WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

瓢箪崩山

2017年06月05日 | 岩倉発見記

岩倉、八瀬、静原、大原に囲まれた山域の”最高峰?”「瓢箪崩山(532m)」に登ってきました。このロケーションなので登山口はそれぞれの地域から伸びていますが、今回は私の地元、岩倉花園町(標高約130m)から登って岩倉長谷町へ下りる登山コースです。標高差はおよそ400mとなります。実際には大原井手町(標高約200m)から登るコースの方が標高差が稼げるのでそちらから登る人の方が多いようです。
「瓢箪崩山」という変わった名前は、山容が瓢箪を横倒しにして崩したように見えることによると言われています。

岩倉花園町住宅街の東端のY字路を左へ。

住宅地のはずれに再びY字の分岐があるが左へ。

住宅地を抜けて山道に入るとすぐ、右手に農業用貯水池。

明るい林道を行く。

300mほど進むと左手に「瓢箪崩山」登山口がある。地元消防団によって設置されたコース標識No.1が目印(「瓢箪崩山」山頂は標識N0.5)。

ここから約30分、やや急登が続く。
花園町コースはいきなり急登となりますが、後半は緩やかな尾根道が続くので初めにしんどいところを頑張れば後は楽です。

途中、岩倉市街地を眺望できるポイントもあります。

約30分急登を頑張って登りきり少し緩やかになってくると...

まもなくN0.2の標識が見えます。

明るく風も心地よい緩やかな尾根道が続き、約15分で標識No.3のある台地に出ます。

さらに約15分、八瀬方面からの登山道との合流地点に標識N0.4がある。ここまでくれば山頂は近い。

5分もすれば、Y字の分岐点に着く。No.標識はありませんが、右手に「瓢箪崩山」方向の小さな道標があります。右に行きます。
なお、左の道は4地域からの登山道の交差点となっている寒谷峠につながっています。寒谷峠からも、岩倉長谷町起点の登山道から山頂への道がありますが、かなりの急騰で少々荒れてもいます。今回、下山はその道を取りました(後述)。

まもなく山頂が見えてきます。

「瓢箪崩山」山頂です。No.5の標識があります。他にも三等三角点やら新旧の道標やらがたくさんあります。
標識の後方(北東)には大原の里を望む。

山頂パノラマ写真。

南東遥かに比叡山、下方には八瀬の里を望む。

北西には岩倉の里が望める。

そして南方には遥か京都市内が望める...はずですが、残念ながら木々に阻まれて見えません。

さて、山頂で昼食休憩してNo.6寒谷峠方向へ下山します。
いきなり結構急な下り。寒谷峠経由で登ってくるのは最後が急登でしんどそう。

10分ほど下ると急な岩場に出る。昔は岩場を下りたようですが、現在は荒れていてとても下りれない。岩場左手からテープで示された迂回路を下りる(約40m)と、登りで山頂方向へ向かった寒谷峠方面との分岐点から続く道に出る。写真のテープ標識を左へ登ると今下りてきた山頂への道、右奥へ向かっている道は分岐点へと続いている。写真手前方向が寒谷峠へ向かう道。

5分ほどで寒谷峠(No.6)。岩倉(長谷町)方向へ下る。

寒谷峠から山頂方向を見る。左手が岩場の旧道、右手が今下りてきた道。


岩倉長谷町への道は結構急でしかもかなり荒れているのでこちらから登るのは大変そう。

植林したヒノキ苗を鹿に食われないようにネットを張っていたようですが、今では倒木などで見るも無残な姿に。

麓の方はそこそこ手入れされた人工林が続いている。

スギ、ヒノキ林のはずれに聖護院門跡陵墓。里は近い。

寒谷峠から30分ほどで長谷の里に出る。有名なパン屋さん、BRUGGE。本日は定休日でした。

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吉野山の桜

2017年04月15日 | 観光

高野山のマツタケ山整備のついでに今が見ごろの吉野山の桜を見に行ってきました。

下千本駐車場、7:00。すでに道路左半分のスペースはほぼ満車!
 

