奇才の版画家川瀬 巴水 Kawase Hasui ~a prominent Japanese painter ~
「よみがえる浮世絵−うるわしき大正新版画」展
2009年9月19日(土)〜11月8日(日)
東京都江戸東京博物館 1階 展示室
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/kikaku/page/2009/0919/0919.html
http://210.167.32.242/events/art-net/go/885.html
ロバート・ムラーという浮世絵コレクターの収集品を含む大正新版画の展示を見てきました。
大正新版画というのはその名の通り、大正時代になってからの浮世絵、木版画のことで、伝統的な浮世絵の良さを残しつつ、新しい手法を残しています。
というか、この時代で既に浮世絵の伝統が消えつつあって、それを一部の人が必死に食い止めていたことが分かります。
新しいものを取り入れるのに必死で、海外に通用する自分たちの文化をおろそかにするという今も続く日本人の失敗パターン。
そんな状況の中、浮世絵に興味をもったムラーは日本で数々の作品を買いあさるのですが、その勢いが尋常ではありません。
大体買い始めた頃はまだ学生だったというんだから驚きです。
買い付けのために来日すると、浮世絵で商売をしようと東京や京都の各地の作家の自宅やら版元やら観光地やらを次々と休み無くまわっている。
その後、太平洋戦争のために、浮世絵がまったく商売にならなくなったりしたんですが、その後もコレクションを持ちつづけてアーサー・M・サックラー・ギャラリーというところに寄贈されているそうです。
カタログも買ったんですが、ムラーという人についてはそれほど詳しく載っていない。
というか、彼の人となりについてもっと詳しい文章を読みたいなあ。
浮世絵といったら江戸時代のものに手を出しそうなものなのに、自分と同時代の作家に興味を持ちパトロンのようにたくさんの作品を買ってあげたこともある。
日本人のくせに海外の音楽やら本やらスポーツやらにばかり興味をもっている自分ともほんの少し被るような気がします。
展示の方ですが、ムラーコレクションは30点で、その他は日本の他の美術館や江戸東京博物館の所蔵作品。
以前、特集展示で見た川瀬巴水も入っています。
三鷹で見た吉田家の吉田博の作品もあります。
吉田家のことについては後日書くつもりですが、子供たちが新版画もやってくれればよかったのになあ。
おおざっぱな感想で申し訳ありませんが、江戸時代の版画に比べて繊細で情緒的なものが多い気がします。
そうした傾向は、当然ながら売れる作品を作っていたため。
今見れば、こうした作品は「芸術」ですが、当時は完全に「商品」ですもんね。
その面白さと物足りなさ、強さと脆さの両方が含まれていて興味深い。
制作過程を紹介する展示を見ると本当に気の遠くなるような作業で作られていたのが分かります(というより理解を越えた作業なんですが)。
ざんねんながら、国内に理解者がすくなくなり後継者もいなくなって伝統は消えてしまいました。
そうやって消えつつある技術が今の日本にもたくさんあるんだなあ、と思うとせつない気持ちになってきます。
一度終わってしまったものは簡単に「よみがえる」という訳にはいかないですから。(ひ)

「よみがえる浮世絵−うるわしき大正新版画」展
2009年9月19日(土)〜11月8日(日)
東京都江戸東京博物館 1階 展示室
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/kikaku/page/2009/0919/0919.html
http://210.167.32.242/events/art-net/go/885.html
ロバート・ムラーという浮世絵コレクターの収集品を含む大正新版画の展示を見てきました。
大正新版画というのはその名の通り、大正時代になってからの浮世絵、木版画のことで、伝統的な浮世絵の良さを残しつつ、新しい手法を残しています。
というか、この時代で既に浮世絵の伝統が消えつつあって、それを一部の人が必死に食い止めていたことが分かります。
新しいものを取り入れるのに必死で、海外に通用する自分たちの文化をおろそかにするという今も続く日本人の失敗パターン。
そんな状況の中、浮世絵に興味をもったムラーは日本で数々の作品を買いあさるのですが、その勢いが尋常ではありません。
大体買い始めた頃はまだ学生だったというんだから驚きです。
買い付けのために来日すると、浮世絵で商売をしようと東京や京都の各地の作家の自宅やら版元やら観光地やらを次々と休み無くまわっている。
その後、太平洋戦争のために、浮世絵がまったく商売にならなくなったりしたんですが、その後もコレクションを持ちつづけてアーサー・M・サックラー・ギャラリーというところに寄贈されているそうです。
カタログも買ったんですが、ムラーという人についてはそれほど詳しく載っていない。
というか、彼の人となりについてもっと詳しい文章を読みたいなあ。
浮世絵といったら江戸時代のものに手を出しそうなものなのに、自分と同時代の作家に興味を持ちパトロンのようにたくさんの作品を買ってあげたこともある。
日本人のくせに海外の音楽やら本やらスポーツやらにばかり興味をもっている自分ともほんの少し被るような気がします。
展示の方ですが、ムラーコレクションは30点で、その他は日本の他の美術館や江戸東京博物館の所蔵作品。
以前、特集展示で見た川瀬巴水も入っています。
三鷹で見た吉田家の吉田博の作品もあります。
吉田家のことについては後日書くつもりですが、子供たちが新版画もやってくれればよかったのになあ。
おおざっぱな感想で申し訳ありませんが、江戸時代の版画に比べて繊細で情緒的なものが多い気がします。
そうした傾向は、当然ながら売れる作品を作っていたため。
今見れば、こうした作品は「芸術」ですが、当時は完全に「商品」ですもんね。
その面白さと物足りなさ、強さと脆さの両方が含まれていて興味深い。
制作過程を紹介する展示を見ると本当に気の遠くなるような作業で作られていたのが分かります(というより理解を越えた作業なんですが)。
ざんねんながら、国内に理解者がすくなくなり後継者もいなくなって伝統は消えてしまいました。
そうやって消えつつある技術が今の日本にもたくさんあるんだなあ、と思うとせつない気持ちになってきます。
一度終わってしまったものは簡単に「よみがえる」という訳にはいかないですから。(ひ)









