彦四郎の中国生活

中国滞在記

『君の名は。』の原作・監督❷—新海誠:作品『秒速5センチメートル』と『言の葉の庭』は素晴らしい

2016-11-26 06:21:18 | 滞在記

 私が新海誠の作品を初めて観たのは、中国に赴任した翌年の2014年1月だった。閩江大学の学生に「先生、日本のアニメーション映画で とてもいい作品がありますよ。」と教えられて、インターネットで観てみた。『秒速5センチメートル』という作品だった。観終わって、「いい作品だなあ--。こんな作品があったのか---。だれが作ったのだろう---。」と思った。監督名は、新海誠となっていた。この名前は 初めて聞く(観る)名前だった。「才能をもった人なんだろうな---」と感じた。

 『秒速5センチメートル』は、3部構成となっていて①[桜花抄]「場所は東京、小学生時代からの幼なじみの男女があって、女の子が中学校2年の時に 関東の田舎に転校、その後 男の子は おもいきって女の子に会いに行く。②[コスモナウト]「男の子は鹿児島県の種子島の高校に転校し生活する。遠く離れた2人。女の子に よく携帯メールを書いて送信しようとするが、ついに送信しないままに---。③[秒速5センチメートル]「東京の大学に進学した男の子。そして東京で就職して仕事をしている。女の子は どうしているのだろう----。最後に会ってから13年間が過ぎていた。東京の町かどの踏切で偶然にすれ違う二人-----。」

 「秒速5センチメートル」とは、「桜の花びらが散り落ちる時の速度。この速度で13年間歩き続けると、地球の南極から北極までの距離(20498.4km)になるという意味がこめられているようだ。」と、一週間前に 日本のアニメにも詳しい男子学生が携帯電話インターネット記事を示して教えてくれた。彼曰く「新海は才能がある。彼は宮崎駿を越えるかもしれない---」と。

 『言の葉の庭』という作品が素晴らしかった。「雨の日に新宿御苑で初めて出会う男女。男は高校生、女性は20代後半くらい。二人とも雨の日の朝になると-この御苑でよく会うことが続いた---。高校生の夢の一つは、将来 靴職人になることだった------。」

 新海誠は、1973年生まれ(長野県南佐久郡小海町)の43才。大学卒業後の会社員時代は、夜中に帰宅したあと午前3時頃までアニメーション制作を行い、翌朝6時に起床し出社するという生活も送っていたようだ。主な作品に、①『ほしのこえ』(2002年)、②『雲のむこう、約束の場所』(2004年)、③『秒速5センチメートル』(2007年)、④『星を追う子ども』(2011年)、⑤『言の葉の庭』(2013年)がある。

 『星を追う子ども』は、随所に宮崎駿およびスタジオジブリの模倣が施され、新海いわく「今回の作品は、ジブリ作品を連想させる部分が確かにあると思うんですが、それはある程度自覚的にやっているという部分もあります。」とコメントしている。

 私が新海誠の作品を観て思うのは、宮崎駿とジブリの作品が、「東洋と西洋と日本(和)の世界を併せ持った―和洋折衷の世界」としたら、新海の作品は「和の世界」(映像的にも作品的内容的にも)だなあと感じさせられることだ。かって、谷崎潤一郎は「和の世界とは『光の中の影がかもしだす世界』である」と語っていた(※障子に映る光と影など)ことがある。新海の描く作品の映像は、まさに「光と影」の和のコントラストの世界であると思う。新海の描く「東京」のなにげない風景は、東京という巨大都市が それはまたそれで 和にみえるから不思議である。その場所に行ってみたいという情緒性に駆られてしまうから不思議である。

 2016年9月26日配信の「中国インターネット掲示板」の記事より

―日本がまた精神映画を出してきた!大ヒットの『君の名は。』に「さすが日本アニメ」「日本アニメは宮崎駿が引退しても新海誠がいる」―

・「中国での公開はあるのだろうか。」・「この映画なら200億円突破は問題ないだろう」・「予告編を見たけど、これは見るに値する映画だと思った」・「これは、インターネット配信ではなく映画館のスクリーンで見たい」・「でも中国での上映はありえないと思う。ブルーレイが出るのをまつしかない」・「日本のアニメ界は宮崎駿が引退しても新海誠がいる」・「さすが日本アニメだ。あの映画とストーリーには服さざるを得ない」・「新海誠監督は、ストーリーさえしっかり作れば天下無敵というのは誰もが知っているところ」・「日本で見たけど、これはかなりいい作品だよ。秒速5センチメートルの画風でストーリーも完璧」・「中国で製作のアニメ映画は中国国内では市場が小さすぎる。子供の頃見たライオンキングやジブリの作品は芸術品といえるレベル。パソコンで見たのではあの感動は味わえない」・「日本がまた精神映画を出してきた」「宮崎駿が引退して、日本のアニメ界は終わった!中国アニメが日本に逆襲と主張していた奴がいたが、ここまで恥知らずなことを言えることに感服する」などのコメントが掲示板に掲載されていた。

 日本のアニメ界には、ほかに 細田守(1967年生まれ・49才)と鹿野秀明(1960年生まれ・56才)がいる。細田守は、『おおかみこどもの雨と雪』『サマーウォーズ』などの作品がある。鹿野秀明は、『新世紀エヴァンゲリオン』『ふしぎの海のナディア』などがある。2016年には、『ゴジラ』29作目の『シン・ゴジラ』(大ヒット)の脚本と監督を務めた。

 

 

 

 

 

 

 

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