ここから徒歩で中千本をめざします。

近鉄吉野駅へ続く七曲り降り口。

付近の展望所より下千本を望む。

はるか下を走るのは近鉄吉野線。

展望所に設置されている給水に捨てられた吸い殻。こういう社会ゴミのようなやからがどこにもいる。

途中、ジビエ料理の店。7:10、まだ開店していません。

上千本まで行って帰ってきた11:15ころ。

ケーブル吉野山駅。近鉄で来たお客さんは、終点吉野駅からケーブル千本口駅でケーブルに乗り換えるか、七曲りを徒歩で登ってくることになります。

かわいいケーブル車両。

黒門。

奈良県といえば奈良漬。

メイン道路をそれるとこんな裏道も。

世界遺産!銅の鳥居。銅製です。

朝早いので露店も未開店、まだ人通りは少ない。それにしても無粋で残念な露店が多い。

赤くない消火栓。目立たないよう景観に溶け込ませているのはさすが。でも、いざって時にはやっぱり赤い方が...。

吉野の地酒「八咫烏」。帰りに買って帰ろう。

歴史を感じさせる土蔵。

世界遺産!金峯山寺 蔵王堂。


仁王門修理中。

吉野町掲示板に貼られていた。‶おふれ“。当然のように町の木は吉野杉、町の花はサクラ。

なんとも町屋なモスバーガー。マクドはない。

開店すると...。

こんなものも。

東南院。シダレザクラがきれいだった。

吉水神社、8:00。境内からの中千本、上千本の眺望がバツグンと聞いたけど開門は9:00!。残念。

参道途中にある民宿。電話の市外局番がいまだに5桁!

老舗薬店、陀羅尼助。万病薬陀羅尼助丸。

開店時。

多くの著名作家が利用した文芸の宿、櫻花壇。

茶屋朝日館。広間から中千本の眺望は必見!。朝早くいかないと窓側の席は取れない!
コーヒー+葛餅セット650円で景色を楽しみながらねばる。

動画あり。 https://www.youtube.com/watch?v=99qD_0I7JLk

周遊バス、スマイルバス。ほぼ1~2時間に1本。吉野は基本歩くべし。

老人憩いの広場から中千本を望む。

桜展示場。いろいろな種類のさくらが楽しめる。


三角点あり。

上千本、花矢倉展望台。


吉野では古来、「山の稜線は神々の通り道、手を付けてはならない」とされ、杉などの生産材の植林は稜線を避けて行われてきました。展望台の眺望からは麓の植林人工林と稜線に沿った自然林の見事なコントラストがよく見て取れます。

上千本、吉野水分神社。

道は狭くすぐ渋滞。なんでここまで車でくるかねえ。ハァ~。


西行法師像。「なげけとて つきやはものをおもはする かこちがほなる わがなみだかな」

豊臣秀頼公より賜ったという、400年物の神輿。

山門にあるのは仁王ではなく、

???。これで飯を炊いたようですが...。 

人体模型仏像版?木彫仏像展お知らせポスター。面白そう。

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1972年、琉球は「祖国」復帰ではなく独立すべきだった

2016年05月21日 | 今日の出来事

ムスメが赴任していて、私も先日まで滞在していた沖縄県恩納村で、行方不明だった若い女性が遺体で発見されたそうです。事件が起こったのは恩納村の反対側のうるま市。

恩納村は日本有数のリゾート地と言われていますが、リーフに囲まれたエメラルドグリーンの沿岸と遠くコバルトブルーの水平線、断崖絶壁の岬、白砂のビーチ、美味しい海産物、ゆったりと流れる時間、純朴な人々、本当にいい町でした。

ムスメの会社(当然大半が沖縄の方々)は、父親が訪ねて来てると聞いてその日は早退をさせてくれ、私が村を離れるまでの3日間を急遽休暇としてくれました。おかげで久しぶりにムスメとの楽しい時間を過ごすことができました。

犠牲になった娘さんはまだ二十歳。親御さんやパートナーの方のお気持ちを思うと、本当になんともやりきれない。
恩納村滞在時は、こんないいところで暮らしているムスメをうらやましくも思えましたが、今は心配で早く帰って来てほしい気持ちでいっぱいです。

日本の安全と平和を守るためといいますが、こんな気持ちにさせる沖縄の現状はとても平和で安全とは思えない。
軍隊や基地、武器というものは、目的は安全でも平和でもない。いかに効率よく人殺しをするか、です。だからこそ相手は恐れ抑止力となるわけです。そんな軍隊にいれば人間性も変わってしまうでしょう。いや、人間性を変えなければ、たとえ戦場であってもとても人殺しなんてできるわけがない。安全な基地、安全な戦地派遣、なんて愚かな言葉のお遊び。

このまま日本政府が、沖縄以外の日本国民が、この現状を本気で何とかする気がないなら、琉球独立もしかたがないと思います。経済的に厳しいという声も聞こえてきそうですが、琉球は日本よりも台湾に近いし、実際見てきた現状では日本より台湾との交流の方が多いように思えました。中国と似たような関係を強いられている台湾と共に独立して連合国となるのもありではないかと思います。

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今日はファッションセンスgood

2016年04月08日 | さおりチェック!

