tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

外国人観光客の増加で活況を呈する奈良県。県下各地では様ざまなイベントが行われ、美味しいお店も激増中。ぜひお訪ねください!

グーグルアートプロジェクト

2011年02月20日 | 感想
ネット上で、堂々たる美術館がオープンした! その名も「Googleアートプロジェクト」。フジサンケイビジネスアイ(2/3付)に「グーグルがWeb美術館」という記事が載っていた。《米ネット検索大手グーグルは1日、町並みのパノラマ写真が見られる地図検索サービス「ストリートビュー」の技術を用いて、欧米の17の美術館の芸術作品をウェブサイト上で鑑賞できる「アート・プロジェクト」を開始した》。

《同サイトでは、メトロポリタン美術館(米・ニューヨーク)、ウフィッツィ美術館(イタリア・フィレンツェ)、エルミタージュ美術館(ロシア・サンクトペテルブルク)などから、計1061作品を公開。利用者は美術館を歩き回るような感覚で閲覧できる。各美術館から1点ずつ、通常のデジタルカメラの1000倍、70億画素の超高解像度で撮影された作品も収録され、ゴッホやレンブラント、ボッティチェリの傑作が詳細に鑑賞できる》。

《参加美術館の一つ、テート・ブリテン(ロンドン)のニコラス・セロタ館長は「グーグルとの連携プロジェクトは、これまで個々の美術館に行こうと思わなかった人々も関心を寄せるだろう」と述べた。セロタ館長によると、著作権の関係で参加美術館の所蔵作品でも同サイトで公開されていないものもある。ルーブル美術館(パリ)、プラド美術館(マドリード)などは不参加だが、グーグルは17の美術館は出発点だと発言》。ルーブルやプラド美術館が参加すれば、これはすごいことになる。

Googleの全貌
日経コンピュータ
日経BP社

なお、今回アップされている美術館は、以下の通りである。
・メトロポリタン美術館-米国
・ニューヨーク近代美術館-米国
・フリーア美術館-米国
・フリックコレクション-米国
・アルテ ナショナルギャラリー(旧国立美術館)-ドイツ
・絵画館-ドイツ
・カンパ美術館-チェコ
・ソフィア王妃美術館(ソフィア王妃芸術センター内)-スペイン
・ティッセン=ボルネミッサ美術館-スペイン
・ナショナルギャラリー -英国
・テート・ブリテン-英国
・ヴェルサイユ宮殿-フランス
・アムステルダム国立美術館-オランダ
・ゴッホ美術館-オランダ
・エルミタージュ美術館-ロシア
・国立トレチャコフ美術館-ロシア
・ウフィッツィ美術館-イタリア

今は英語版のみだが、モノが絵画なので、さほど支障はない。「ストリートビュー」の技術がふんだんに駆使されていて、とても楽しい。部分的に拡大もできる。いちど「アートプロジェクト」のサイトにアクセスしていただきたい。

Googleの正体 (マイコミ新書)
牧野 武文
毎日コミュニケーションズ

奈良から、奈良国立博物館興福寺国宝館がこのプロジェクトに参加してくれたら、と考えるのは私だけだろうか。「この素晴らしい仏像の、本物を見たい」と、世界中から人が押し寄せるのではないだろうか。国宝館はすでに画像をアップしているし、正倉院展も、開催期間中は宝物の画像がHPに出るのだから、不可能ではないと思うが…。そういえば、閉鎖される「なら奈良館」の優れたレプリカ現物を欧米など、海外の美術館で展示すれば、同じように奈良を訪ねる人が激増するのではないだろうか。そうすれば中国人観光客ばかりにすり寄る必要もなくなる。

なお《同サイトは、すべてグーグルの資金で賄われる非営利事業で、勤務時間の20%を自分の業務以外の活動に費やすという同社の「20%」ルールの一環で誕生した。「アート・プロジェクト」を発案し、リーダーを務めるアミット・ソッドさんは、最近まで美術館を訪れたことはなかったと語っている》。

この20%ルールというのが、ユニークだ。ITmediaのブログによると《グーグルは社員のビジョンを重視し、社員は社内で過ごす時間の20%を、自分が担当している業務以外の分野に使うことが義務づけられている。一般的にこの「20%ルール」は,優秀な技術者たちのインセンティブを維持することを目的として,職環境とともにその自由でオープンな社風をあらわす制度として紹介されることが多い。しかしそこには深い戦略性が隠されているのだ》。

《そもそもGoogleの「20%ルール」は義務であり,その成果は人事評価の対象となるものだ。つまりGoogleは真剣に20%からの革新的イノベーションを期待しているのだ。そして「本業以外の業務」の意味するところは,既存ビジネスモデルや製品の破壊を暗黙的に意図している》《例えばGoogle WaveはGoogleの貴重な資産であるGmailを破壊するイノベーションだ。そのような技術が毎日のように生まれ,社内での実験使用を経た後に,Google Labs,さらに正式サービスへと淘汰・進化がすすんでゆく》。

《シンプルに言うと,Googleは8割のパワーで「持続的イノベーション」を開発し,2割のパワーで「破壊的イノベーション」を創造しているわけだ。それにより,カンブリア爆発のようにイノベーションが創造され,製品化され,Googleという比類なきブランドが冠されて世に出てゆく。Googleの「20%ルール」は,このGoogle最強方程式を根幹で支える「イノベーションのジレンマを回避する実に巧妙なルール」であることがわかる》。

《またゲイツという一人の天才に頼るのではなく,すべての社員によってシステマティックに実現されている点が大切だ。恐るべきGoogleは,地球政府にとどまらず,永遠の成長を目指しているのだろう》。これはすごい、Googleの世界戦略なのだ。今頃になって「ワーク・ライフバランス」を唱えているどこやらの国とは、わけが違う。

Googleの「20%ルール」の制度と「ストリートビュー」の技術のおかげで、こんなに楽しいWeb美術館ができた。ぜひご覧いただき、Googleという会社のパワーを感じていただきたい。
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