夜中の紫

腐女子向け 男同士の恋愛ですのでご興味のある方、男でも女でも 大人の方のみご覧下さい。ちょっと忙しいので時々お休みします

沁みる 32

2017-11-19 | 紫 銀

どんと背中を押されて、自分の袴の裾につまずくと黒い襖だらけの部屋の真ん中に引いてあった布団に倒れた。

色打掛を脱いだ白装束の 桂小太郎は振り返って、

自分を買った主を見る。

主は 小太郎に脱がされる事も無く、薄明りの中で自分の着ていた服を脱ぎ始めたのだ。

「・・・・。」

買われた小太郎が、買った義兄の冷えた瞳を見ながら

怯えたように後ずさりを始めると、袴に手を伸ばし、腰帯の結び目を解く。

「義兄上お待ちください!。」

小太郎が、義兄の手を止めようとしたが、払われ袴の裾を思いっきり引っ張られ、

バランスを崩し倒れると袴を引き抜かれた。

「お話を!。」

両手をついて何か進言すると、頬を張られて布団に落ちる。


「ここからは・・・義兄ではない。」

そう言うと這って逃げようとする小太郎の上に飛び乗った。

「う!・・・。」

押しつぶされた小太郎が呻くと、義兄が素早く着物の裾をたくし上げ

腰巻をはぎ取られる

小太郎は観念したように目を閉じ、唇を固く噛みしめた・・・。



義兄はシャツ一枚になると 義弟の腰に添い、彼の背を這い上がりながら

着物の裾の中の体を撫でまわした。

グイっと腹の下に手を突っ込むと 帯の結び目も解いた・・・。


それは自分を血筋から解放する儀式のようで、心が高揚した。

写真のネガの様に、

幼い小太郎のの足が・・・

めくった着物の下に 今も見えている。

脇に座らせて、行儀や読み書きを教える年ごろになっても それは常に見えていた・・・。



手で襟を思いっきり後ろに引き 剥くと

翼が生えそうな肩甲骨に頬を添わせ首にキスをした。

舐めてそれを噛んでみる。

手は彼の尻を何度も撫で上げていた。

「み・・・やま・・。」

自分に義弟ではないと言い聞かせ、膝の裏を自分の膝で割ってこじ開けた。

「ぁぁ・・・。」

義弟の口から恐怖の声が漏れるが、義兄は恐れることなく

長年待たされた場所に自分の物を押し当てた。

ぐいっと自分の下から這い出ようと体が逃げたが、

小太郎の骨盤を手に持つと自分の方に引き寄せる。

少しずつ侵入を試みるが、義弟の体は引きつって固まり 背に汗が浮き上がってくる。


「・・・もう慣れた・・・痛みだろう・・?」

そう背中に言いながら奥まで入る。

流石にいきなりはきつかったらしく、小太郎の呼吸が荒くなり 頭の上に着いた手がこぶしが、ぶるぶると震えていた。

自分のペニスは彼の中でどくどくと脈打ち 次の動きを夢見ているようだった。

彼を得るために買った女とは違う感触に 

脳内はスパークしそうだ・・・。
何とか緩めようと少しだけ動くが、小太郎は顔を布団にうずめたままだった。

それを見守り

ゆっくり引き抜き 前に押す。

「っ・・・あっ!。」

声が義弟から漏れたが、自分は止められない。

軽く突くと義弟が顔を上げたので髪毎頭を手で包む。頬に触れると切れ目に指が入り、柔らかい唇だと判った。


「なぜもっと早く・・・・現れなかった?。・・・俺が襲名させて・・・披露して。・・・俺だけの物にしたのに・・・。なぜ・・・?。」

そう言いながら突く。

「う!・・・・う!・・・・あ!・・・。」

義兄に切り裂かれ、

次第にぱんぱんと音がするほど突かれた。

小太郎は突っ伏して布団を噛みしめ耐え、自分が涙を流している事に気が付かなかった・・。

義兄がリズムを速めて往き、ペースを落とす。

義弟の拳に自分の手を乗せていたが離し、彼の背に口付けしてから

身を引いた。


「・・・もう・・・・やめろ・・。」



そう言いながら、義兄は服を身に着けた。



だが、美山と呼ばれた小太郎は、小さな声で


「・・・次は・・・いつ?。」

と聞く。

タイを縛っていた義兄は

一瞬手を止めた結びなおすと立ち上がる。


上着を手に持ち黒い襖の前に立つ・・・・


「・・・5日後・・・。」

といい残し