今日の西池さんは、珍しく(失礼)春らしいステキなファッションでした。

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「保育園落ちた日本死ね」

2016年03月10日 | このごろ思うこと

「保育園落ちた日本死ね」が話題になっている。「私だ!」というお母さん方も国会前に集まって窮状を訴え、国会でもとりあげられている。今朝のテレビ番組では民主党議員の質問にヤジを飛ばした自民党平沢議員が釈明出演してコーナージャックよろしくまくし立てていた。待機児童問題は確かに重要な問題ではある。しかし、私は議論のベースにどうも違和感を感じている。

「日本死ね」のお方も含めて、議論の前提となっているのは「一億総活躍社会」の活躍とは仕事に就くことであり、「保育園不足=女性が仕事に就けない=活躍できねー」というロジックだ。

私が違和感を感じるのは当然の前提のように不問とされている次の2点。

1)活躍=仕事? 

社会で活躍するということは必ずしも就職することだけではない。他にも活躍の仕方はいくらでもある。もちろん、まず生活を成り立たせなければならないという意味で、特に子育て世代では就職することが重要であることは言うまでもないが。

2)子育て=母親(「活躍=仕事」がメイン)?

1)とも関連するが、子育ては国作りの根幹に関わる最も価値ある「大活躍」ではないか。この重要な「仕事」に対するリスペクトが低く、家計的にも共働きしなければ生活が成り立たない社会にこそ根本的な問題があるのだ。

この国では、父親の育休取得は2%程度でしかないという。保育園に落ちたけれど妻が働きたいのなら、夫が仕事を辞めて子育て、家事を担当すればよいだけの話ではないか。それができないのは、仕事>家事育児という価値観が根底にあるからにほかならない。保育園を増やしたところで、一時しのぎにはなるだろうが根本的解決にはならない。むしろこのような社会意識、価値観を固定化するだけでしかない。

「日本死ね」のお方も「保育園入れないなら子供手当20万円よこせ」と主張しているように、国として子育てを正当に評価し保障するために子供が社会人となるべき一区切りの年齢(成人)に達するまでは、子育てという最重要の「仕事」に就いている国民には男女問わず対価として20万円といわず50万円くらい支給すべきである。

財源は常に議論となる軍事予算、企業内部留保、必要以上の不当利益に対する重課税などいくらでもある。国作りの根幹である子育てを差し置いて防衛も企業活動もない。

そうして国をあげて育ててこそ、社会人となった国民に憲法で言う「勤労と納税の義務」を負わせる論拠も説得力を持つ。そこまで徹底してやらないと男性優位の社会意識、国作りの価値観は変わらないだろう。

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大したもんです、西池さん

2016年02月22日 | さおりチェック!

2月21日京都マラソンを走った西池さん。

タイムは4時間16分8秒。目標のサブフォーには届かなかったものの、普通のお天気お姉さんがフルマラソン完走、しかも4時間ちょい!って大したもんです。

これからも応援してます。

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「あの日」小保方晴子 読みました

2016年02月07日 | 面白かった本

すでに読んだ方はお気づきでしょうが、この本を書いたのは間違いなく小保方さんではない。まあ、言うなら小保方弁護団によって都合よく書かれた聞き書き「供述調書」ないしは小保方裁判員裁判(裁判員は国民)の弁護側口頭弁論ですね。
若山さんや理研関係者の発言の時系列の矛盾を突くロジック立ては弁護士ならではのもの、オボこいオボちゃんの発想ではない。また、時には気を失うほど心身ともにヨレヨレだったと主張するオボちゃんにしては、事象や関係者の発言に対する記憶は妙に鮮明詳細。この矛盾に頭のよい弁護士さん達が気付いていないのが不思議です。
オボちゃんに対しては、「この上印税で儲けようと言うのか」という追い撃ちの声もありますが、論文を取下げ、理研をクビになり、博士号も取り上げられ、何一つ守れなかった負け戦の弁護団としては、何とか落としどころを設けてもう終わらせたかったのでしょう。それがこの出版の最大の動機な気がします。

