空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Wikipediaの記載には注意が必要であるという例

2017-10-15 18:50:20 | Newsメモ
 学生に注意はするが、じゃあ実際問題あることをアナタ知ってるんですかーどーですかー、ソース無しにいうって、それでも学者のつもりですかーふーんへーえ勉強させてもらいましたーぁという反論を封じるためのちょっとしたメモ。

 興味を持ってWikipedia Japanese 日韓通貨スワップを見てみたのだが(15 Oct 2017閲覧)、気になる表現があったのだ:

2008年10月30日にFRBと韓国銀行の間で300億ドルを上限とした米韓通貨スワップ協定が締結された(期限半年)。韓国銀行の要請により2009年12月2日に米韓通貨スワップ協定は実際に発動された。韓国銀行はFRBからウォンと引き換えに163億5000万ドルのドル資金を5回に分けて調達し、市中銀行に供給した。報道によるとこの資金は主に銀行の短期対外債務の償還に使われたとされる[64]。2009年2月5日には半年間の延長で合意。現在は失効している

2008年10月30日」に「(期限半年)」で締結したものが「2009年12月2日に米韓通貨スワップ協定は実際に発動された」とはなにか。「2009年2月5日には半年間の延長で合意」であって、2009年12月2日には延長も切れているはずなのだ。

 簡単なことで、ソースを見ればいい

中央日報 韓米通貨スワップ、10月末まで期限延長 2009年02月04日07時57分

FRBは昨年の金融危機で世界的にドル不足現象が起きたことから、11月に韓国銀行、欧州中央銀行(ECB)、日本銀行、イングランド銀行など14カ国の中央銀行と通貨スワップ契約を結んだ。これを受け韓国銀行は昨年12月2日から5回にわたりFRBにウォンと引き換えに163億5000万ドルの資金を調達し市中銀行に供給した

 であって、2009年段階で「昨年12月2日から5回にわたり」というのだから、発動は2008年(の、12月5日)。
 明らかな、Wikipedia当該項目執筆者の誤解にもとづく誤記である。

 Wikipediaの品質管理が微妙、ということはしばしば言われるだろうことだが、目の当たりにしたのでメモ。
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