週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

荒川サイクルロード

2017年05月14日 | ★江戸っ子エッセイ★





【戦場を北へ南へ鯉悠々と】哲露


 GWのある日、荒川をママチャリで走った。

 芝生が青々と茂り、河川敷に少ない柳もたわわに風に揺れていた。

 行政かボランティアが植えたのだろうか。

 純白、極赤や紅、黄、紺、紫など、花々は目にも艶やかに咲き誇っていた。

 天空は筑波山まで遠く、広い。

 海へと流れる川面の上を、降ろし風が滑っていく。

 少年たちが白球を追いかけ、カラフルなボールを蹴っている。

 老若男女が色とりどりのウェアで淡々とRUNしている。

 外国製の高級自転車がその横を唸りを上げてすり抜ける。

 わたしは、その同じロードを黙々とママチャリで走っていくことにした。





 子供の日も近い。
 
 川の上を、希望に膨らんだ鯉が登っていく。

 東向島から海へ。

 海から山へ向かう。

 赤羽が近づくと、ゴルフ場のグリーンでパット中。





 かつて、フルマラソンで走ったコースを自転車で走るのは気持ちいい。

 水門がみえる。

 岩淵水門だ。

 大雨、台風など増水時には、この水門を閉じ、隅田川への流入を防ぐ。

 徳川さんの成した水害対策事業が、ここでも活かされている。

 封建の偉業が現代の繁栄を支えているんだ。

 なのに、政は後退するような報道が続いている。

 偽政者は、文学部の存在を軽視し、歴史に学ばないことで自分の思い通りにしたいということか。 


 


 ここで茶を飲む。

 水面の輝きが心なし色を失くしたようだ。

 時の政治は、市井の民度に比例するという。

 このままでいいわけはない。

 未来ある若者たちのためにも、僕らは学び、声をあげ、行動すべきだ。

 たとえ、小さな一歩でも。

 河川敷を50km走りながらそんなことを思う。

 思いの丈を、書き続けよう。


 
  



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