世間の書評では、オボちゃんが若山さんに罪をなすりつけて責任のがれしようとしている、自己偏愛のヒドイやつ というのが大方の見方。
私も読む前はどうせそんなところ、"受ける"お笑い本として楽しませてもらうつもりでした。でも、やっぱり判断は予断でなくちゃんと読んであげてからすべきとちょっと反省しました。

この本からはstap細胞事件の真実は分かりません。しかし、三つのことは読み取れました。
その1 いまさらですが、研究業界というのも企業その他同様ドロドロとした競争社会であるということ。
その2 「未分化で非成熟なstap細胞オボちゃん」は、そんな競争社会に利用され混乱を持ち込んだだけの存在であったこと。
その3 そんなオボちゃんを利用し弄び、骨までしゃぶり尽くした三つの集団が存在したこと。

1.stap現象(細胞)があったかどうかはともかく、もしあればの世紀の大発見を我が成果にせんと群がった研究者達、
2.悪いことなのには決まっているけど、コピペ、差し替え、捏造などアラネタを探しまくって喜ぶオタク達、
3.そうやってボロボロにされたオボちゃんの残りの肉をしゃぶり尽くさんと近づいてきた、街金・ハイエナのような弁護士集団にマスコミ、
野次馬根性で見ていた私もその一人とちょっと反省😅

そして最後の仕上げ、漁夫の利をさらったのが講談社。
まあ、意外と結構面白く読ませてはもらいました。こんな駄本に印税を取らせるのはバカバカしいという向きにはお貸ししますよ。

さてオボちゃんは印税をどう使うのだろう?

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西池さん、京都マラソン走るって!

2016年02月01日 | さおりチェック!

がんばれ!

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フェイスブック始めました

2016年01月27日 | 今日の出来事

軽い短文や写真の投稿は断然簡単で楽チンなので、日常近況お知らせ的な記事はFBを利用することにしました。

ただ、少々長文の時評やものの見方、考え方の大きく異なる方には相容れない情報発信等には向いていませんので、そういう投稿には今後もブログを利用するつもりです。この記事もある意味、FBを始めてみての経験から感じたSNSの光と陰の論評も兼ねています。

本ブログの拙い駄文を読んで下さっている皆様ありがとうございます。もし私の日常報告的な記事でもお読みいただけるなら、FBもご利用であれば、既にご存知のことと思いますが、私の名前を検索の上、「友達リクエスト」をお願いします。それを私が「友達承認」すれば私の投稿が見られるようになります。

FBをご利用でない方には申し訳ありませんが見られません。見つけられればタイトル画面だけは見られますが、googleなどのサーチエンジンで探しても引っ掛からない設定にしてますのでよほど勘と運が良くないとみつけられないはずです。もし見つかったらFBは嘘を付いているということでエライことですので是非ともお知らせ願います。

もしFBに登録してなくて、これから登録して見てやろうという方は、必要最小限の情報だけを登録してください。登録しただけでもあなたの情報はFBのみならず漏れ利用されます。ましてFB上で誰かと友達になった日にはあなたの情報は漏れ出す範囲がグンと上がります。まあ、漏れて困るような情報をなど持ち合わせていないビンボージジイの私やあなたには誰も見向きもしないから大丈夫でしょうけど😂。

FBは便利な反面、公開管理に気をつけないと情報ダダ漏れであるため、自分はともかく、知らないうちに他人に迷惑をかけてしまう危険が一杯です。なので、私の投稿は「友達」承認した方しか見られないように設定しています。「友達」も原則非公開にしていますのでリストには表示されません。ただし共通の友達だけはお互い見えてしまいます。「友達」の多さを見せびらかすように大公開しているお方とは「友達」にならないほうが賢明かもしれません。FB上での名前検索もできない設定にもできるのですが、それでは誰にも見つけてもらえないのでやってる意味がありません😅。まあ、自己満足の個人日記にはなりますがちょっとアブナイ人になってしまいます。

ただし、御注意いただきたいことがあります。

もしFBで私を見つけても、友達承認させていただいても、個人情報が漏れると困る方は[絶対に]🙅、「いいね」を押さないで下さい。「いいね」を押すという行為は押した相手の友達やその友達・・・と芋づる式に個人情報を手繰られることになることを覚悟してください。特に若い女性の方は注意が必要です。その人が注意深い人で、例え「友達」を非公開にしていたとしても「いいね」を押してしまったら公開されたと同じことになってしまいます。

