彦四郎の中国生活

中国滞在記

福州の街角―日本に1年間留学していた福建師範大学の林君と会う

2017-10-22 20:55:25 | 滞在記

 10月18日(水)、この日は「第19回中国共産党大会」の開催日だった。毎水曜日は授業がない曜日なので、午前中は授業準備、午後3時ころから市内中心にある店に「印刷機用インク」を買いに行くことにした。店にほど近い所にある「茶亭公園」に4カ月ぶりに立ち寄った。中国らしい庭の風情が美しいこじんまりとした公園であり、福州市内では心がかなり落ち着ける数少ない貴重な場所でもある。

 茶亭公園の正門の前の通りに、人が集まっていた。二胡の音曲に合わせて歌を歌っているおばさん。それをなんとなく聞いている人たち。近くでトランプをしている人たち。中国福州の街角や広場や公園などでよく見かける光景だが、現代の日本では見られない、ゆったりした風景だなあと感じる。

 インクが売っている店に向かう。「JEEP」という車が駐車されていた。日本にいる息子が乗っている車と同じ名前の車種だが、同じ「JEEP」でも種類が違う。中国では、ここ2・3年「RV車」の人気が高まっている。買い物を済ませた後。近くの「如家酒店」という名前のビジネス・チェーン・ホテルに行く。10月29日(日)に、親戚の結婚における親族の顔見世の会があるので、28日(土)に上海経由で日本に帰国予定だ。しかし、福州から上海に向かう飛行機が午前7時50分発とかなり早いので、市内中心部から空港に向かう「空港バス」に午前5時半の始発に乗る必要があるため、乗り場に近いこのホテルに前日から泊まる予約のためだった。

 この辺の裏通りは、昔ながらの路地が残っている。いろいろな商売をしている小さな店が路地に並んでいる街の一角。アパ-トに向かうためにバス停に行く。「朝夕奔梦」(朝夕夢が駆け巡る)とのバス停の看板の横で、日本の縁日の屋台でよく売られているような中国風味のソーセージを食べている若い女性たち。トイレ以外、どこでも場所を選ばず、物を食べる中国の人も多いが、若い女性たちも例外ではない。

 午後五時ころになり、仕事帰りの人達たちの電動バイクがあふれ出す。閩江の川にかかる橋から夕陽が落ちていく。バスを降りる。小学校から下校するおじいちゃんやおばあちゃんと孫たち。中国人の人生生活の生きがいには、孫を育てるということはがかなり大きなウェートをしめている。50歳を過ぎてからの、生きがいや楽しみでもある。日本の都市ではこれほど孫と祖父母の距離が近いのは少なくなってきているのだが、何か羨ましい社会の一面だ。アパート近くの道で、サトウキビが売られていた。中国の人はこれが好きだ。サトウキビを機械で絞ったジュースを求める人も多い。

 いつもよく利用する果物店に立ち寄る。10月に入り柿が売られ始めた。北西方の秋が早く来る地方で収穫されたものだろうか。赤くなっているがややかたい富有柿、熟した「熟し柿」が売られていた。「熟し」はとても美味しいので買って帰ることにした。富有柿を「干し柿」にしたものも売られている。

 9月は、悶絶するような暑さと湿気の日々だったので、仕事で大学に行く以外は、なるべく買い物にも出かけることなども少なくしていた。ようやくすずしくなってきたので、出かけやすくなってきた。

 昨日の21日(土)の夕方、福建師範大学4回生の林光志君と会って海鮮料理店に行く人になった。彼は、小学生の中学年のころまでは日本の東京で生まれ育ったのだが、その後中国にわたり中国の小学校に転校し、”中国語という言葉の壁”を苦労しながら乗り越え、名門の福建師範大学に入学した逸材だ。昨年の秋より日本の「桜美林大学」に国費留学生として1年間留学生活を送り、今は 師範大学に戻ってきている。いろいろな話をしながら、ビールを飲み海鮮を食べ合った。将来の「日中の架け橋」の人材としても期待をする学生でもある。「上海外国語大学」大学院の試験に最近臨み、合格が決定した。

 

 

 

 


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