水曜日のシネマ日記

映画が大好き♪
水曜日に劇場で映画を観る機会が多い私の映画・DVD鑑賞記録日記です。

厄介な絆の形。『ザ・タウン』

2011-02-08 19:30:00 | 映画【さ行】
強盗団の一員として現金強奪を繰り返して生き抜いている
犯罪の町に生まれ育った宿命を背負った男の物語です。


映画の評価 ★★★★☆ アメリカらしい映画


●以下ネタバレがあります●


今、世間を賑わせている相撲界の八百長疑惑。

去年は野球賭博問題が表面化し
現役大関だった力士が解雇になりましたが、
その背景には角界という狭い世界の中にある
目には見えずとも肌で感じる
暗黙の了解という空気の流れがあって
力士達を誘っていたのかもしれません。


今回観たこの映画には
その角界にも似た閉鎖的な空気が流れる町を背景に
ひとりの男の生き方が描かれていました。


冒頭に登場する銀行襲撃のシーンで
強盗団の中にいる
ベン・アフレック演じるダグは
行員に金庫を開けさせる時も
むやみやたらに暴力を振るったり
人を威圧するような言動をしない男です。

そんな彼には刑務所で服役中の父親がいました。

その父親も以前は強盗団の一員で、
父親が服役してからのダグは
強盗団の仲間の家庭で育てられ
幼少時代からずっと
犯罪者に囲まれた環境で生きています。

かつてはアイスホッケー選手として
活躍が期待されたものの
挫折してしまった事が切っ掛けで
すっかり強盗団の一員になってしまったダグ。

昔から生活を共にしていた
ダグと強盗団の仲間の間には
強い結束力と堅い絆がありました。

しかし、ダグは銀行強盗の際
人質にしていた女性クレアを愛した事
同じ穴の狢にしか分からない世界と
そこから抜け出したいジレンマに苦しめられます。

そしてダグと強盗団の間にある厄介な絆の形
愛するクレアの存在を守る為
更に逃れられない方向へと向かわせます。

その後、犯罪に手を染めるダグの本当の姿を知って
ダグの全てを拒絶したクレアでしたが
彼女とダグとの間にも深い絆がありました。

そしてダグたちの情報をFBIに漏らした
ダグの元カノのクリスタにも
自分の幼い娘を手放したくないという
親子の絆がありました。

この映画に描かれていた
様々な絆は形が違うにせよ
確実にその町に存在していたのです。

とはほんの少し方向を変えるだけで
良くも悪くも相手を導いてしまう
紙一重のモノなのかもしれません。


角界の問題の中にあるもそうなのでしょうが、
今どきの中高生は万引きなどの犯罪行為
友達の誘いから気軽に手を出してしまうそうです。

もしかしたらそこには
断るに断れないような関係が存在していて
それらもまたダグと強盗団の間にあった
厄介な絆の形のように思えて仕方がないのです・・・。


【2011年2月6日(日)TOHOシネマズ船橋ららぽーとにて鑑賞】
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6 コメント

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環境 (オリーブリー)
2011-02-09 15:10:09
こんにちは。

自分が育った環境や属する環境って、人格形成を左右しますね。
そう言った意味では、ベン・アフ監督1作目「ゴーン・ベイビー・ゴーン」もそうでした。

ダグがクレアと知り合ったことで、より一層抜け出したいと思った気持ちは良く伝わりましたが、ラストが好みの分かれるトコかな~。

それにしてもベン・アフは役者業より裏方さん才能が溢れてると思います。
映像のセンスも良かったね。
コメント返信 (テクテク)
2011-02-09 23:23:46
>オリーブリーさま
こんにちは
やっぱり人には各々が生きていく中で
選択の余地があるモノとないモノがありますよね…

ダグの場合は諦めかけていた自分の人生を
クレアへの愛情を通して取り戻せたと私は思うのです

ラストは正直なところ
「そうきたか~」と思いましたが
ジェムとダグとでは人生の明暗を分けたという部分が
人生に対する再生の可能性を表していたようにも感じました

つまりジェムの人生はきっと変わらなかっただろうし、
ああなるまで止めなかっただろうし…

でもダグはその事で肩の荷が下りたというか、
絆を突破する切っ掛けが出来た事で
自分の人生を変えられたんですよね

その手段は暴力に対抗する暴力でしかありませんでしたが、
客観的に観ていても
ダグは同じ過ちを繰り返さないであろうと信じられるような
どこか希望が持てる優しいラストシーンでした

それにしても…
あのカーチェイスは凄かったですね
スピード感溢れる映像は迫力満点でした~

「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は観ていないので
機会があれば是非観たいと思います
こんにちは。 (ミスト (MOVIEレビュー))
2011-02-11 14:28:37
大相撲もほんと絆社会ですね。もう昔から何度となく八百長問題は取り沙汰されてきたのに、その都度、相撲社会の闇の絆で真実は覆い隠されてきました。「樽の中に腐ったリンゴが一つ有ると樽全体がダメになる」と言う言葉が有りますが、閉鎖社会で悪は蔓延すると言う事でしょうね。大相撲とタウンの絆、似ているかも!?(^_^;)
コメントははじめまして (おくやぷ)
2011-02-12 03:21:02
TBさせていただきました
よろしくお願いします

やっかいな絆

いいえて妙で、すごくしっくりきました

でも強くて細い
そんな感じがしました
コメント返信 (テクテク)
2011-02-13 16:28:58
>ミスト(MOVIEレビュー)さま
こんにちは
昔から根付いている絆というモノには
誰もが逆らえないような空気があって
時にそれは人を助ける事もあるのでしょうが
人を苦しめてしまう事もあると思うのです

歴史や伝統は重んじるべきモノなのでしょうが
その世界にいると当たり前になっている事が
一般的には普通に思えない事もあったりして…

そういった意味でも
大相撲とタウンの絆は似ているのかもしれませんね
コメント返信 (テクテク)
2011-02-13 16:33:54
>おくやぷさま
こんにちは
TBありがとうございました
こちらこそ今後ともヨロシクお願い致します

この映画に描かれていた絆は
まさに強くて細い絆でしたよね

だからこそ厄介だったのかもしれません

友情よりも深い男同士にしか分からない
ディープな世界の物語でした

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