「いいね」を押されない限り私には誰かが投稿を読んでくれたことは分かりません。でもいっこうに構いません。個人情報を漏らしたくない方に迷惑をかけるわけには行きません。

ただし、そこら辺のどこにでもいるシガナイオッサン、ドンドン「いいね」を押しまくり友達を増やしましょう。中には明らかに成り済ましと思われる、悩ましい写真を載せているページも有ります。そんなところに友達リクエストしているカワイソーなオジサン達もよく見かけます。(それを知ってるオマエも見に行ってるじゃねーか、って?😂)誰もあなたのことなど興味ありませんから。ただし、「いいね」を押した方や友達になってくれた人に迷惑をかけている可能性があることだけは自覚しておきましょう。

「いいね」はイジメで問題になったLINEの「既読」みたいなもんですが、FBの世界ではこの数が一つのステータスになっています。しかし、これこそがFBをはじめとするいわゆるSNSの最初の"罠"であることを十分ご理解下さい。

 

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「人間の分際」(曽野綾子)

2016年01月03日 | 面白かった本

が売れているそうである。40万部近いらしい。
私がこの本に興味を持ったのは、帯のキャッチコピー、

「やればできる」というのは、とんでもない思い上がり。
「いくら努力したところでダメなものはダメ」という、学校の先生やPTA、スポーツや実業界、科学などでいわゆる"勝ち組"になれた方々が聞いたらひっくり返りそうな明快な“言い切り”であった。他の40万人もおそらくこのコピーに惹かれてこの本を手に取ったのだろう。

私は曽野綾子氏を嫌いである。しかし、私は心が広いので、嫌いなやつの書いた本でも興味を惹かれればちゃんと読む

共感できる部分も少しはあった。その第1番目が帯の言葉である。私は、氏の過去の言動から彼女は「"負け組"はただ努力が足りなかった結果である」という考え方のお方だと思っていた。なのでこの本の帯コピーに"?"となって、ついつい手を出してしまったのである。

しかし、その綾子はやっぱりその綾子だった。
「ただ、どんなに運命は不平等でも、人間はその運命に挑戦してできるだけの改変を試みて平等に近づこうとする。それが人間の楽しさである。」(P56-57)はまあ、いいとして、

「...社会主義の思想の強かった国では、自分で仕事を選ぶことも出来なかった。...日本では、何とか頑張れば自分の好きな職業に就ける場合が多い」
んん?今の世の中、「自分の好きな職業に就けている」人がどれほどいるだろうか?「頑張れば自分の好きな職業に就ける、などというほうがとんでもない思い上がり」なのが実態ではないだろうか。

読み進めてみるとことほど左様に、言っている中身が矛盾している場合があまりにも多いのだ。

実は、全体を通読して分かる氏の基本的間な考え方は、実に単純で「自分より恵まれない人々、下を見て自分は幸せだと思え」ということなのである。格差社会の「勝ち組」には都合の良いカビの生えた、ある種宗教特有のイデオロギーでしかない。(ちなみに氏は"ケイケンな"クリスチャン)

氏は、靖国神社に毎年参拝するという。
「あなた方のおかげで日本は戦後××年、平和にやってこられました」と戦没者に報告にいくのだそうである。「安倍首相もおそらくそういう気持ちで参拝しているだろうのに、靖国参拝に反対する奴は何をゴチャゴチャと文句を言うのか、思い上がりもはなはだしい。(P36-37要約、初出は産経新聞のコラム(だよね))」と毒づく。
 頭が良いはずなのに「靖国」の成り立ちとなぜ反発があるのかを理解していない(ふりをしている?)、思い上がりもはなはだしいのは、あなたでしょう。

靖国神社は「国体護持」を掲げるれっきとした“宗教法人”(神道)。
国体とは何か?「建国神話にもとづく皇国」のことである。「皇国の拡大で「アジア共栄圏」を構築する」というのが、当時国民を戦争に動員するためのイデオロギーであった。そんな理念を掲げる神社に時の権力者が参拝することに、酷い目にあわされた周辺諸国が反発するのは当然だろう。
ちなみに、「日本は戦後××年、平和にやってこられました」と純粋な気持ちで戦没者慰霊をしたいのなら、「千鳥ケ淵戦没者墓苑」が宗教ともイデオロギーとも無縁(今のところ)の施設としてあるのはご存知のとおり。

氏の慇懃傲慢な思想を再確認できたという意味では"面白かった"が、買って損したと後悔もさせられた本であった。


 

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