
脳梗塞で倒れてしまった男性の
実話を描いた作品です。
映画の評価 ★★★★☆ 斬新な映画
●以下ネタバレがあります●
私はこの映画を観ながら
以前テレビドラマ化され話題になった
「1リットルの涙」の事を思い出していました。
残念ながらドラマは観ていませんが、
この原作本を読んだのは
今から20年以上前の私が高校生の時でした。
この本は著者である木藤亜也さんが
中学生の頃から綴っていた日記で、
健康だった身体が次第に退化していく様子が
克明に記されていました。
優秀な学力を持ち
進学校である高校へ入学しながらも、
脊髄小脳変性症の為
通学や日常生活にも支障をきたすようになり、
養護学校への転校を余儀なくされた時の悔しさ。
普通に歩けていたのが段々と転ぶ回数が増え、
ついには自力で立ち上がる事が出来なくなり、
それを母親に告白しなければならない時の悲しみ・・・。
あんなにも昔に読んだ本の事を
今でも忘れられずにいるのは、
そこに書かれていた文章があまりにもリアルで
衝撃的だったからなのかもしれません。
今回観たこの映画にも
知能や意識は衰える事なく、
身体だけが思い通りに動かず、
意思を自由に表現できないもどかしさを持つ
ひとりの男性の姿が描かれていて、
それは晩年の木藤亜也さんにも通じるモノがあり、
当事者の気持ちが
とてもリアルに伝わりました。
冒頭からスクリーンに映し出される映像は
主人公のジャン=ドミニク・ボビーの目線で、
自分の身に何が起こっているのか
全く分からない様子が、
手に取るように体感できます。
長い昏睡状態から目覚めたものの
自分の身体に起きた異変が理解できず、
突然、医師に瞼を縫い付けられてしまい、
自分の意思を伝えられない為に
医師たちの勝手な判断で
気持ちを解釈されてしまう情けなさ・・・。
その後、言語療法士の提案で
まばたきでコミュニケーションを取る事により
彼は少しずつですが、
自分の意思を伝えられるようになります。
病に倒れる前、本を出版する予定だった彼は、
それを実現させたい意思を伝えますが、
その本の内容は以前の構想とは違い、
自分の心の中にある全てを
記したモノでした。
日常生活に何の支障もなく、
普通に言葉を話せる時には、
なかなか率直に言えなかった事を
身体が不自由になった事で
必死に伝えようとする彼の姿は
失って気付く大切な事を
それに気付かないでいる健康な私たちに
一生懸命伝えているようにも感じられました。
自分の心の中を覗かれる事は
あまり望まないでいる事が普通なのに、
自分の心を
さらけ出してしまいたくなる程の
強い想いは、
自由に意思を伝えられなくなってしまった
当事者でなければ
到底理解できない事なのかもしれません。
【2008年2月20日(水)シネプレックス幕張にて鑑賞】
実話を描いた作品です。
映画の評価 ★★★★☆ 斬新な映画
●以下ネタバレがあります●
私はこの映画を観ながら
以前テレビドラマ化され話題になった
「1リットルの涙」の事を思い出していました。
残念ながらドラマは観ていませんが、
この原作本を読んだのは
今から20年以上前の私が高校生の時でした。
この本は著者である木藤亜也さんが
中学生の頃から綴っていた日記で、
健康だった身体が次第に退化していく様子が
克明に記されていました。
優秀な学力を持ち
進学校である高校へ入学しながらも、
脊髄小脳変性症の為
通学や日常生活にも支障をきたすようになり、
養護学校への転校を余儀なくされた時の悔しさ。
普通に歩けていたのが段々と転ぶ回数が増え、
ついには自力で立ち上がる事が出来なくなり、
それを母親に告白しなければならない時の悲しみ・・・。
あんなにも昔に読んだ本の事を
今でも忘れられずにいるのは、
そこに書かれていた文章があまりにもリアルで
衝撃的だったからなのかもしれません。
今回観たこの映画にも
知能や意識は衰える事なく、
身体だけが思い通りに動かず、
意思を自由に表現できないもどかしさを持つ
ひとりの男性の姿が描かれていて、
それは晩年の木藤亜也さんにも通じるモノがあり、
当事者の気持ちが
とてもリアルに伝わりました。
冒頭からスクリーンに映し出される映像は
主人公のジャン=ドミニク・ボビーの目線で、
自分の身に何が起こっているのか
全く分からない様子が、
手に取るように体感できます。
