つらつら日暮らし

仏教、禅宗を学ぶ曹洞宗の禅僧によるつらつらなる日暮らし。時事ネタ、野球ネタもあります。

祖師方の終焉の地に因んで

2005-03-30 06:55:52 | 紀行文・参拝・観覧等
ようやく、昨日夜になって京都から帰ってきました。拙僧にとって初めての京都は、だいたい最初に行きたいと願っていた場所へ行けましたし、非常に満足できるモノでした主に市中にあるお寺さんを拝観いたしましたが、やっぱりデカイぞ本願寺って、いきなり他宗派ですが、今回は「禅宗のお寺へ行くのを諦めました」ので、昨日午前中だけで回れるだけ行きました。


【花園殿光圓寺】

住所:〒600-8448京都市下京区松原通西洞院東入藪下町7
電話:075-351-7069

たまたま宿泊していたホテルの近くに五条警察署がありまして、その壁に詳細な地図が貼ってありましたので、つらつら眺めておりますと、「あっ!仏光寺近い」と気付き、初日に行ってきました。これは報告済み【仏光寺へ行ってきました!!】ですね。で、次の日も同じようにつらつら眺めておりますと、「あっ!親鸞聖人御入滅の碑が近い」と気付き、昨日は東西本願寺を中心に清水寺まで足を伸ばすつもりでしたが、最初にこの親鸞聖人御入滅の場所へ行ってきました。それが、なかなか着かなくてですね…道も段々狭くなってくるし、それに「碑」だけがポツンとあると思っていたのですが、実際にあったのはお寺で、こちらの「花園殿光圓寺」です。



で、朝が早かったのでまだ開門していなかったのですが、たまたま碑の写真を撮っているときに開門いたしました。そうしますと、「縁起を持っていってください(京都弁でしたが、東北人である拙僧には意味しか聞き取れませんでした)」とのことでしたので、「縁起って何?」と思っていましたら、こちらの光圓寺さんの由来などが書かれた冊子をいただきました。ありがとうございます。



縁起によりますと、この光圓寺さんは現在は真宗大谷派に所属しております。元々は、親鸞聖人在世時に関白を務めていた九条兼実公(1149〜1207)の別墅(べっしょ)月輪本庄花園殿の旧地であって、親鸞聖人が兼実公の息女であり、親鸞聖人の妻となった玉日君と過ごされた場所とされております。晩年にはこちらを住居といたしまして、この地で入滅されました。なお、現在地で光圓寺となったのは天文21年(1552)、本願寺10世証如上人の頃のようです。



そして、現在のように大谷派に所属するようになったのは、光圓寺11世祐正法師が東本願寺を建立した教如上人と同年生まれで、昵懇だったからだそうで、教如上人からその布教教化の功を認められるほどであったとされています。

最後に、この場所は初めて行く時は分かりづらいかもしれませんが、別に奥まっているわけでもなく、地図に従って行けば迷うこともないです。親鸞聖人を学ぶ方は行かれると良いでしょう。

【参考資料】
赤松俊秀『新装版 親鸞』吉川弘文館人物叢書・平成6年
光圓寺編『花園殿光圓寺略縁起』平成12年


【鷲峰山高台寺の側にある道元禅師荼毘塔】

住所:京都市東山区高台寺下河原町526 の側
電話:075-561-9966 の側



こちらには清水寺参拝の後に徒歩で行ってきました。境内にはこんな案内もあります。



実質的には境内地の中にあるようにしか見えないんですけど、話によるとこの荼毘塔の土地は、高台寺の土地じゃないそうです(受付談)。で、「柵がありますが、外して構いませんので自由に行ってください」と言われたので行ってきましたよ、勝手に。



さて、道元禅師に関するものとしては比較的古い伝記になる『三祖行業記』や『御遺言記録』に依れば、道元禅師は最晩年となった建長5年(1253)に体調が悪化し、それを心配した波多野義重公から度々上洛を促されたそうです。そこで、上洛を決意し同年8月5日に永平寺を出発して京都へ上り俗弟子覚念の邸宅(ここは上の光圓寺に近いのですが、今回は行きませんでした。事前に場所を調べておかなかったのと、地図を見ても分からなかったからです。次回だな…)で病気療養することになります。

しかし、京都での治療も功を成さず、8月28日夜半には遺偈を読み示寂しました。弟子である懐弉禅師や、波多野公、覚念などはみな悲嘆に暮れたとされています。そして東山赤辻の小寺にご遺骸が運ばれて、その地で荼毘に付されました。

その様子は古写本『建撕記』には「東山の赤辻に小寺の在るに龕を移し奉りて、法に依って火喪す」とされています。



これが、現在では高台寺の側になっておりまして、同地には永平寺71世高階瓏仙禅師が「曹洞宗高祖道元禅師荼毘御遺跡之塔」の石塔を建立されました。

さて、今回、初めて拙僧もこの地に参ることができましたので、香一片を焚き『般若心経』一巻を挙げてきました。合掌。

それから、ここで時間切れになりまして結局高台寺を拝観することが出来なかったのでした。拝観料600円…

【参考資料】
『道元禅師全集』第七巻、春秋社・1990年
河村孝道編『諸本対校 建撕記』大修館書店・昭和50年
竹内道雄『新装版 道元』吉川弘文館人物叢書・平成4年
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7 コメント

