憂国のZ旗

日本の優れた事を様々話したい。

理解不能の「憲法改正草案」撤回要求 憲法の精神に反する民進党・野田佳彦幹事長

2016-09-29 17:23:24 | 政治

2016.9.29 01:00更新
【阿比留瑠比の極言御免】
理解不能の「憲法改正草案」撤回要求 憲法の精神に反する民進党・野田佳彦幹事長

http://www.sankei.com/premium/news/160929/prm1609290003-n1.html


安倍晋三首相の所信表明演説に対する27日の代表質問の質疑応答を見ていて、実に奇異な光景だなあという感想を抱いた。自民党が野党時代の平成24年にまとめた憲法改正草案をめぐって、民進党の野田佳彦幹事長と首相との間で、次のようなやりとりが交わされていたからである。
 野田氏「国民の権利を軽んじ、国中心に組み立てを変える自民党草案の実現をめざして議論に臨むのか。本気で議論する気があるなら、まずは自民党総裁として草案を撤回してほしい」
 安倍首相「大切なことは、各党がそれぞれの考え方を示すことだ。自民党は草案という形でこれを示しており、それを撤回しないと議論ができないという主張は理解に苦しむ」
 民進党が、保守色が濃いといわれる自民党の草案を批判したり、問題点を指摘したりするのは別にいい。だが、他党の案に「撤回」を迫るのというのは何の権利があってのことか。
 自民党内で議論を経てつくられた草案を、一方的になかったことにしろというのはどういうことか。自民党議員の思想・信条、表現の自由を認めないと言わんばかりであり、憲法の精神に反するのではないか。安倍首相ならずとも、理解に苦しむところである。
 増して、自民党憲法改正草案に関しては、安倍首相自身がこれまでテレビ出演や記者会見などで「草案通りに改正するのは困難だ」「わが党の案がそのまま通るとは考えていない」と答えている。

そもそも安倍首相は、党総裁として草案を尊重する姿勢をとらざるを得ないものの、特に気に入っているわけでもなさそうだ。
 「財政の健全性は、法律の定めるところにより、確保されなければならない」
 草案にはこんな財政規律条項があるが、安倍首相は景気対策や財政出動を縛り、安易な消費税率引き上げに結びつきかねないこの条文に否定的だ。周囲には「意味がないし、それはさせない」と漏らしている。
 下村博文幹事長代行も27日の記者会見で、「(憲法審査会で)自民党草案ありきで議論してもらいたいとは考えていない」「これを国会に出すということではない」と明言した。誰も草案にこだわってはいない。
 にもかかわらず、事実上意味のない撤回を求めるのは、民進党が憲法論議を避けるための言い訳にしているとしか思えない。下手に憲法を論じると、保守系と左派・リベラル勢力が混在する党が割れかねないからだろう。
 自民党草案「撤回論」は、7月10日投開票の参院選でいわゆる改憲勢力が3分の2に達したころから急に目立ってきた。

まず翌11日付の毎日新聞が小松浩主筆の論文で「自主憲法か絶対護憲か、という55年体制下の対立を、再び繰り返してはならない。(中略)それには、自民党が復古調の改憲草案を撤回することである」と書き、社説でもこう主張した。
 「(憲法)審査会の再開にあたっては条件がある。自民党が野党時代の12年(平成24年)にまとめた憲法改正草案を、まず破棄することだ」
 すると、13日付の朝日新聞も「憲法の基本原理は受け継ぎ、統治機構のあり方など時代に合わなくなった部分には手を入れる。こうした議論は必要だが、それにはまず草案を撤回すべきである」と同調した。
 あるいは民進党は、この護憲派両紙の論法に飛びついたのだろうか。(論説委員兼政治部編集委員)
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする