稲田防衛大臣が真珠湾訪問から帰国靖国神社を参拝した当日のツイートである。
共産党
井上哲士
党参議院幹事長兼国会対策委員長。
ツイート 2016.12.29
『稲田防衛相が靖国神社を参拝し、「未来志向に立ち」と発言。稲田氏はかつて「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」(『WLL』2006年9月号)とも発言している。未来もお国のために血を流せということだ。』
リテラの記事
『靖国参拝! 稲田防衛相が過去に「靖国は不戦を誓うところじゃない」「後に続くと靖国に誓え」と発言』はそのままこのツイートから恣意的に引用している。
2006年の9月号のwillは恐らくその年の靖国参拝に触れている記事であることは間違いない。
2006年8月15日
小泉首相は、自身の首相としての最後の夏、「Xデーに参拝するのではないか?」と自民党を中心に内外で推測されていたが、2006年8月15日午前7時40分ごろ、現職総理としては1985年の中曽根康弘以来21年ぶりに8月15日の参拝を行った。
午前7時30分ごろ、首相官邸を出発し10分後にモーニング姿で到着。本殿に入り「2拝2拍手1拝」の神道形式ではなく一礼形式の参拝。滞在時間は15分ほどだった。
此処からは私の推測となるが、一年生議員として党内発言力のまだ無かった頃の稲田氏がこの小泉首相の15分程の一礼の参拝を目の当たりにして、何かしらの不満にも近いモヤモヤしたものを記事にした事は間違いないであろう。
つまり、弁護士時代に南京事件を取り扱い、親族にも英霊が存在する稲田氏にとって、小泉首相の会見での不戦の誓いに反応したのであろう。
確かに靖国神社は不戦を誓う場所ではない、国難に殉じた者の御霊を慰霊、鎮魂、顕彰する場所であり、本来であれば、祖国に何かあれば我々も後に続きますと誓う場所であった、又はある。
が日本人として正しい認識であり、稲田氏もその様に感じwillに寄稿したと思われる。所謂靖国問題の根本的な核心であろう。
そもそも靖国神社が何故国家護持に反対していたのか。を考えれば話は早く、首相の8.15公式参拝などは核心から逸れる付随した問題に過ぎない。
読者の皆様には解りにくいだろうが、敵に塩を送ることにもなり兼ねない為詳細な言及は避けたい。
要するに稲田議員の記事には誤りはないが、小泉首相の「不戦の誓い」と中曽根元首相のように「宗教色を無くした参拝」に決定的な誤りがあるのであり、その弱腰部分に稲田議員が一言一般常識を書いただけの話だったのである。
問題は2点あり、12年前の記事と現在の防衛大臣の立場を恣意的に結び着け騒ぎ立てる共産党とそれを更に膨らませて記事を書くリテラであり、もう一つは、その頃と靖国神社に対する考え方と歴史観があまり変化してない事だろう。
トランプ大統領の参拝が待ち遠しい。