ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★「乳頭山」に登る(番外編)

2017年08月01日 | 山・麓歩き

●出かけた日:2017715日(土)

●歩いたログ(足跡)(道のり:8.5km

(以上の地図:国土地理院)

 山行の記事は前回までで終了であるが、ここで本文中に触れた「田代平山荘」が写る航空写真を掲げる。

 一番鮮明と思われるS46年(国土地理院)のものであるが、山間地の写真は目印となるものがほとんどなく、尾根と沢の判別もなかなか困難である。そこで、「田沢湖高原」から「乳頭温泉郷」に至る車道をたどり「旧乳頭スキー場」の位置を確認する。そこからさらに道をたどると「黒湯温泉」、「孫六温泉」の位置も特定するとこができる。その東側一帯に、写真を拡大しながらしばらく目を凝らすと、登山道が写っているが見つかり、頂上すぐ下の「黒湯分岐」がはっきりと確認できる。それを頼りに、頂上と山荘の位置を特定したのが次の写真である。

S46年の航空写真から)

 尾根と沢の判別が困難と書いたが、位置を特定すると、南側から陽射しもあって、「乳頭山」頂上南東側や「黒湯分岐」から「黒湯」方面に少し下ったところの急崖がはっきり写っているのがわかる。

 さて、分岐から「田代平湿原」方面に続く登山道をたどると、山小屋らしい建物とそのすぐ南側に池塘が写っている。池塘の傍に建物があること、そこから北西のやや離れたところに広い湿原があることなどから考えると、山荘の位置はS46年当時から変わっていないものと推測される。

 Aさんの記憶がいつ頃のことか正確にはわからないが、私が記憶している風景はS50年代のはずなので、山荘の位置が変わったのではなく、この辺の湿地が次第に乾燥し「アオモリトドマツ」などの樹木が成長して、山荘の周りの風景が大きく変わったものと考えられる。

 ここからは、一泊二日のその後の状況について、心に残ったことなどを書き足してみたいと思います。

 まず、山から戻ってきた「黒湯温泉」駐車場近くの道を、二人連れの若い外国人女性が歩いておりました。最近、日本の文化に触れることを目的に、日本の地方を訪れる外国人観光客が急増していることはニユースなどでは聞いていましたが、「乳頭温泉郷」も外国人を惹きつけていることは、新しい動きとして注目すべきことと思いました。

 次に、この日の宿は、連休中のためAさんが苦労して手配してくれた、「田沢湖高原温泉」の「たつこ荘」でした。今の幹線道路からは少し奥まった旧道と思われる狭い道沿いにあり、こぎれいな宿泊所で「田沢湖」が見下ろせる場所にあります。以前は食事のでる普通の宿泊所だったようで、りっぱな食堂、厨房がありますが、今は食事を提供していないとのことで、宿泊費は素泊まり3000円でした。ただ、宿泊する人は厨房を使って自由に食事を作ることができるようになっており、この日も泊り客の何人かが厨房の中で、楽しそうに夕食や朝食の準備をしておりました。「高原温泉」は廃業した宿泊所が目に付きますので、食事などは泊まる人のセルフサービスにする「たつこ荘」のこうしたやり方は、宿泊所側の経費節減ばかりでなく、ある意味、泊まる人のニーズに応えるシステムであるとも思えました。

 私たちは夕食を作る、ことはしないで近くの民宿に行き、生ビールとジンギスカンで夕食を済ませました。若い兄さんが元気よく切り盛りしているのはとてもいい感じでした。

 次の日の朝食と昼食の弁当、おにぎりは民宿近くのお店で注文して帰ってきました。

 計画では次の日もこの近くの山に登って(Aさんは「小白森山」、「大白森」を考えていたようですが)から帰る予定でしたが、夜半から雷を伴う強い雨に見舞われ、朝になっても依然として激しく降り続いていて、山は断念しました。しかし、そのまま家に帰るのも少しもったいないと思い、3人で「アルパ駒草」に寄り、「駒ヶ岳」を中心とする山に関する様々な展示物や写真を、前の日の山行を思い出しながら鑑賞しました。この日は日曜日でしたので、私たちと同様に、登山はあきらめてここで展示物などを眺めている人たちが多くおりました。

 さらにこの後、「田沢湖」畔に新しく作られた「クニマス未来館」に立ち寄り、そこでAさん、Mさんと別れ帰路に着きました。帰りに湖畔を走っている時、土砂崩れが心配されるような猛烈な雨に遭遇しましたが、無事家にたどりつきました。

(終わり)

 次回からは本題の「仙北平野」の記事に戻る予定です。引き続きよろしくお願いいたします。


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