勒さまの化身(垂迹)だったのだ。こちらの霊宝館にも、布袋さまの屏風(金色六曲・時代不明)がお祀りされている(1~2月まで特別公開)。



大和七福八宝の会のHPによると、布袋さまは「家門隆昌・子宝の福宝」である。《中国後梁の時代の実在のお坊さまで、本名を契此(かいし)といいます。常に布の袋を担いで諸国を歩き、人々に福を授けて回ったことから「布袋さま」と呼ばれるようになりました。特に子供たちに慕われたことから子供の病や子宝に霊験があるといわれ、またその円満な相好にあらわされるとおり家庭円満の御利益があらたかです》とある。



画像は「楽々はがき2009」より(トップ画像とも)

Wikipedia「布袋」には《唐末の明州(現在の中国浙江省寧波市)に実在したとされる伝説的な僧。水墨画の好画題とされ、大きな袋を背負った太鼓腹の僧侶の姿で描かれる》《太鼓腹の姿で、寺に住む訳でもなく、処処を泊まり歩いたという。また、そのトレードマークである大きな袋を常に背負っており、生臭ものであっても構わず施しを受け、その幾らかを袋に入れていたという》。



画像は「筆まめver.8」より

《雪の中で横になっていても布袋の身体の上だけには雪が積もっていなかった、あるいは人の吉凶を言い当てたなどという類の逸話が伝えられる。彼が残した偈文に「弥勒真弥勒、世人は皆な識らず、云々」という句があったことから、実は布袋は弥勒の垂迹、つまり化身なのだという伝聞が広まったという》《日本では鎌倉時代に禅画の題材として布袋が受容された。庶民には福の神の一種として信仰を集め、室町時代後期に成立した七福神に組み入れられた》《肥満体の布袋は広い度量や円満な人格、また富貴繁栄をつかさどるものと考えられ、所持品である袋は「堪忍袋」とも見なされるようになった》。

おっとりとユーモラスなお姿から「家庭円満」「富貴繁栄」、その太鼓腹から「子宝の福宝」とされる布袋さま。ぜひ、ご家族でお参りいただきたい。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 信貴山朝護孫子寺の毘沙門天... | トップ | 大神神社で七福倍増(大和七... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございました (鹿鳴人)
2011-01-06 19:59:29
5日はもちいどのセンター街の振る舞いへ来ていただきありがとうございました。
またコメントもありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。
返信する
五穀豊穣・商売繁盛 (tetsuda)
2011-01-06 21:49:08
鹿鳴人さん、あけましておめでとうございます。美味しい甘酒を頂戴しました、ご馳走様でした。

南市のえべっさん、スゴい人出でしたね。それだけ景況感が厳しいのかも知れませんが…(以前は路地にも、もっとたくさんの露店が出ていたように思いますし)。

今年も、もちいどのセンター街および貴社ますますのご発展をお祈りいたします。
返信する

コメントを投稿

大和七福八宝めぐり」カテゴリの最新記事