久しぶりに映画館に行きました。
前評判も高かった「グラン・トリノ」 http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id332286/
個人的には、クリント・イーストウッド作品、初鑑賞でしたが、観終わった後は、しばらく言葉を失くす・・心の奥底に深く刻まれる、そして、いろんな事を考えさせられる、本当に素晴らしい映画でした。
「生と死」というものが、一つ大きなテーマとなっていますが、それに加え、従軍経験、人種差別、銃社会etc、私にはその苦悩など、到底判るはずもありませんが、アメリカが抱える問題も、写し出されています。日常の生活が物語の舞台になっていて、イーストウッド自身も従軍経験者でもあるので、彼のドキュメンタリーかと錯覚するほど、ぐっと引き込まれていきました。
物語の結末については、映画を観た方からお話を伺って、実はある程度予想はついていましたが、それでも泣けるし、ドスンと胸を打たれる。そこには強いメッセージと、彼の美学を感じます。ある種ヒーロー的でもあり、黒澤明を敬愛していることが伺えるような、ある種サムライ的でもある。そして最後、イーストウッド自身の歌声と共に、ジェイミー・カラムが歌うテーマ曲が、淡々と流れるエンドロール。このエンディングが、また何とも言えず、いいんです。彼が音楽にも長けているとは、全然知りませんでした。(ちなみに、息子さんはジャズ・ベーシスト。)
見るからに年老いてはいるけれど、イーストウッドが本当にカッコいい。正直、今まであまり興味を持っていなかったのですが、この映画で一気に好きになりました。勿論、彼の他の作品も観たいと思いますが、彼の思想やひととなりに、とても興味を持ちました。
圧倒的に“男”の映画だと思いますが、10代や20代の若者にも、ぜひ観てほしい。って、こういう事を言うようになるのは、オバちゃんの証拠ですが(笑)、必ず心に残る「名作」の一本だと思います。
仕事で疲れている人、ストレスが溜まっている人には、少々ヘビーだと思いますので、ご注意を・・
P.S.
予告編で見て気になったのですが・・
リチャード・ギア主演、
所謂「ハリウッド版リメーク」ってヤツなんですけど、
「これはないでしょ・・」って思うのは、私だけ・・?
http://www.hachi-movie.jp/