水曜日のシネマ日記

映画が大好き♪
水曜日に劇場で映画を観る機会が多い私の映画・DVD鑑賞記録日記です。

古き良き日本の姿。『小川の辺』

2011-07-23 10:00:00 | 映画【あ行】
藤沢周平原作の短編小説を実写版映画化した作品です。


映画の評価 ★★★★☆ 美しい日本の映画


●以下ネタバレがあります●


海の日の3連休を利用して名古屋の実家に帰省した時、
両親と劇場で観たこの映画。

両親と一緒に劇場で映画を観たのは
私が12歳の時に観た
「翔べイカロスの翼」以来だから・・・
30年以上ぶりの事です。

「飛べイカロスの翼」は
当時の私がどうしても観たくて
両親に連れて行ってもらったのですが
今回の映画は
75歳になる母親たっての希望で鑑賞。

なので私はあまり期待せずに
今回の映画を観たのですが
想像していたよりも悪くない映画でした。


物語としては
藩から上意討ちの命を受けた武士が
それを果たすまでを描いただけの
至ってシンプルなモノです。

でも、映像の美しさは去る事ながら
その節々に散りばめられた
小さなエピソードの数々
とても美しく描かれていました。


例えば・・・
旅の道中で少ない握り飯を食すシーン。

主人である朔之助は
旅の御付である新蔵から握り飯を差し出されても
そそくさと先にひとりだけ食したりはしません。

立場や身分に関わらず
相手の事を思いやり合いながら
共に分け合って同時に食します。

それ以外でも
幼少期の娘が着ていた古い着物
丁寧に保管する母親の姿。

長旅に出た夫の無事を信じて
静かに帰りを待ち続ける妻の姿。

夫が持って出る荷物に
お守りをそっと忍ばせておく心配り。

上意討ちを正面から受け入れる潔さ。

結ばれない宿命の恋を内に秘めたまま守り続けた心。

愛する人の幸せを遠くから願う気持ち。


そこにはとした
古き良き日本の姿がありました。


これまでに藤沢周平の小説を映画化した作品で
私が観ているのは
2002年に劇場で観た『たそがれ清兵衛』と
2006年12月に劇場で観た『武士の一分』の2作品だけですが
それらとは明らかに作風が違う今回の映画。

方言でのセリフもありませんし
言葉は全てほぼ標準語です。

映画を観る人によっては
言葉のリアリティに拘る人もいるでしょうし、
違和感のある時代劇なのかもしれません。

でも私には
セリフの方言に拘った『たそがれ清兵衛』や
『武士の一分』では感じられなかった
古き良き日本の姿
様々な角度から伝わる映画でした。


【2011年7月16日(土)TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞】
『映画・DVD』 ジャンルのランキング
コメント (2)   トラックバック (25)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ・・・パンチ力がない。『マ... | トップ | 純愛を振りかざす確信犯。『... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBありがとうございました (sakurai)
2011-07-23 12:16:25
清楚な風情と、凛とした空気を感じる良作でしたね。
テクテクさんに、そのように言ってもらえるとうれしくなります。
藤沢周平の一番書きたいものは何だったかと言うと、純粋にチャンバラみたいです。
そこに妙に人情話とか、どこかで笑わせないとならないみたいな気負いを入れると、無理が感じられるのですが、そう言ったものをすっぱり切って、さらっと描いたのがよかったように思いました。

と言っても、やはり藤沢ブームに火をつけてくれたのは山田洋次監督のおかげなんで、地元民としては足を向けて寝れないのですがね^^;
ちなみに原作では、方言は一言も出てこないです。
コメント返信 (テクテク)
2011-07-23 12:33:14
>sakuraiさま
こんにちは
この映画はとても静かな流れの作品でしたが
心に沁みるような美しさがありましたよね

