彦四郎の中国生活

中国滞在記

今年も中国「高考」が実施された❹―カンニングの厳罰化、懲役刑もある/成人「高考」というもの

2017-06-14 10:19:53 | 滞在記

 一点でも二点でも多く点数を取るために、カンニングをする。中国の「高考」ではカンニングが社会問題となっており、2016年の「高考」より厳罰化(法改正)がとられるようになった。たしかに、私が担当している大学の授業の試験でも「ほぼ同じような記述解答がよくみられる」ので、日本人よりもカンニングに対する「罪悪感」は少ないのかもしれないとも思う。

 「カンニングをよびかける、カンニングをする、カンニングに加担する」などの者の中で、不正の程度が重い者に対して3年以上7年以下の懲役刑を含む刑罰が科されるほか、3年間は国立・公立の教育機関を受験することが禁じられた。2017年は、6月7・8日の「高考」の以前に、既に広東省や四川省などで50人以上が検挙されているようだ。

 カンニングは、替え玉受験は減少してきているが、ワイヤレス機器を使ったカンニング方法が増加してきているようだ。例えば「米粒大のイヤホン、液晶画面を仕込んだ消しゴム、特殊な眼鏡でのぞくと液晶画面が浮かび上がる定規―」など。外部と連絡をとり、写し取った試験問題をインターネツトで送り、解答を返信してもらうという仕組みなどの超ハイテクカンニングが横行しているようだ。このため、試験教室に入場する際、金属探知機で全身チェックされるようだ。会場周辺では、ドローンや無線探知機を使って、「電波」を監視している会場も報道されていた。疑わしい電波を発信・受信している試験教室の机を特定できるとも伝えられていた。

 6月7日、「高考」の1日目の北京の国語の試験では、「絆」をテーマに経済のグローバル化を考える作文の問題が出題された。それが中国共産党政権(政府)が提唱する経済構想「一帯一路」を連想させるとしてインターネツト上でも「中国共産党を賞賛するものでは?」などと話題になっていた。テレビ報道のインタビューに受験生は「問題がとても難しかったです。作文のテーマが国家発展のようなものでとても共産党的です」と答えていた。

 上記の写真のインターネツト記事は今年の「高考」前に配信された記事だ。記事テーマは「被頂替者王娜娜的"高三"」となっていた。替え玉受験に関係した女性なのだろう。今は結婚して子供も2人いる母親となっている彼女が、再度「大学受験」の「高考」に挑戦しようとしていることの記事だった。

 ◆実は中国には、現役の高校3年生が受験する6月の「高考」の他に、もう一つの「高考」があることを最近知った。

 ―あまり知られていない中国の社会人大学入試「成人高考」―

 中国では毎年300万人を超える社会人が大学受験に参加している。毎年10月、「成人高考」と呼ばれる大学入試がおこなわれているようだ。高校を卒業して数年間働き、学歴キヤリアアップのため大学卒業をめざす人たち。その仕組みはどのようなものだろうか。

 正式名称は「成人高等学校招生統一考試」という。毎年10月第三土・日曜日の2日間実施されている。この「成人高考」で合格した人は、中国の旧正月(春節)が終わった、2月中に入学(大学の後期開始)する。成人高考の受験生は次の3通りに分かれている。

 1、高校卒:大学本科(4年制)への進学を目指す者(高起本と呼ばれる)

   2、高校卒:大学専科(2〜3年制)への進学を目指す者(高起専と呼ばれる)

   3、大学専科卒:大学本科への進学を目指す者(専起本と呼ばれる)

   この試験には、在学中の高校生は受験はできないが、卒業後(毎年6月が卒業式)では受験できる。受験科目は、基本的に6月の「高考」の試験科目とほぼ同じもののようだ。主には大学の「成人教育学院(成人教育学部)」や「継続教育学院(継続教育学部)」などの学部に入学するようで、授業を受ける形態は、「一般入試で入学した学生と同じような受講・週末土日の受講・平日夜の受講・通信教育による受講」など、さまざまあるようだ。どのくらいの割合の受験生が合格するのだろうか?

◆私の勤めている閩江大学の日本語学科では、約60%が「福建省以外」の省からの学生が在籍している。福建師範大学日本語学科では約40%が「福建省外」だった。福建省以外の省としては「河南省」が最も多い。また、「山西省」や「甘粛省」もけっこう多い。他には、貴州省・広西チワン族自治区・海南省・湖南省・湖北省・山東省などの学生もいる。このように、「遠い省外の学生が、なぜ 福建省の大学に入学してくるのかという高考の仕組み」については、まだ 私には理解ができていない。こんど、省外からきている学生に その「志願(志望)」の仕組みについても聞いてみたいと思っている。

◆現在私が住んでいるアパートの部屋は、昨年の6月末まで 当時高校3年生の女の子とその母親が1年間住んでいた部屋だった。(7月に私が入居)    早朝7時に学校に登校し、夜10時すぎまで 学校で「高考」に向けて受験勉強をする1年間。登下校の時間に便利なように高校の近くで借りたアパートのようだった。週末には、父親が平日は1人で暮らす「自宅」に戻っていたようだ。今、私が座っている椅子や机で 受験勉強をしていたのだろう。

◆「高考」の仕組みの全体像を詳しく理解することが まだ不十分なので、間違いもあったかもしれません。これで、この「高考」シリーズのブログ記事を終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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