難しい天体望遠鏡のやさしいお話

天体望遠鏡のあれこれ

反射式はめんどう!初心者なら屈折式からはじめよう。 屈折望遠鏡は使いやすい!

2017-08-10 12:15:12 | 日記
「反射式」「屈折式」、なんで2種類の天体望遠鏡があるのだろう?と、初めて天体望遠鏡を買おうと思った人は、たいてい疑問に思うのではないでしょうか。

近年、「初心者にも『反射式』が良い。」とする声も増えてきましたが、それでも「初心者向けの天体望遠鏡は『反射式 VS 屈折式』のどちらが良い?」という論争は昔から、「屈折式」に軍配があがっています。

本稿でも、屈折望遠鏡を推しているのですが、その理由を初心者用として良く売れている「反射式」と「屈折式」の望遠鏡を比較して説明します。

よく売れている反射式と屈折式の天体望遠鏡。ビクセンの「ポルタⅡ」シリーズ


屈折望遠鏡の「ポルタⅡ A80Mf」


反射望遠鏡の「ポルタⅡ R130Sf」



この2つは、低価格帯の商品であることと、また、ビクセンの「ポルタⅡ」という経緯台が「使いやすい。」と評判が良いので、初心者向けの天体望遠鏡として、多くの人が推薦しています。

低価格といっても4万円以上もするのが、望遠鏡の世界の怖いところです。筆者のような貧乏人には辛い世界です。

では、反射式(「ポルタⅡ R130Sf」) と比較した、この屈折式(「ポルタⅡ A80Mf」)のメリットを解説していきますね。

屈折式(「ポルタⅡ A80Mf」)のメリット



  • すぐに使える

  • 扱いがシンプル

  • メンテナンスが不要


すぐに使える


屈折望遠鏡の良いところは、思い立ったらすぐに使えるということ。

これが反射望遠鏡だと、そういうわけにはいきません。反射望遠鏡は部屋から外に出しても、すぐに使えないのです。その時の部屋の温度や外気温にもよりますが、反射望遠鏡は外に出してから約30分ほどは、見えません。

反射望遠鏡は鏡筒の内部の温度が、外気温になじむまで待たなければ、望遠鏡をのぞいても、星がかげろうのように見えてしまうのです。この現象は「筒内気流」とも呼ばれています。これは鏡筒内部が密閉されいる屈折望遠鏡とは異なり、反射望遠鏡は、鏡筒の内部が開放されているためです。

自然相手の天体観測は気象条件の良い貴重なタイミングをねらう時があります。

「今がチャンス」と思い立った時に、すぐに使える屈折望遠鏡は魅力的ですよね。観測の準備に時間がかかってしまう反射望遠鏡は、しだいに面倒になってくるかも知れません。

扱いがシンプル


屈折式望遠鏡の良いところは、その性能が安定していることです。

一方で反射望遠鏡は、まるでじゃじゃ馬のように、その性能を安定させるのが難しい。反射望遠鏡は屈折望遠鏡よりも、使う人の技量が求められる傾向があります。さきほどの、筒内気流の話もそうですが、反射式は望遠鏡自体のコンディションによって見えないことがあります。例えば、光軸がズレることもあります。
初心者にとっては、見えない時の理由が簡単であるほうが良い

見えない時に、望遠鏡のコンディションのことに思いを巡らせるのは、天体観測を、さらに難しくしてしまいます。天体観測は空のコンディションも気にしなければなりません。空に気流の流れがあると、見える像にゆらめきが発生します。

このような事があるので、初心者にとっては望遠鏡の性能は一定であり、扱いがシンプルである方が嬉しいのではないでしょうか。

メンテナンスが不要


屈折望遠鏡の「ポルタⅡ A80Mf」はメンテナンスは基本的に不要です。

一方、反射望遠鏡の「ポルタⅡ R130Sf」の場合、メンテナンスをすることが前提となっている商品です。光軸は簡単にずれるので、ユーザーに調整作業が必要な仕様になっています。また、主鏡が外気に直接さらされているので、鏡は汚れやすくなっています。定期的な掃除も必要です。

光軸の調整や、鏡の掃除など、そのつどレンチやドライバなどの工具を使って、望遠鏡を分解したり、調整をする作業が必要です。

手先の器用な人や、機械や道具が好きな人の場合、逆に燃えて良いかも知れません。望遠鏡をいじって楽しめるので。ですが通常の初心者にとっては、この反射望遠鏡の性能をフルに発揮させるのは、難しいでしょう。

月や土星なら、屈折望遠鏡の 「ポルタⅡ A80Mf」で十分という意見


天体望遠鏡を選ぶ時には、まず、「何を見るのかはっきりさせよう。」という意見があります。この考えは正論です。目的にあった正しい道具を選ぶことが、特に天体望遠鏡では重要です。

しかし、何を見るのか、目的がはっきりしている人は、まず初心者ではないでしょう。

初心者は、購入できる望遠鏡で何がどれだけ見えるのか?分かっていません。多数の初心者、ベテランの人から話を聞いたところ、やっぱりというべき答えが帰ってきました。それは..

「月と土星がいちばん楽しい。」

という意見です。月と土星は、初心者からベテランまで大人気です。大人も子供も月と土星がいちばん楽しいのです。そして、月や土星は、それほど大型・大口径の天体望遠鏡でなくても楽しめるのです。それは、月や土星が、地球から近いため、それほど倍率を高くしなくても見ることができ、また太陽から近いため、明るさも十分にあるからです。

なお、暗い天体の代表である星雲・星団の場合、大きな口径の明るい天体望遠鏡が求められます。

ちなみに、星雲・星団を見るためには、肉眼で「天の川」が見えるような暗い場所に行かなければなりません。望遠鏡の性能うんぬんよりも、まずはどこの場所で天体望遠鏡を使うのか?が重要になります。

星雲・星団を自宅近辺から見ることが出来る人が少ないため、結局のところ多くの人が月や土星を見て楽しむようになっています。

反射望遠鏡の最大のメリットは、同じような価格帯の屈折望遠鏡と比べ、より大きな口径を手に入れることが出来ることです。「ポルタⅡ A80Mf」は口径8cmですが、「ポルタⅡ R130Sf」なら少し値段をアップさせるだけで13cmもの大口径が手に入ります。

ですが、月や土星を観る場合には、それほど大口径は本当に必要とは思えません。もちろん大口径である方が、大きく・きれいに観ることができます。でも、大口径にすることによる不便さのデメリット(短所)を考えれば、屈折望遠鏡「ポルタⅡ A80Mf」の口径8cmで十分な性能があると言えます。

 

まとめ



  • 初心者がよく観る天体が、月や土星。

  • 月や土星を観るのなら、屈折式が便利で良い。


という理由から本稿では、一般論として屈折望遠鏡をおすすめしました。「ポルタⅡ A80Mf」は初心者から、ベテランの人のサブ機としても人気です。大型反射望遠鏡を持っている人でも、便利さから機動性のよい屈折式を併用して使っている人もいるのです。

でも中には、道具をいじることが楽しいという人もいたり、どうしても口径が大きくなければダメという理由を持っているかも知れません。そのような目的がはっきりとしている人は、はじめての望遠鏡に反射望遠鏡を検討しても良いでしょう。
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