水曜日のシネマ日記

映画が大好き♪
水曜日に劇場で映画を観る機会が多い私の映画・DVD鑑賞記録日記です。

身内の暴力と他人の優しさ。『ヒミズ』

2012-02-07 00:00:00 | 映画【は行】
第68回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で
主演の染谷将太と二階堂ふみが
マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した作品。
不幸な家庭環境に置かれた中学3年生の男子生徒と
彼を取り巻く人たちを描いた作品です。


映画の評価 ★★★★☆ パンチ力のある映画


●以下ネタバレがあります●


ベネチア国際映画祭での受賞と合わせて
暴力的な描写が話題となったこの映画。

確かに暴力的なシーンは多いです。

でも不思議な事に
バイオレンス映画が苦手な私が
数々の暴力的なシーンから
目を逸らそうとは思いませんでした。


むしろ食い入るように見入ってしまったくらい・・・


この映画では
中学3年生の少年、住田の生活の様子
比較的淡々と描かれています。


彼を取り巻く様々な人間たち。

借金取りから逃げ回る住田の父親。

男と家を出た住田の母親。

住田の父親に金を貸した男。

住田の敷地内でテント生活をするホームレス。


そこには身内の暴力と他人の優しさ
同居していました。

どうしようもない大人たちを見ながら
自分の将来を冷静に見据えていた住田。

夢や希望を持つわけではなく
何かに期待するわけでもなく
ただただ淡々と毎日を過ごしたかった彼でしたが
両親の身勝手さに振り回された挙句の果て、
取り返しのつかない状況に陥ります。

自暴自棄になった住田の行動は
精神的に壊れちゃった人そのもの。

自分は死んだも同然の住田は
偶然町中で出会った刃物を持つ猟奇的な男
捨て身の覚悟で立ち向かいますが
逆に見ず知らずの人たちから守られてしまいます。



・・・あれっ?



といった表情の住田。


ウザいと思いながらも
周囲のおせっかいに助けられる住田は
最後の最後に他人の優しさに答えようと
自分の過ちの清算をする決意をします。


家庭環境に恵まれないのは不幸な事ですが
日常生活にある些細な優しさに触れる事で
自分の心を保ち続ける事って
案外出来ちゃうのかもしれません。

上っ面の励ましよりも
体当たりの優しさが心に沁みる作品でした。


よくよく考えてみると
この映画に描かれていた事って現実離れしているようで
実はリアルな出来事を題材にしているようにも感じてしまいます。

実際、一昨年発覚した事件で
ホストと遊ぶのが楽しくなって育児放棄した女性の事が
大きな社会問題になりましたが
今回の作品に登場する住田の家庭環境も
それに近い状態だったし、
子供の年齢が幼児か中学生かの違いだけなのかも・・・。


【2012年1月28日(土)TOHOシネマズ船橋ららぽーとにて鑑賞】
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