映画「たそがれ清兵衛」「武士の一分」では
凄く方言に拘っている印象を受けたのですが
今回はそれが全く無く
逆にそこが良かったようにも思えました

でも原作では方言が一言も出てこないとは…
その事は全く知りませんでした

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

25 トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
小川の辺 (Akira's VOICE)
静謐で情感豊かなロードムービー。  
小川の辺 (あーうぃ だにぇっと)
6月24日(金)@東商ホール。 戴き物の試写状だったので募集媒体はわからないがいつもと趣のちがう試写会だった。 圧倒的に年配者が多く、試写会ずれしていない感じ。 入り口で、パンフレットはないのか?と係りの人に聞いているおじいさんがいてずっこけた。(笑)...
小川の辺 (LOVE Cinemas 調布)
藤沢周平原作の短編小説を映画化。藩命で妹の夫、即ち義弟を討つことになった主人公が武士としての己の立場と、肉親の情の間で葛藤を抱える姿を描く。主演は『山桜』の東山紀之。共演に『シュアリー・サムデイ』の勝地涼、『ノルウェイの森』の菊地凛子、『築城せよ!』の...
小川の辺 (迷宮映画館)
これは勝地君が主役だった!!
映画「小川の辺」@東商ホール (新・辛口映画館)
 試写会の主権はテレビ朝日、NISHIKAWAさんだ、客入りは8割くらい。映画上映前に本間智恵アナによる前説とスポンサー様からのPRが行われた。今回も映画のあらすじが本間アナから語られる。
小川の辺 (映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評)
正しいことをした友を斬らねばならない無念。兄妹で戦わねばならない不条理。藤沢文学らしく、登場人物たちは運命を受け入れる、ひたむきな人々だ。海坂(うなさか)藩士・戌井朔 ...
小川の辺 (とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver)
人物の設定から結末がわかるのだが、わかっていても感動するほど演出がうまい。東山紀之と片岡愛之助は姿勢がいいので存在感があるし、尾野真千子がしとやかで、菊池凛子は思い切ったところがあった。東山が勝地涼と追いかけていく途中で、それまでのいきさつを導入して最...
小川の辺 (花ごよみ)
東山紀之が、主人公朔之助を演じます。 共演は勝地涼、菊地凛子、片岡愛之助、 尾野真千子、松原智恵子、笹野高史、西岡徳馬、藤竜也 監督は篠原哲雄。 藤原周平作の短編が原作。 親友でもあり、 妹、田鶴(菊地凛子)の夫、 佐久間森衛(片岡愛之助)を討てよとの....
『小川の辺』('11初鑑賞89・劇場) (みはいる・BのB)
☆☆☆-- (10段階評価で 6) 7月2日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター5にて 14:05の回を鑑賞。
小川の辺 (とりあえず、コメントです)
藤沢周平著の短編小説を映画化した時代劇です。 『山桜』が好きだったので、この作品も楽しみにしていました。 シンプルな展開の中で、様々な情を交差させながらも優しい余韻の残るような作品でした。
篠原哲雄監督 「小川の辺」 (映画と読書とタバコは止めないぞ!と思ってましたが……禁煙しました。)
「必死剣鳥刺し」以来の藤沢周平作品鑑賞 公式サイト⇒http://www.ogawa-no-hotori.com/index.html 【あらすじ】 海坂藩士、戌井朔之助(東山紀之)は直心流の使い手としての腕を買われて、家老の助川権之丞(笹野高史)から、ある藩命を受ける。それは、親友である佐久...
小川の辺/東山紀之、菊地凛子、勝地涼 (カノンな日々)
藤沢周平作品の『山桜』を映画化した篠原哲雄監督が再び東山紀之さんを主演に迎えて藤沢周平さんの短編小説「闇の穴」を映画化した作品です。とはいっても『山桜』はイマイチだっ ...
