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あまりにも粗いアイデア。黒歴史候補①

2016-12-20 21:09:36 | 日記
僕もまた、多くの人と同じように例の黒い塔と戦っている。
この塔の長さは測定不能で、恐らく宇宙の果てまで伸びているというのがT大研究チーム見解だった。確かに塔の天辺を視認することは出来ない。「宇宙の果て」というのは何とも子供じみた見解だが、恐らく間違ってはいないのだろう。このような天文学的な長さを持つ塔の存在感は凄まじく、塔を意識してしまえば監視されている様な気分になり、行動は大きく制限されることになる。だから塔を破壊せねばならない。これが塔と戦う理由だ。
しかし塔と自由を巡る争いにおいては、人間たちはあまりにも不利な立場に立たされていた。何故なら塔を視認することは出来ても、人間の世界における物理的な手段では触れることが出来ないからである。ナイフで傷をつけること、これは出来ない。ショットガンで破壊すること、これも出来ない。戦闘機のミサイルを撃ち込むこと、これも出来ない。これらは全て試されたし、何度も試されたが、特に成果を上げることが出来なかった。攻撃は全て「空振り」に終わってしまう。
さらに塔は神出鬼没でもあった。気付いたら近くにある、というのが塔の特徴であり、この特徴故に人間は塔が現れない場所を予測することが出来ない。人間は塔が出現しやしないかと、いつも不安に駆られている。
そしてもう一つ、人間にとって不利な点は、他人が戦っている塔を全く認識できないことである。つまり、共同戦線をはることができない。例のミサイル攻撃でも、パイロットはターゲットを認識しており、大真面目に破壊しようと目論んでいたのであろうが(他人の塔との戦いについては、すべて憶測である)、他人から見れば戦闘機は何もないところにミサイルをぶっ放したに過ぎない(その後ミサイルはとある野球場に直撃した)。T大の研究チームだって、ミサイルについての抽象的で厳密な理論を打ち立てようとしているが、一体どんな具体的な例を集めているのかさっぱり謎だ。
そんなこんなで、他人の塔との戦いをあまり信用することが出来ない。塔と戦うという大義名分を盾に物を破壊したり、他人に危害を加えることが可能だからだ。大真面目に塔と戦うふりをして、実は野球場を破壊することが魂胆であることもありうる。
共通の敵と戦っているはずなのに、戦友の行動を信用することが全く出来ない。これは人間にとって大きな痛手であった。

ちなみに立法府は、塔との戦いにおける実際の「流れ弾」の被害やその危険性に鑑み、塔との戦いを制限する法律を創ろうとしたが、「戦い」の実態の殆どはただの破壊行為であったので、既存の法律で対処できるという結論に至り廃案になった。これについては、人の不安から生じる行動を法律のような合理的な言説でコントロールできると考えた立法府の思い上がりだと僕は思う。

塔との戦いにおける僕の課題は3つ。①塔を破壊すること ②僕の塔を「共有」する誰かを探すこと ③塔と人間の自由の関係について明確に言葉にすること…。




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