「映ろう街」遠藤彰子
先日行われた上野の森美術館での遠藤彰子展で出会った一枚。
この画家の作品は実物を見ないとわからない。
とくかくサイズがデカい作品ばかり。
5m級の絵が展示室いっぱいにズラッと並んでいる様は大迫力でそれだけで見る価値ありの
展覧会だった。
この作品は特に大きな作品という訳ではないのだが惹かれるものがあった。
一日が終わりゆく夕暮れの街の見晴らしのいい場所で人々が飲んで食べて踊って語らっている。
そんなに可愛くないが人のそばで生きている犬もいる。
それぞれがそれぞれに調度良い感じでくつろいでいる。
一番印象に残るのが真ん中の少女。
いや、少女なのかもわからない。
学校帰りなのか仕事帰りなのか、とにかく日常の終わりにこの場所に立ち寄って
一人心地良い風を浴びながら自分の街を眺めている、そんな感じが良く出ている。
展示作品はどれもはじめて見るものだったのだがこの絵を見返すために何度も戻ってしまった。
その他には「HORIZON」という作品が
金箔(?)と油彩の使い方が面白かった。