彦四郎の中国生活

中国滞在記

露店街を行く❶―中国における「重度身体障害者」への社会的な政策はどうなっているのだろう---。

2017-01-14 09:08:32 | 滞在記

 1月8日(日)、早朝の4時頃から「学期末関連」の大学への提出資料を作成する。午前9時ころから、バスに乗って週末の「露店街」に出かけた。快晴の天気。「露店街」の近くのバス停で降りる。ダンスをする人たち。物乞いをしている足のない重度身体障害をもつ人が路上の日蔭にいた。1元札をバケツに入れた。

 陶器を並べる露店、金銀製品を売っている露店、いろいろな物を「オークション形式」で売っている店にはたくさんの人だかり。ある商品が、最初は400元から始まり だんだん値が下がり100元になったところで落札されていた。真剣なまなざしで見ている周りの人々の表情がおもしろい。

 クルミや毛皮などを売っているウイグル族の人、骨董品を売っている多数の店々。A4版くらいの大きさの 昔のチャイナドレス姿の女性が描かれた薬「ポリタリン」のポスターを10元(約160円)で買った。絵画や書画のオークションが開かれていた。古書も多いが、買いたいものはこの日はなかった。

 岩に盆栽がとても素晴らしい。写真撮影をしたら、「撮らないで!」と店のおばちゃんに言われたが、「素晴らしいから少し撮らせて!!!」と軽く頼むと、「しょうがないねえ--」という表情。椿やツツジ、金柑など株植え、もう牡丹(ぼたん)が出回っていた。蛇やさまざまな生き物のエキスが入った「万能液薬」(患部に塗る)も売られている。

 野菜や果物、魚や肉類なども豊富に売買されている露店。大勢の人が行きかう道に、足に重度障害を持つ男性が 徘徊しながら 歌も歌いながら「物乞い」をする。痛々しい。足が切断された若い女性も路上を巡り「物乞い」をしている。

 中国における「重度身体障害者」への社会的政策はどのようになっているのだろうか---といつも思いめぐらす。この「物乞い」の人たちは、「組織」としてこのような仕事をしているようだ。車に乗せられて到着し、一人一人が金銭物乞いの仕事に散る。おそらく、障害者への社会的支援が充分ではなく、こうしないと生きていけないのだろうな。戸籍がないと社会的な生活支援を受け取ることができない。長年の一人っ子政策の影響のため、「黒子」といわれる戸籍や出生記録さえない人達が数千万人存在するといわれる中国社会。この人達は学校にも行けず、住民票「人民カード」もないため、新幹線の切符を買うこともできない。(飛行機や列車に乗るためには「人民カード」の提出を求められる。外国人の場合はパスポート。)

 中国には約9000万人といわれる身体・心身の障害者がいるといわれている。社会保障が整っていないこの国では(※中国政府も障害者に対する政策は それなりに進歩させているのだが---)  、体が不自由でも仕事をしないと生きていけない人が多いようだ。日本では 体の不自由な人が働いている人は7%、中国では50%以上の人が働いていると言われている。

 中国における障害者の内訳は次のようになっていた。

 視力障害 1250万人、聴力障害 2100万人、言語障害 150万人 、肢体障害 2700万人 、

 知的障害 650万人 、精神障害 650万人 、多重障害 1500万人

 

 

 

 

 

 

 

 


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