"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“空の上でお客様から学んだこと”

2012-04-17 03:49:49 | 日記

致知出版社「人間力メルマガ」よりです。

(転載開始)

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     致知出版社の「人間力メルマガ」

                【2012/4/10】 致知出版社編集部 発行
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   このメールマガジンでは、
   月刊誌『致知』より
   皆さまの人間力を高めるエピソードを
   厳選してご紹介しています。

       * *

   本日は現在発行中の『致知』5月号より、
   15万部を越えるベストセラーとなった
   『空の上で本当にあった心温まる物語』シリーズなどの
   著書がある三枝理枝子氏のお話をご紹介します。


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       「空の上でお客様から学んだこと」


          三枝理枝子(ANAラーニング研修事業部講師)


             『致知』2012年5月号
              連載「第一線で活躍する女性」より


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入社2年目に転機が待ち受けていました。
八丈島から帰りのプロペラ機に搭乗していた時のことです。

機内が大きく揺れた際に、男性のお客様が手にしていた
ペンダントが座席の間に落ちて取れなくなってしまいました。

どうしても見つからないので、
到着地で整備士に座席を分解してもらって、
やっとペンダントが見つかったんです。

そうしたらそのお客様の目からぼろぼろと
涙が溢れ出てきたので、驚いてしまったことがありました。


実はその方の息子さんが1年前に就職祝いの旅で訪れた
八丈島で交通事故に遭って亡くなられていて、
そのペンダントは息子さんの大事な形見だったのです。

しかもそれだけではなくて、その息子さんは
自動車会社に就職が決まっていて、
ご両親は息子のつなぎ姿を楽しみにされていたそうです。

そして、ペンダントを探しに来たのは
若いつなぎ姿の整備士だった。

これはきっと息子が自分の姿を見せようと
したのだと思ったら気持ちが落ち着いて、
初めて息子の死を受け入れることができたと
涙ながらにおっしゃられたのです。

私はこの話をお聞きしていた時に、
大きな衝撃を受けました。
この方のために何もして差し上げることができなかったのだと。


もしそのペンダントを落とされなかったら、
その方はきっと悲しみに包まれたまま
降りていかれたことでしょう。

航空会社の仕事はお客様を目的地まで安全に、
かつ定刻どおりにお届けすることが一番の目的です。

でもそれだけではなく、何かで悩まれている方に、
たとえ、それが一見して分からなくても
そっと心を寄り添わせて、
少しでも気持ちが楽になっていただいたり、
元気になっていただくのも大事な仕事なんだな、
と気がついたんです。

大変難しいことではあります。
でも、何気ない会話からヒントが出てくることもありますから、
現役で飛んでいる時にはいつもお客様への
小まめなお声がけを心掛けていました。


※その他、三枝さんが信条とされてきた3つの信条や
 お客様と接するうえで常に心掛けておられることとは?
 詳しくは『致知』5月号(P72~)をご覧ください。

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鱆三枝様から『致知』へのメッセージをいただきました
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『致知』との出合いは、『小さな人生論』を読んでから。
経営者の友人からもすすめられていました。

『致知』からは徳を積むことで人格を高めていくことが、
周りを幸せにして、自分の成功にも繋がっていくことを教えてもらい、
ファンになりました。

単行本では、渡部昇一先生、稲盛和夫先生、
北尾吉孝先生の本が特に好きです。

正直申しますと、私にとって雑誌『致知』は
一回で頭に入る内容ではありません。
家でじっくり読んで、さらに移動中に何度も繰り返し読んで、
初めて、心に染み入る感じです。

講演や、研修でも、心に響いた言葉を使わせて頂くことも多いです。


このような雑誌が日本人としての誇りや豊かさを
回復していく最良のものと思っています。


鱆三枝さんの公式ブログ
http://ameblo.jp/riekosaegusa/

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         ※『致知』は書店では販売しておりません。


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(転載以上)

 “ペンダントを探しに来たのは
若いつなぎ姿の整備士だった。”

“これはきっと息子が自分の姿を見せようと
したのだと思ったら気持ちが落ち着いて、
初めて息子の死を受け入れることができたと
涙ながらにおっしゃられたのです。”

このお客様の思いは、やはり、亡くなった息子さんの思いそのものなのだったのでしょう。

でも、三枝さんはこのエピソードからさらに一歩進んで行かれるのですね。

“この方のために何もして差し上げることができなかった”

“もしそのペンダントを落とされなかったら、
その方はきっと悲しみに包まれたまま
降りていかれたことでしょう。”

“何かで悩まれている方に、
たとえ、それが一見して分からなくても
そっと心を寄り添わせて、
少しでも気持ちが楽になっていただいたり、
元気になっていただくのも大事な仕事なんだな。”

でも、三枝さんは、もうその時にはきっと出来ていたのだと思います。

だって、この方のペンダントの物語のことを知る前に、
“到着地で整備士に座席を分解してもらって、やっとペンダントが見つかった”のですから。

そこまでお客様に心を寄り添わせることが出来るでしょうか。

そして、その整備士の方がつなぎ姿の青年だったのですね。


4 コメント

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いい話 (ken2)
2012-04-17 11:05:37
思わずウルッとしてしまう、いいお話。
ご紹介ありがとうございました。

また抜粋を紹介させてくださいね。
Ken2さん (テラ)
2012-04-17 14:31:37
ありがとうございます。
このお父様のお気持ち、そして、その時の三枝さんのお気持ちを考えてしまいますね。
ご紹介、ありがとうございます。
Unknown (ひろみ)
2012-04-17 22:34:01
こういう話、あるんですよねぇ~。
嘘みたいな偶然の重なった奇跡・・・。
それを真っ直ぐ受け止めて感謝するご家族、
そして、三枝さんがまた素敵ですよね。。。

ひろみさん (テラ)
2012-04-18 01:44:00
ありがとうございます。
奇跡を真っ直ぐ受け止めて感謝するということ、素晴らしいですね。