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Unknown (ルキノ)
2005-04-01 02:22:54
こんにちは。

いつも拝読していましたが、初めて書き込ませていただきます。



京都に来られていたんですね。

花園殿光圓寺、そんなところがあるとは知りませんでした。近いうちに行ってみたいと思います。



京都での僕のオススメは大徳寺、鞍馬寺、東福寺、竜安寺あたりでしょうか。

徳寺の敷地にある大仙院や高桐院の庭は、静かで心が落ち着き、ため息が漏れるような美しさです。



是非、また京都へお越しくださいね。
訂正です。 (ルキノ)
2005-04-01 02:24:58
>徳寺 → 大徳寺



すいません、間違えてしまいました。
次回上洛の楽しみに・・・ (tenjin95)
2005-04-01 04:11:23
> ルキノ さん



コメントありがとうございました

それから、拝観のオススメありがとうございます



まだ、ブログには書いていないのですが、今回初めて行った京都で、一番訪れたかったのは清水寺でした。拙僧のお寺にある「子安観音」が清水寺内の泰産寺子安塔の御分霊であることがわかったためです。



したがいまして、第一に清水寺、第二には最近調べている蓮如小人に関連して本願寺さんと、大谷の本廟へは行くつもりでした。



結果、禅宗のお寺は仕事で行った曹洞宗の一ヶ寺だけで、しかもそこは観光を主としたお寺さんではなかったものですから、禅宗寺院と宇治は次回上洛する際の楽しみにしておきました。建仁寺のすぐ側までは行ったんですけど、時間切れで諦めました。



なお、文面からは京都の方とお見受けしますが、もしかしますと、拙僧がいつも拝見しているあのブログの管理人様でしょうか?いや、違っておりましたら失礼ですが。



本日以降も徐々にではありますが、京都旅行の感想を書いて参ります。また気になる話題などございましたらコメントいただければ幸いです。
ややこしくてすいません。 (ルキノ(luchino002))
2005-04-01 13:49:16
ブログでの登録名はluchino002で、以前TBさせて頂いた者です。

よく読み方をルチノと間違われます。

Exciteブログでは、HNをアルファベットと数字でしか登録できないので紛らわしくなり、申し訳ありません。



コメントを書かせていただこうとチャンスを伺っていたのですが、仏教系の話題だと僕にはレベルが高すぎて、少し気後れしてました。



仕事の関係で、過去に京都で生活していました。

学生時代と合わせますと、かれこれ8年間京都と関わりあってます。

今も住んでいるところが近いので、よく訪れます。

東本願寺のあたりは僕もよく歩きますから、もしかするとtenjin95さんとすれ違っていたかもしれませんね。

桜が咲きはじめたら、カメラを持って哲学の道でも歩こうかなと思っています。
やはりそうでしたか(^^)/ (tenjin95)
2005-04-01 15:48:47
> ルキノ(luchino002)) さん



改めまして、よろしくお願いいたします。



> コメントを書かせていただこうとチャンスを伺っていたのですが、仏教系の話題だと僕にはレベルが高すぎて、少し気後れしてました。



いや、これは失礼致しました。実は、本ブログは教えに行っている高校の学生さんも見ておりますので、極力平易に説こうとしているのですが。。。



ただ、みなさまのご意見を拝聴したいと思っておりますので、どうぞご遠慮なくコメントをいただけますと嬉しいです(^_^)



> 仕事の関係で、過去に京都で生活していました。

> 学生時代と合わせますと、かれこれ8年間京都と関わりあってます。

> 今も住んでいるところが近いので、よく訪れます。

> 東本願寺のあたりは僕もよく歩きますから、もしかするとtenjin95さんとすれ違っていたかもしれませんね。



そうでしたか。僧体でしたら記憶に残ったかもしれませんが、残念ながら私服で歩いておりました。



しかし、今回生まれて初めて京都に行ってみまして、逆に行きたいところが出来ました。また近い内に上洛したいと思います。



それでは失礼致します。合掌。
TBありがとうございます。 (きみー)
2005-11-08 01:01:04
ご訪問、TBありがとうございました。神戸に住んでいるきみーと申します。「日本」「日本人」をもっと理解したい、という思いで最近地元を中心に関西をあちこち歩き回っています。兵庫県や滋賀県などをよく動いていたんですが、京都の町の独特な雰囲気にも魅せられています。コンビニまでが光を控えめにして周囲の景観に気を配っている、そんな町はなかなかありませんよね。またいろいろ勉強させていただければと思っています。今後ともよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。 (tenjin95)
2005-11-08 05:58:50
> きみー さん



こちらこそ、よくお越し下さいました

拙僧も、つい先月末に初めて神戸に行きました。また、上記ログのように今年は京都にも行きまして、ようやく活動範囲が関西にも広がってきました。



禅宗の坊主のくせに、禅宗寺院にほとんど行っていないので、機会があれば是非に京都五山に行ってみたいものです。



コチラこそよろしくお願いいたします。

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