寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2445話) いつも3人

2017年05月18日 | 人生

 “早いもので、もう十年になります。あなたが来てくれてから。当時、主人は人工透析をしていました。闘病は十三年になり、心も体も悲鳴を上げていました。限界でした。そんなとき、腎移植の話をいただきました。待ちに待った朗報でした。手術は成功しました。その日から、私たちは三人になりました。
 どこへ行くのも、何をするのも、三人になりました。三年前には、主人の退職記念に西日本を旅しました。念願だった道後温泉に行きました。フェリーで別府に渡り、新婚旅行の地をたどりました。その後、あこがれの由布院に滞在し、南国鹿児島を目指しました。夢のような幸せな時間でした。
 苦しい食事制限、水分制限から解き放たれ、人工透析から解放された日常は、何にも代え難い喜びの日々です。あなたは主人の中で力強く、生き続けてくれています。あなたの鼓動を感じます。病気がちで、若く亡くなったというあなた。まだまだやりたいことや行きたいところが、いっぱいあったでしょう。これからも私と主人が、あなたのお供をします。いろいろなところへ出かけましょう。春らんまん。この国が美しく輝く季節です。あなたはどこに行きたいですか。”(4月27日付け中日新聞)

 岐阜市の肱黒さん(女・67)の投稿文です。腎移植された人がこのように思って生活されているとは、提供した人も嬉しいことでしょう。透析等で苦労された人が、移植を受けたときの嬉しさは例えようがないでしょう。その嬉しさをいつまでも忘れずにいる、その人の分を生きているつもりで暮らす。お互い本当によかった思います。
 ボクは保険証の裏に、臓器提供の意思表示をする欄があり、「私は、脳死後及び心臓が停止した死後のいずれでも、移植のために臓器を提供します」という欄に○印を打っています。生涯にそんな機会があるのかどうか分かりませんが、意思表示はしています。死んだ後もこのように思ってもらえれば、一つの生き方だと思います。

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