出て行った。







クラッシックな黒塗りの車の後部座席から、

義弟を犯したばかりの男がさっぱりした様子で降りて来た。

江戸城の内門の重そうな音がして 中からは紋付き袴の家臣が出て、その男に近寄り、

「はるあきらさま。調印式ご苦労様でした。紀教様が、お越しでございます・・・。」

そう言うと、堀の近くにある屋敷に入って行く。


奥で、上着を脱いでいると

ソファーに座っている着物姿の男が立ちあがって

端にあるカウンターの上から 切り子のグラスを2つ取る。

その中に切り子細工の見事な瓶から琥珀色の液体を注ぎ、服を脱いでいる はるあきらに手渡した。

「連邦の全権を やっと握れたのに、もう崩すのか・・・?。」

と銀ともブルーとも言えない織の羽織と対になった着物を着た、

品のよさそうな 男。

年ははるあきらと同じ30代前半に見えるが、きりっとした眉は眉尻を突き上げ

額の高さと 堀の深い鼻筋が、見る人を近付きにくくさせていた。


「ん・・・?そうだ・・・。握りはしたが、すぐ解散さ・・・。」

はる明はその男よりだいぶ背が引く・・・と言うより

目の前の着物の男が 堂々として背が異様にでかかったのだった。

その男が紀教様と呼ばれている男 茂茂の父。

はるあきらは、彼の前をすっとくぐるように通り、

どかっとソファーに座ると 受け取った酒を飲む。

紀教様も座ってから1口2口啜って、はる明を見た。


「疲れたか・・・?。」

「ああ・・・。」

紀教様の方は話がしたいのか、

はる明を見るが、彼はソファーに手を乗せると体を伸ばすように頭を後ろに倒し胸を張る。


「今日は・・・口数が少ないな・・・。」

紀教様がそう言うと 

はる明は

「・・・・そうだ・・・今度城下の女を見に行かないか?・・・外の女も味が有っていいもんだぞ・・・。」

と紀教様に微笑みかけた。


「はは・・。お前は城下の女を 嫁に貰うつもりなんだな・・。」

紀教様は寂しそうに笑ったが、その姿が・・・あまりにも強そうな外身と違い過ぎて滑稽だった。しかしはる明は慣れたように、

「ふん。中の女は口に戸が出来ん女ばかりだ、外の女は金さえ出せば何でもするし、守る。・・・お前だってその方が・・・。」

 

その方が・・・・抱きやすいだろう。

と 紀教様を気使って 目で訴えた。

その後の沈黙


「・・・前話した事が・・有ったよな?・・・俺の義母の連れ子を屋敷に居れてたって・・・。」

いう、紀教様は

「おお!・・・お前をお兄さんと呼んで懐いた、頭のいい子だったな?・・・城に上げるのか?・・・やっとお前の手伝いが出来る者が見つかったんだなぁ。」

と喜んで笑った。

「・・・そうではないんだ。・・・あれは俺から離した・・・だが、やはり政治に関心が有ってな・・・。」

はる明は体を前倒し座りなおすと 紀教様に言った。

「・・・お前の考えには賛同しないのか?・・・お前に懐いていたんだから、説得すれば・・・。」

紀教様は心配そうに酒をすすり、立ち上がるとカウンターまでいって酒瓶を持ってきた。

「・・・・あれは 頑固なんだ。ダイヤモンドの様に透明だから、何でも吸収するしな・・・。」

と、はる明は 酒を紀教様に注がれながら言った。

「・・・でも、身内なんだし・・・何とかなぁ・・・。」

と紀教様がぼやくので、はる明はあきれたように

「身内が一番怖いって・・・お前なら良く判ってるだろう?・・・今、順位は?・・・兄貴やおじさんが潰しあって、とうとうお前まで若様何て呼ばれるように なっただろうが・・。」

そう言うと、紀教様が神妙な顔つきになって

「5番目だ・・・。先週叔父貴が亡くなったって 連絡がきた・・・。だが、何かあるか判らないから、葬儀には出席しない様にと・・・。」

「・・・・。」

はる明は唇を舐め

「上様・・・と。呼ぶかもしれない・・・現実味が出て来たな。」

と言う。

「儂は嫌だ!・・・明!・・・子作りだってまともに出来ない俺が 侍の大将だ何て 俺には荷が重すぎる!。・・・そりゃ・・このままじゃ地球も日本人も無くなっちまうかもしれないが・・・そんな・・」

