小林よしのり立憲民主党応援演説全文
『みなさん、こんにちは。「おぼっちゃまくん」の小林よしのり、「ゴーマニズム宣言」の小林よしのりです。
えーと、わしはね、希望の党がリベラルを排除すると、そもそも全員入れる気は全くないと言ったときにね、なんなんだこれはと思ったんですよ。
だってね、自民党の中にだってリベラルな議員はいるんですよ?
それがリベラルの議員は全部排除するとか言ったら、これはもう極右政党になっちゃうじゃないですか。
でも基本的には立憲民主党のみなさんの昔の仲間ですから、彼らは希望の党を悪く言うことはできないんですね。遠慮してる。
で、わしは別に立候補してるわけじゃないですから。一国民としての感覚を言えばね、希望の党というのはもう未来はない、希望はない、って思っちゃったの。政権交代のためにやるはずだったんだから。
排除してしまったら野党は分裂する。そしたら、もう意味をなさないんですよ。
だからはっきり言ってね、安倍政権は勝ちますよ、この選挙。これはどうしようもない。
だから希望の党が排除するって言ったときに、辻元清美からわしのところに電話がかかってきた。「私はどうすればいいの?」と相談しにきた。
わしは「枝野幸男を代表にして絶対に新党を作れと。これは絶対に成功すると。それを待ち望んでる国民はすごく多いと。枝野はやれる。絶対に新党を作れ」と言ったんです。
ただね、金の問題があるからとりあえずクーデターを起こして、前原をどっか追いやって金庫を奪えクーデターをやれって言ったんだけど、それは失敗に終わったようです。
民主主義は暴走する
それで兎にも角にも、立憲民主党。これね、本当にこの党名がいい!
なぜかというと、民主主義っていうのは暴走するんです。
安倍政権見ればわかるでしょ?一応、民主主義で選ばれたんですよ。けど、暴走してる。
ヒトラーもね、民主主義から生まれたんですよ?みんなハイルヒトラー、ハイルヒトラーって言ったんですよ。
民主主義は暴走する。それをどうやって防ぐかって言ったら、立憲で防ぐんですよ。立憲主義で。権力の暴走を立憲主義でフタをして止める。
これが立憲民主党。素晴らしい党名ですよ。
だから、わしは全く勝手なことを言うけど、これをもういっぺん民進党っていう名前に戻してはならん。もうね、成功してる。立憲民主党で成功してる。
なぜ保守がリベラルを応援するのか
保守二大政党とか言うけどなんだよ!わしゃ保守ですよ。本当はね
なんで保守がリベラルを応援するのか。
それはね、保守じゃないからですよ、自民党が。自民党は保守ではない。あれは、単なる対米追従勢力です。
アメリカについて行って戦争しろと。それだけですよ。自衛隊を自衛隊のままでですよ?集団的自衛権に参加させるんですか?こんな恐ろしいことはないですよ。
枝野さんは安保法制の議論のときに個別的自衛権を強化しろと言った。実はこれがね、保守の考え方なんですよ。
我が国を、我が国で、個別的自衛権で守る。これが保守の考えなんですよ。
それを希望の党では、集団的自衛権を認めなきゃ入れない。バカなのかと。あやつらは、自民党も希望の党もどっちも対米追従保守ですよ。
もともとやな、安保法制というのは安倍晋三がアメリカの議会に行って約束してきたことなんですよ。日本国民を置き去りにして、アメリカで約束して、それを日本で勝手に作ってしまったんですよ?
こんなもののどこが保守だ!枝野君の方がもっと保守なんですよ、わしから見ればね、実は。
リベラルと保守は対立しない
でね、リベラルと保守っていうのは対立しません。
非常に似通っているところがあって、経済政策においても枝野氏が出した公約、ほとんど賛成できますね。これは間違いない。
格差をどんどん広げていって、一般国民を貧困層ばかりにしてしまったら、それは消費できませんよ。みんな貯金しますよ。回らないんですよ、資本主義が。
資本主義を健全に運営するためには、格差は是正しないとダメです。
これは枝野氏が出した公約。これが保守なんですよ、実は。
わしは立場を全く異にするはずなんだけど、枝野氏の方がはるかにわしは賛成するんです。これはやむを得ない。
今の保守論壇も誰もみんな、イラク戦争が始まったときに、わしはこれは侵略戦争だって言ったんですよ?で、必ず失敗するって言った。
それで自分で単行本も出して、テレビのワイドショーにも出た。イラク戦争これは侵略だ、失敗すると。
保守論壇の奴ら、自民党も全部「イラク戦争はアメリカの侵略ではない」しかも「すぐに終わって成功する」って言ったんですよ。嘘じゃないか。
わしのが正しかったんだから、保守って言ってる勢力はわしの前で土下座しなければいけない。全く反省していない。
自衛隊の命を真面目に考えて
だから集団的自衛権はまずい。しかもなおかつ安倍晋三が、憲法9条に自衛隊だけ明記すると。
こんなバカな改憲案、これが通ったらどうなりますか?
自衛隊のまんま準備も満足に持たないで、集団的自衛権に参加するんですよ?自衛隊に死ねって言ってるのと同然ですよ。
真面目に考えて欲しい、自衛隊の命を。むげに死なすな。そういうことなんですよ。
だからわしはね、今回残念ながら本当に政権交代にはならん、これは。小池百合子と前原誠司は、腹を切れ! それしかないぞ。これはちょっと枝野さんには言えんことだからね、わしが言うよ。
もう全く政権交代なんてできない状態になってしまった。
そしたら我々が何をやればいいか。安倍一強の独裁を食い止める政党、食い止めるそういう政治家を選ぶしかないんですよ。
立憲民主党しかない。絶対に当選させよう。
圧倒的な勝利を立憲民主党にさせなければいけない。そういうことです。わかりましたね?以上。
応援演説の割に自民が勝つ‼️だの政権交代は無理‼️と小林よしのり氏の応援演説らしい一見ネガティブだが印象操作を含む良く考えられた演説だったように感じる。
【保守と標榜する小林氏が何故立憲民主党を応援するのか、またその効果は?】
それは党のスタンスを右にスライドさせることで立憲民主党自体がより保守よりなイメージを作りだし、実態を消す効果を作り出している。
つまり、安倍一強の中、リベラル、左翼、反日という党のイメージを排除したいのだ。
その為の元右翼団体の一水会と保守を標榜する小林氏で少しでも右へとスライドさせたいのだろう。
冒頭で希望の党と前原氏を枝野氏等に変わって叩いている。それは小池氏が踏み絵を踏ませリベラルを排除したからであり、立憲民主党が弾かれたリベラル勢力だからである。
その恨み節を小林氏が代弁したのだが、リベラルとして排除された集団を保守と褒めるのであるから常軌を逸している。
だいたい"よしりん"や'えだのん"などと呼ぶ支持者が保守な筈がない。保守ブームに擬態するリベラルの残党でしかないのだ。
確かに自民にもリベラルはいるが、安倍政権は保守であり、小池氏がリベラルであろう。小林氏は希望を極右と表現しているが、これは立憲が反日リベラル或いは反日左翼、はっきり言えば革マルをリベラルに見せかける為のオーバートークだ。
要するに小林氏は隠れ共産党、社会主義者であり平成の北一輝なのだ。そして山尾志桜里を迎い入れる為の皇道派を作らんとしているのだ。
それ程安倍晋三が憎くて仕方がないのだろう。