小川の辺 (がらくた新館)
節電のための平日休みに、109シネマズで6月から始まったポイント2000pで\1
『小川の辺』を109シネマズ木場5で観てゴツゴツやなあふじき☆☆☆ (ふじき78の死屍累々映画日記)
五つ星評価で【☆☆☆いい映画だが只一つ妹萌えが全くなし】 とてもいい映画だと思う。 ただ一点、討たなければいけない友の妻=主人公の妹、 菊池凜子が果てしなくゴツゴツし ...
「小川の辺」 (2011 東映) (事務職員へのこの1冊)
わたしが山形県民でよかったと思うのは、藤沢周平を早くから意識できたことだ。同郷の
小川の辺 (くまさんの再出発日記)
監督 篠原哲雄 出演 東山紀之 (戌井朔之助) 菊地凛子 (田鶴) 勝地涼 (新蔵) 片岡愛之助 (佐久間愛之助) 尾野真千子 (幾久) 物語(gooより) 卓越した剣の腕を持つ海坂藩士...
『小川の辺』 (京の昼寝~♪)
□作品オフィシャルサイト 「小川の辺」□監督 篠原哲雄 □脚本 長谷川康夫、飯田健三郎□原作 藤沢周平□キャスト 東山紀之、菊地凛子、片岡愛之助、勝地 涼、尾野真千子、松原智恵子、笹野高史、西岡徳馬、藤 竜也■鑑賞日 7月10日(日)■劇場 TOHO...
小川の辺 (だらだら無気力ブログ)
『山桜』の篠原哲雄監督と東山紀之が再び手を組み、藤沢周平原作の短編 小説を映画化した感動作。 藩命で妹の夫を討つよう命じられた兄が、社会的立場と肉親の情の板挟みで 苦しむ様子をじっくりととらえる。心優しい主人公を東山紀之が務め、彼に 仕える若党を、『シュ...
小川の辺 山形県総動員っ!(爆) (労組書記長社労士のブログ)
【=38 -8-】 TOHOシネマズ1か月フリーパスポート12本目、映画観ている最中に地震が来た!( ̄ー ̄; ヒヤリ 震度2くらいかなと、長く揺れたけど大丈夫だろうと、そのまま鑑賞していたが、考えてみたらそれで良かったのだろうか・・・。  卓越した剣の腕を持つ海坂藩士...
藤沢周平・山形万歳。【映画】小川の辺 (B級生活 ゲームやら映画やらD-POPやら)
【映画】小川の辺 藤沢周平原作の短編小説を映画化。 【あらすじ】 ある日、朔之助(東山紀之)は藩から上意討ちの命を受けるが、その相手は何と妹・田鶴(菊地凛子)の夫である佐久間森衛(片岡愛之助)だった。朔之助は佐久間を狙う道中に、幼いころから自分や...
小川の辺 (パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ)
「たそがれ清兵衛」、「必死剣鳥刺し」など、封建社会の現実に翻弄されながらも懸命に生きようとする人々を描いて人気の時代劇作家、藤沢周平の小説を「山桜」の篠原哲雄監督が映 ...
「小川の辺」、藤沢作品に東山紀之が登場 (カサキケイの映画大好き!)
映画化された藤沢作品で一番気に入っているのは 真田広之、宮沢りえ主演の「たそがれ清兵衛」。 どうしてもその作品と比較してしまうので、 評価は辛くなってしまうが、 決して悪い出来ではない、評価の厳しい友人も 良かったと言っていたぐらいだ。 ただ、胸に迫る...
「小川の辺」 藤沢作品、粗製濫造気味じゃないですか? (はらやんの映画徒然草)
山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」以来、映画化されることが多くなった藤沢周平作品。
小川の辺 (銀幕大帝α)
11年/日本/104分/時代劇ドラマ/劇場公開 監督:篠原哲雄 過去監督作:『昭和歌謡大全集』 原作:藤沢周平『小川の辺』 出演: ◆東山紀之…戊井朔之助 ◆菊地凛子…田鶴 過去出演作:『ノルウェイの森』 ◆勝地涼…新蔵 過去出演作:『戦慄迷宮 THE SHOCK LAB...
小川の辺 (いやいやえん)
原作は、奉公人・新蔵と田鶴の恋心と、二人は想いを寄せていたのではないかと回想する朔之助の図という作品でした。他にもいい作品がたくさんあるのになんでわざわざこの作品が映像化されたんだろう?三すくみの関係が良かったのだろうか。藤沢周平ファンとしては作品...