はる明は顔を上げ、友である若様に、

「生れつてしまったものは仕方が無い!・・・俺が最後まで助ける!・・・お前を宇宙人の銃口の前、矢面には立たせたりしない。」

手を伸ばし、肩に触れた。

はる明の細く通った鼻筋とつぶらな瞳が紀教様を見つめ、

猫でも懐柔させるようにゆっくり瞳を瞬くと、若様は落ち着き、酒を飲んだ。

ふさぎこむ紀教様を眺め、

はるあきらは さっき抱いた義弟

桂小太郎を

思い出していた・・・。








「なぜ!・・・その男が我々に協力すると思うんだ!・・・何度そうやって裏切られれば気が済むんだ?脳天気にもほどがある!。」

ようやっと地上に出れた喜びで

高杉晋介は

うきうきしているように見えたが、

それはここに集まった桂小太郎と坂田銀時にしかわからない変化だった。

「まあ・・そんなに怒鳴んなよ・・・話しぐらいは聞いてみれば・・・。」

、坂田 銀時は手足を持て余すように組む。

そこは城門から北に離れた大工街の、木材くずなどを集める場所。

置いてあった資材の一番高い所に座り込み 

銀時が2人を見下ろしていた。


資材の真ん中にくぼみが出来ていて、桂は高杉の真向かいに座っていたが、

高杉は 桂小太郎の話は、話にならないと横を向いてしまった。

余り話の見えていない銀時に 

桂が、天人に対して逃げ腰過ぎた連邦から、知り合いが交渉権を実質勝ち取った事などを説明して、幕府役人を全部見限るべきではないと主張したのだ。


「・・・だが実際に幕府の中に憂える者が居て、彼らが実権を握れば、ちゃんとした政策を行う余地はある。このまま腐っていくばかりでは無いかもしれない・・。」

「それで!、秋野様に話を付ける算段だったろうが!・・・それを仲間もろとも焼き殺されたのだ・・・・。情報を仕入れてるんじゃなくて、取られてるんだろうが!!・・・。」

と高杉がかみついた。

「・・・・昔からの知り合いか何か知らないが、江戸城に出仕してそいつも欲にまみれたのさ・・・。ただ俺たち反乱分子をあぶりだす、出世の道具にしか思ってない。・・・そんな奴に賛同できるか!。」