長い昏睡状態から目覚めたものの
自分の身体に起きた異変が理解できず、
突然、医師に瞼を縫い付けられてしまい、
自分の意思を伝えられない為に
医師たちの勝手な判断で
気持ちを解釈されてしまう情けなさ・・・。
その後、言語療法士の提案で
まばたきでコミュニケーションを取る事により
彼は少しずつですが、
自分の意思を伝えられるようになります。
病に倒れる前、本を出版する予定だった彼は、
それを実現させたい意思を伝えますが、
その本の内容は以前の構想とは違い、
自分の心の中にある全てを
記したモノでした。
日常生活に何の支障もなく、
普通に言葉を話せる時には、
なかなか率直に言えなかった事を
身体が不自由になった事で
必死に伝えようとする彼の姿は
失って気付く大切な事を
それに気付かないでいる健康な私たちに
一生懸命伝えているようにも感じられました。
自分の心の中を覗かれる事は
あまり望まないでいる事が普通なのに、
自分の心を
さらけ出してしまいたくなる程の
強い想いは、
自由に意思を伝えられなくなってしまった
当事者でなければ
到底理解できない事なのかもしれません。
【2008年2月20日(水)シネプレックス幕張にて鑑賞】










「1リットルの涙」は私も昔読んで、やはり思い出しました。
しかしこの映画は、題材がこんなにも深刻なのに、淡々と進んでいきましたね…時にシニカルに、ウィットをまじえて。
「君のためなら千回でも」ほどには泣けませんでしたが、なんだか観終わってからずーんと来る、という感じです。
TBさせて頂きますね。
こんにちは
この映画は、あのジョークのセンスといい、
映像や作風といい、
いかにもヨーロッパ映画
といった雰囲気の作品でしたよね
とても静かで淡々と物語が進み、
私には冒頭の30分がとても長く感じられました
他の方の感想をいろいろ拝見しましたが、
途中で
でも、意思を自由に伝えられない人の目線で観る作品としては、
群を抜いてリアルな出来だったと思います
先日、知人から、
「『君のためなら千回でも』と、どっちが良かった
と聞かれましたが、
私も『君のためなら千回でも』に軍配を上げました
何しろまだブログ初心者で色々と分かっておりませんので
また行ってないようでしたらお教え下さい
もしよかったら、ブックマークさせて下さいませ。
う〜ん…残念ながらTBは届いていないようです
ブログ管理上の問題もあり、
基本的には、TBもコメントも承認制にしてありますが、
ブログの内容に沿わないモノ以外は
チェック後、全て公開していますので、
TBが届いた時は反映させて頂きます
ブックマークの申し出を頂けるとは、
大変光栄な事です
ありがとうございます
よろしければ、私のブログの方にも
そちらのブログをブックマークさせて下さいね
衝撃でした。
たとえ、愛人がいて、あのような設定であったとしても、日本なら映画化するときに、ぜんぜん違ったものになりそうな気がします。
彼の人となりが(想像するだけですが)現れていたように思えました。。。。
自転車で映画を見た帰り、風がいつもより心地よく、生きていることに、風景、いろいろなものに感謝したくなりました。
こんにちは
この映画は、悲しみや感動という部分よりも、
壮絶的な部分が全面的に出ている作品でしたね
映画に出てくる人間関係や、
この映画の表現の手法もフランスらしいと言えば
そうなのかもしれません
自分が健康で生活できる事や、
当たり前のように感じている家族の愛情を
日ごろから大切にしなければならない…と、
私も感じました
普通の感動ものとは違ってましたよ。
独特の映像、感性豊かな映画でした。
主人公の人生をとおして、自分だったらどうするかと深く考えさせられました。
私はこんな強い人間にはなれないなあ。
当事者ならではの視点がユニークでもあり斬新でしたね!
いかにもヨーロッパ的で、よかったです。
こんにちは
そうですよねー
どちらかといえば、
ドキュメンタリーっぽくて、
身体の自由を奪われる事の
疑似体験気分を味わうような
当事者の気持ちを考えさせられる作品でしたよね
私が同じような立場になったら、
きっと自暴自棄になったり、
気力を失うような気がします
それを思うと、
ジャンは本当に精神的に強い人だったのだと
改めて敬服する気持ちになりますよね