天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

「龍谷会」

2006-10-25 10:01:32 | 日々
11月に入ると、全国のお寺で「報恩講」が勤まります。
「報恩講」とは、浄土真宗の宗祖・親鸞聖人のご命日をご縁に長年勤められてきた法要です。
ご本山では、1月9日~16日に法要が営まれますが、それに先立ち、京都の「大谷本廟」でも「龍谷会」が先日無事勤修されました。

京都に住む大叔母(前住職の妹)が参拝し、その時の想いをまとめてくれました。
また、寺報にも紹介するつもりです。
これを読み、来年は私もぜひお参りしたいな~と感じたことです。


「京都つれづれ」

 10月15日・16日は大谷本廟の報恩講でした。実は私、初めてのお参り。「龍谷会」と云うそうです。本廟は東山五条にあり、このあたりは清水焼の集落で、7月には陶器市で賑わいます。
 
 本廟を入ると、入口に池があり亀が浮いたりお昼寝をしたりしていた。池の中央に花崗岩の切石で造られたゆるいアーチの橋(円通橋。安政3年竣工とある)、続いてゆるい石段が、そこから進むと両側には三色の幔幕が張り巡らされており、五色の幟が風を受けていた。やがて左手に親鸞さまのお像が大きなお念珠を片手に迎えて下さる。
 
 全国各地からお参りらしく、方言や訛りが飛び交い、会館では納骨の人の長い列、墓参の列、今日のお参りの人々。
 
 お勤めの「明著堂」は、工事中の景色ながら、これはこれでみんなの記憶に残ることでしょう。
 お堂は宝永6年、御廟堂の拝堂として創建とあり、正面には本願寺第14代・寂如上人のお筆「明著堂」の額が掛けられ、享保元年とある。
 昔の人の字はいいなと思う。三百年前・・・




 やがて大師作法が始まり、庭儀(一般にはおねりと云いますが)、それぞれの役目の装束、ありったけの彩色で総勢百人位でしょうか。
 御門主様と新門様だけ大きな藁草履をはいておられる。笙・篳篥・横笛の音に参詣人も一緒に包まれて晴天の光の中を式次第がすすみました。

 中央仏教学院の若い僧達は、長時間座らせられ、背を正して聴き入っていましたが、テントからはみ出している学生は、強い陽ざしにさらされ、げんなり顔もいました。
 
 私は浮々して来年もお参りできたらいいなと思い乍ら、その後天真寺のお墓にお参りして帰りました。

京都より 高山美智子


(静)

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