と高杉は横を向き、資材に乗せた膝に 頬杖を付いた。

「だが、・・・俺たちだけでは直す事は出来ないと!言ったのはお前だろう?・・・本当の侍を発掘しなければならないと。・・・彼は立派な侍だ。」

桂が資材に座りながら前のめりになって言うと、

「・・・・。」

高杉はだまって彼を見ていた・・・。

少し痩せ真剣な面持ちの桂、

彼の地下での姿を想像した。

手段を択ばないと言い、そうさせたのは自分でもある。

「・・・わかった・・・。」

高杉はふいに立ち上がり

歩きだす。

それをらしくないと 銀時が

資材の上から飛び降りて後を追う。



川べりの繁華街に抜ける道に出ると

晋介は

街路樹である柳の木の下に立って川面を眺める。

銀時がみつけて声を掛けた。


「・・・二人ともどうかしてるぞ・・・?!。」

銀時が言うと、高杉が腕を組んで黙る。


「お前だって、桂の言う事は理想だから・・・実現しないと馬鹿にしてたじゃねぇか。それを・・・突っ走って・・・天下でも取って将軍にでもなるつもりか?。」

「・・・・。」

「もう少し手を引いて、ずらの知り合いってのを観察してみればいい・・・。全面対決は最後の最後だ。」

「それも・・・やむを得ないさ・・・。」

と、高杉が苦々しく言うので、銀時は困ったように頭を掻きながら

「最強の一手は逃げ だろうが。・・・なんでこんな・・攻める?。」

と言った。

すると高杉が

「お前は・・・何を一番失いたくない?」

と覗き込んで来た。

川面から流れるように風が吹きつけ、柔らかな高杉の髪が揺れている。


「・・・は?・・・失う?。」


銀時は組んでいた腕を下ろす。

風が川べりを舐めるように吹き柳を揺らしていた。

その風に高杉の髪や着物や羽織ははためいたが、

彼の目は 強くまっすぐ銀時に投げていた。

銀時は 考えたが見つからず、すねたように

「お前のは・・・・何だって?。」

と聞いた・・・。

高杉は迷わずに

「・・・侍の誇り。先生に侍として生きる事を教わった。魂が侍で無くなれば 俺は生きてはいけない。先生との約束だ。」

という。

銀時は 高杉が見つめる自分が・・・

鏡の様に同じ物なのかどうか考える・・・。先生との約束

自分の約束は高杉とは 少し違うかもしれないが、高杉の目は、同じ物だと言っている。

銀時は高杉が立ち去るのを見送った。






5日後が

やって来た・・・。



あの部屋の天井は・・・黒塗りの格子天井。

升一つ一つに大きな銀箔がはめ込まれて ゆらゆらと人の肌を映す。

さっきまで嫌という程 自分と義兄の行為を それで眺めさせられた。

今は紫紺の寝具の上に 白い薄絹をまとっただけで 仰向けに寝かされている。

やっと落ち着いて来た呼吸が中々収まらないのは・・・


「綺麗な・・・・足だ・・。」

そう言いながら桂小太郎の足の甲を舐めている義兄。

彼が、持って居る物、銀の持ち手が綺麗な細工で飾られている 剃刀だった。

ゆっくりシェービングクリームを小太郎の足に塗り、肘置きの上に踵を乗せ、ぞりぞりと産毛を剃っていく。

白いタオルに剃り取ったクリームを塗って取る。その感覚に慣れる事が出来ず・・・呼吸が知らず知らず止まるからだった。

膝の周りを綺麗に剃り取ると

腿の上にも丁寧にクリームを塗る。


「・・・なぜ・・。俺の主様を・・・?。」

小太郎は天井を見ながら悔しそうに言う。


その剃刀で、商売道具である体の手入れをするそれが、主様と呼び主人とする。

それを持った義兄は、

自分を部屋持ちの花魁にしてもらった恩人を、どうにかしたのだ・・・。


右も左もわからず、義兄の話を聞くと 蒼の町の岡っ引きに捕まり、散々痛ぶられて死にそうだった

そんな自分を、優しい大棚の老隠居さんが自分を毎夜買ってくれたのだ。

傷を十分休めるために 部屋まで与えてくれた恩人・・・。

その老隠居は吉原の重鎮らしく、赤の町で人探しをしたいと言うと。蒼の町の花魁になればどちらも行き来できると言ってくれた。

花魁の称号を得るのも大棚の常客が何人も必要だが、

老隠居に飼われた男娼として襲名披露して、主様と呼んでいいのも彼一人。

体の手入れをするのも彼一人のはずだった・・。

 

彼が持って居るはずの剃刀を・・・義兄が持って居る。

彼の身に何かが起こったのだ・・・。



「・・・お前は・・・俺が・・・佐久間の老隠居を殺したとでも?・・。」

きめの細かい腿を、手の指で広げながら少しづつ剃らなければならず、

裏近くは 身体を裏帰さないと剃れそうにない。


煙草は城内では吸わないのだが、義兄は

細めの物を口の端に咥え、クリームを櫛の様な刷毛で掬い取り、足の付け根まで塗っていく。

はあはあと呼吸が荒い義弟を見て 煙草の灰を一度落として

「弾かれるのが・・・好きだそうだな。・・・全身手入れした後・・・しながら あれを弾かれると・・。」

そう言いながら小太郎の膝を立て 内側を広げるように外に押した。

「・・・っ!。」

小太郎が身を竦める。

すーっと煙草を吸ってから灰皿に置き、薄っすら生え始めたクリームまみれの毛を ぞりぞりとそり落とした。

「・・・ぁ!・・・。」

膝が中に入らないように 義兄が膝を立てブロックすると

小太郎が背後に着いた手が 布団に食い込んだ。

それを見ながら黙々と 体毛を剃る。





剃ったばかりの肌は吸い付きが良い。




腰を大きく突きあげさせて侵入した



足は汗が浮き


ぴったり自分の下腹部に張り付いて離さない。


「・・どうだ?美山・・・娼売・・・楽しんでるか?。」

ピタピタと

自分から離す時に張り付いた肌から音がする。

健気にも 掴んだ手を剥がそうとして爪を立てていたが、今は添えているだけだった。

自分に突き動かされた背中が布団の上に落ち、悶える

苦しそうに背後の自分に手を伸ばし腕を掴む、

捻った胸 薄ピンクだった乳首に赤味が差していた。

懇願するように 自分を掴んだ 小太郎の腕を

強引に後ろで折り畳み、それ毎 前におした。

「あああ!・・い・・・。」

義弟の悲鳴が漏れた。

だが、

ぐいっと腰を自分の方に引いて 思いっきり動いた・・・。

きつく締まった体は、

自分に見放された後、どれほど剣術に打ち込んで来たか判る。

悲鳴を上げて前に伸ばした手にもタコがあり。


義兄は小太郎の耳を唇で探り当てると

舌を入れて味わった。


すると、

「あ!・・・義兄上・・・お・・やめ・・ください。・・ああ!・・・・こんな・・・・する・・人・・じゃ・・ああっ・・・なっ・・・。」

と、義弟が喘いだ。


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