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地球温暖化を防ぐ―20世紀型経済システムの転換 を読んだ

2008年03月26日 00時42分54秒 | 読書評
地球温暖化を防ぐ―20世紀型経済システムの転換 (岩波新書)
佐和 隆光
岩波書店

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地球温暖化を防ぐ―20世紀型経済システムの転換 を読んだ。

昨今、体感できる程に異常気象に散発的に遭遇するので、地球温暖化という
大変重たい問題を自分でも考えてみようということでこの手の本を探していた。
またまたBookOffでリーズナブルにゲットして急いで読んだ。

1997年に書かれた書籍で京都議定書を決議して、関係各国がCO2削減目標が
現時的でないとかで問題になっていたころ書かれたのではないかと思う。
京都議定書から10年以上の月日が経ち、にわかに温暖化が個人的にも感じられる
ようになって、私自身も何かできることは??などと意識し始めている。
これでは遅い。体感的には温暖化の進度は、新聞紙上で書かれている時限より
加速している印象があり、夏の台風の威力の凄さや春の風でこんな嵐みたいな
ものは昔は無かったなとか梅や桜咲くのが2週間ほど早いとか、冬底冷えして
車のフロントガラスが凍りづいてたけど、今はそんなことないなぁとか
身近に感じられることが多くなった。

この本は、温暖化防止の為の策を経済的な視点で記述されている。
温暖化防止を実現するために、CO2やメタンなどの温室効果ガスの削減するために
各国の経済、産業、運輸業、個々の家庭で対応すべき懸案が解かり易く書かれている。

CO2を出さない=化石燃料の使用を削減する=影響の大きい産業の弱体化=
それに変わる代替エネルギー(太陽光発電、風力、原子力)などを利用できる
産業の充実など、比較的楽観的な視点で書かれているような印象もある。
しかし、各産業や経済活動に与える影響の大きさから、企業、個人が真剣に
温暖化防止の意識と多少不便でも現代の豊かさに頼らずとも生産できるもの
もあるということを分かり易い視点で書いている。
しかし産業構造が変わり安定化するまでの企業、人々の意識の転換がもっとも
大変だと思う。

温暖化問題は、産業や国策、各国の施策と野望が複雑に絡む問題なのだという
ことが明記されているが、その反面、各国に分担されるCO2削減指数の割り当てが
あるのだが、削減指数に対しクリアーできる国とそうでない国とで削減指数を
売買可能にするということについては、各国の事情を考慮するバッファのような
ものなのだろうけど、それって温暖化をとめるという観点では意味のあることなの
か考えてしまった。

驚きとしては、温暖化問題があまりにも大きな問題でもあり、複数のファクターで
構成される問題を解消する必要もあり、急いで温暖化対策を実施するよりは、
技術の進歩をまって、効率を考慮して進めるほうが経済や各国の思惑も調整できて
良い効果があるという考え。これには驚きを覚えた。
10年前に書かれている本なので、体感できるほど環境が変わってきてたかというと
そこは微妙だが、10年後のこのとき、この考えの選択肢はないような気がする。

温暖化問題を具体的な視点で考える初歩的な材料としては、ためになる書籍だと
思う。

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