6月1日。
月頭。
好天。
歩く。
今日の服装は半袖シャツだ。
目をやられそうで、サングラスを用意。
顔には日焼け止めクリームをたっぷり塗る。
前回が4月16日だったので、かなり間があいた。
5月は一度も歩かなかった。
理由があるわけではないが、なんやかんやで5月は歩かなかった。
家からJR虎姫駅に向けて出発。
これぐらい遠い湖北までとなると、大津から一本でいく電車は少ない。
途中の米原か長浜で乗り換えることになる。
現実は12両編成の前半分が米原で切り離され長浜止まりとなり、遅れて米原を始発する後ろ半分が、近江塩津駅(福井県の直前の駅で湖東からと湖西からの両方の路線の終着駅)行きとなるのだ。
乗りかえてはいない。
虎姫に着くのは、家から1時間半かかる。
車窓からの眺めは、水田に苗が一斉に植えられた。
大量の水が地上にも蓄えられている。
滋賀はびわ湖だけでなく、陸地も含めて水の県である。
10:20目的地に到着。
歩行を開始する。
北国街道。
ところどころ旧道もあるが、ほとんどは国道8号の歩道を歩くことになる。
河毛、高月、木之本と田舎の道をとぼとぼ歩く。
高月には、国宝、十一面観音菩薩立像がある。
向源寺(渡岸寺観音堂所在)。
数年前、この観音様は滋賀を離れ東京上野の国立博物館で展示された。
大人気だった。
博物館に入場するため、何時間も待つ人々の列が上野の公園につながった。
私も見に行った。
観音様は高い位置に備えられ、念入りに計算された照明に照らされていた。
大勢の人々の隙間から姿を眺めた。
今は興福寺の阿修羅像が人気でみんな「アシュラアシュラ」とつばを飛ばして見に行っているが、阿修羅は顔が三つしかない。
十一面観音は顔が十一あるので阿修羅より、お化粧代がかかる。
昨年滋賀に帰ってから、一度、本来の場所である高月の渡岸寺で再会した。
さりげなく、すっと立っていた。
その高月を今日は歩いて通過する。
本日は、観音様は見に行かない。
やがて木之本に至る。
事前に調べておいた、北国街道ラーメンの店「ごっとん」に電話を入れる。
営業中を確認し場所を聞く。
そこで、生ビールを飲んで、猪のチャーシューの北国街道ラーメンを食べた。
ラーメンには珍しく、ゴボウ、シイタケが入っており、いい香りを出している。
店内の張り紙に「話題のサラダパンあります」とあった。
もしかしてあれ?と思い、聞いた。
テレビの番組でも取り上げられたのだが、湖北地域のソウル・フードとして、サラダパンという品があるのだ。
サラダと言っても、入っているのは刻んだタクアンなのだ。
マヨネーズであえている。
木之本のパン屋さん、つるやパンの商品だ。
サラダだと水っぽくなるので、刻んだタクアンを入れたという。
各種マスコミに取り上げられて大人気だ。
ごっとんは、そのつるやパンの経営なのだという。
少し先のパン屋の店でサラダパンを2つ買った。
高月が十一面観音なら木之本は地蔵だ。
お地蔵さんをお参りし足はさらに北へ。
寂しい道をとぼとぼ歩きJR余呉駅に到着した。
電車は1時間に2本。
余呉湖を周りたいと思った。
駅にいたおじいさんに、歩いて湖を回るとそれくらいかかるか聞いた。
周囲6キロメートルあり、2時間かかるという。
見たら自転車のレンタルがあったので、レンタルサイクルで、余呉湖を一周することにした。
これだと1時間程度だ。
湖周辺に人気はない。
まるで彼岸の岸辺かと思うばかりの風景だ。
波のない湖面。
この湖には羽衣伝説がある。
天女が残した子どもが菅原道真になった。
湖の周囲の山、賎ヶ岳は古戦場でもある。
柴田勝家と羽柴秀吉が戦った。
余呉湖は血で真っ赤になった。
こんな小さな湖で何をするやら。
車も人もいない湖周の道を自転車は音もなく走る。
ハンドルを握る半袖の腕がすでに日焼けで真っ赤だ。
痛い。
帰りの電車はJR余呉湖駅から。
駅のホームでサラダパンを食べた。
タクアンの味が体にしみる。
本日の行程、26000歩。4+1時間。16キロ歩行+6キロ自転車。
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