奥村天放 放言録

齢、古希に至る、半身を娑婆から抜け出して、娑婆の悦びを知る。

「食のサイエンティスト」を名乗る「ぺてん師」たち

2009年11月08日 | 政治・社会

メル友から、食の安全性について、下記の本を紹介された。

「有機農法の方が生産性が高く、低資産農家にとっては投資のコストを抑えて
通常の種子を用いた方が有利であり、現時点においては、遺伝子組み換えに
よって作り出された農作物はそのすべてが栄養分において劣っていることが
すでに明らかにされている。」
「食糧が危ない - 安全で豊かな食生活を考える」 ウェイン・ロバーツ 青土社
原著 the NO-NONSENSE guide to WORLD FOOD Wayne Roberts

私はウェイン・ロバーツのような「ぺてん師」が大変嫌いである。

>有機農法の方が生産性が高く

生産性を重視する限り「有機農法」は「化学農法」の足元にも及ばない。

>遺伝子組み換えによって作り出された農作物は
>そのすべてが栄養分において劣っていることがすでに明らかにされている。

何を根拠に語っているのか?
別に、問いただす必要はない。頭から出鱈目である。

遺伝子組み換えが病害虫に対するものならば
遺伝子組み換えによっては栄養価は全く変わらない。

現在日本でも行われている品種改良は
すべて遺伝子組み換えの技術を用いている。

市販されている野菜・穀類は、ほとんどが遺伝子組換由来品種であって
「遺伝子組換大豆を使用しておりません」の表示はレッテルにすぎない。

先日発表された「青いバラ」も遺伝子組み換え品種である。

日本の穀物における品種改良は、自主規制で品目の近い植物を用いているが
米国の遺伝子組み換えは穀物に昆虫の遺伝子を組み込んだりする。

それだけの差だ…

遺伝子組み換えにより起きる変化は
該当遺伝子に由来する蛋白質だけ。

該当遺伝子のアミノ酸の構造と由来する機能を知れば
危険性についてはある程度の予測はつく。

私は「ウェイン・ロバーツ」の書いたものは2度と読まないであろう。
科学者の振りをした「ペテン師」である。

「食の安全」を売り物にした似非科学者。
このような「ぺてん師」はとても多い。
我々は常に「本物の情報」と「偽物の情報」を嗅分ける必要がある。

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