その後の報告が遅れました。
2回目の実験は1月13~14日に行われました。
今回の試験体(No.3)は2階建て。土台は基礎に留付け、構造は伝統的構法。
土壁パネルを使用した壁位置の移動(大工36名で短時間に行なう)、
1階の荷重を取り除いてM0効果(揺れが大きくても足元のすべりを少なくする)、
最後に神戸地震力に近いJMA神戸3方向(立体)の加震等と行いました。
柱は前回と同じく横揺れし、土台から抜けたものもあり
込み栓が折れたように思えたが、
伝統構法らしく復元力により、建物の垂直は元に戻っていました。
続いて3回目は1月20~21日に行なわれました。
試験体(No.4)は2階建ての、土壁塗り。土台のない石場建てです。
20日の公開実験日での地震力は
BCJ-L2といって神戸波より地震力は小さいが周波が長く、時間も長い(82秒)
木造にはあまりよくない地震力でした。
桁方向、軒方向と2度行なわれました。
結果は大きく揺れ、足元の浮き移動があったものの、
一部の土壁に剥離があっただけで、復元力により建物の垂直は元に戻っていました。
建物が浮き上がり、揺れることによって、地震力を逃がしている様子がわかりました。
私は建物の様子がよく見える位置にいたのでとてもわかりやすかったです。