てくてく日々是雑感

こんにちは。てくてくねっとの たま です。
日々のあれこれをつづります。

与那国のサトウキビ刈り

2005年01月15日 | Weblog

毎日新聞の書評で池澤夏樹氏が紹介している本は、買って読むことが多い。
ほとんどハズレがないから、なのだが、その中でも昨年の個人的大当たりが
『与那国島サトウキビ刈り援農隊 私的回想の30年』藤野雅之著ニライ社 だ。
与那国?援農?なんて知る人ぞ知る の世界だけどこういう本を書評に取り上げてくれる池澤氏のセンスがうれしい。

個人的、というのは、私も与那国でサトウキビ刈りの仕事をしたことがあるから。
もう20年近く前のことだけど。
過疎で人手不足の離島与那国でサトウキビ刈りをボランティアする「援農隊」というものがあるということは知っていたけれど、私は「援農隊」としてではなく、直接与那国農協に電話して農家を紹介してもらっていた。
なぜあの時「援農隊」として参加しなかったのか、自分でもわからなかったが、この本を読んで初めて謎が解けた。
30年にわたる「援農隊」の歴史の中で、その年だけ「援農隊」の募集をしてなかったのだ。
だから私は、「援農隊」と同じようにキビ刈りの仕事をしていたけど「援農隊」のことをよく知らなかった。
この本でようやく、与那国でなぜキビ刈りボランティアの仕事が始まったのか、当時の与那国の状況はどんなものだったのか、歴史の中でどんなふうに変遷していったかを知ることができた。

「沖縄は日本じゃない、与那国は沖縄じゃない」と与那国の人は言っていた。
たしかに与那国の状況は特殊。日本とはもちろん、沖縄本島とも言葉が違うし、歩んできた歴史もひとくくりに「沖縄」と言い切れない。

今は情報もネットなどで収集できるし、海底遺跡で有名になってテレビにもよく出ていたり、最近ではドラマ「Dr.コトーの診療所」のロケ地としても知られるようになった与那国だけど、昔はほんとに世界から切り離されたような孤島だった。
信号機がない。ナンバープレートのない車が走っている。石垣からの飛行機はスクラップ寸前。テレビはNHKしか映らない。
そんな伝説時代の与那国でのキビ刈り体験も特殊といえるが、それを共有できる本に出会えたのが、とにかくうれしかった。

キビ刈りも機械化が進み、援農も以前ほどたくさんはいらなくなったみたいだが、それでもいまだに援農隊募集があると知ってちょっと驚いた。

最近、このサトウキビ刈り隊に行く若者たちを描いた映画ができた。
『深呼吸の必要 』
まだレンタルで新作なので、安くなったら借りて観てみようと思っているけど、観る前から「現実はそんなに甘くないよ〜」と、思わずぶつぶつつぶやいてしまう。
最近よくあるような2〜3日の農業体験とはまったく違うんだから。
キビ刈りはほんとにほんとに過酷な作業です。
ああ、そのあたりのことをまたいつか書いてみたいなあ。

さて、与那国のことで最近もうひとつうれしかったのは、この平成の大合併時代に、断固として合併に反対したことだ。
さすが、与那国。大拍手だ。

キーワード
平成の大合併 深呼吸の必要 Dr.コトー
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2 コメント

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拙著について書いていただき感謝 (藤野雅之)
2005-01-22 00:11:40
tekutekunet たま様

「与那国島サトウキビ刈り援農隊」の本を書いた藤野と申します。好意あふれる文章を書いてくださってありがとうござます。
今年の第30回援農隊は2月1日に33人が与那国島入りし、3月下旬までキビ刈りをします。終了直後の26日には与那国町・JA主催で「30周年記念式」と祝賀会が行われます。元隊員の作家・立松和平さんも参加します。
私のホームページに沖縄での反響などを紹介しています。1月13日の東京新聞・中日新聞の夕刊に書いた文章(合併問題にも触れています)も転載していますのご覧くだされば幸いです。
ありがとうございます (たま)
2005-01-26 09:18:35
藤野雅之様

著者さまから書き込みいただき感激です。
こちらこそ、あの与那国のことを書いてくださってありがとう!という気持ちです。
援農隊も30周年なんですね。藤野様の息の長い活動と、それを支える確固たる信念、すばらしいです。
ホームページ訪問させていただきました。
リンクまでしていただいて恐縮です。
合併について書かれている文章がまだ見つけられません。またゆっくり時間をとって読ませていただきたいと思います。


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