老いのつぶやき

日本の将来に向けて、今、自分なりに問いかけている事柄です。その解決策を祈って。

日本政府の財務内容

2016年12月31日 | 日記

国の財政赤字が続き、国債残高が拡大していくと、日本の財政状態への信頼度が下がり、国債の格下げ=国債価格の低下=金利の上昇となっていきます。

その結果、国債の大部分を保有している金融機関に含み損が生じ、金融システムが不安定となり、政府機関や民間企業での資金調達にも支障を来し、経済活動の低下をもたらします。

そこで、現在の日本政府の財政状態=財務内容がどれほど悪いかを、財務省が発表した最新(2015年3月末)のバランスシート(貸借対照表)で検証してみました。

日本の国(一般会計と特別会計)の総資産は680兆円あります。

その内訳は(単位:兆円)、
 現金・預金   28 現金、日銀での預金と外貨預金
 有価証券   139 為替介入での外貨証券129、
               日本郵政株式10
 貸付金    138 地方公共団体や政策金融機関などへの
               財政融資資金貸付金
 運用寄託金  104 国民年金や厚生年金のGPIF運用寄託
 有形固定資産 180 公共用財産と国有財産
               (河川、道路、空港、防衛施設、庁舎など)
 出資金     70 独立行政法人、国立大学、国際機関への出資
 その他     21 前払金、未収金、棚卸資産、無形固定資産

一方、日本の国の負債は1,172兆円あります。

その内訳は(単位:兆円)、
 政府短期証券   99 為替介入時の資金調達
                (外国為替資金証券)
 公債        885 赤字国債478、建設国債263、
                財政投融資債99、その他45
 借入金       29 地方財政の財源不足を補うための借入
 公的年金預り金 114 運用委託している年金の積立金
 その他       45 未払金、機関からの預託金、災害準備金

つまり、「債務合計額1,172」が「資産合計額680」を492兆円上回っていて、債務超過の状態に陥っているのです。
そして、この「債務超過額492」は負債の公債の中の「赤字国債478」とほぼ同額なのです。

では、その他の負債は資産とどのような関係になっているのでしょうか?

① 有価証券(外貨証券)に対応する負債は「政府短期証券」です。

② 貸付金(財政融資資金貸付金)に対応する負債は公債の中の「財政投融資債」です。

③ 運用寄託金(年金積立金)に対応する負債は「公的年金預り金」です。

④ 有形固定資産(公共用財産)に対応する負債は公債の中の「建設国債」や「復興債」です。

⑤ 現預金や出資金(独立行政法人等)に対応する負債は「借入金」や「その他債権」「準備金」です。

このように、その他の負債はそれが対応する資産でバランスがとれている状態です。

次に、日本政府が所有している子会社(独立行政法人、政策金融機関など)を連結した状態での国の財務内容を検証してみました。

そこでは、財政投融資先の出資金や貸付金が消えて、それらに対応する資産が加わり、年金の運用寄託金が消えて、その保有する有価証券が加わっています。

財務省が発表した2015年3月末の連結貸借対照表では次の通りとなっています。(単位:兆円)
    資産                    負債
 現預金       73         政府短期証券     96    
 有価証券     348        公債           716
 貸付金      184         独立行政法人債券  49
 有形固定資産  268        借入金          36
 その他資産    59         郵便貯金       175
  合計      932          責任準備金     103
                       公的年金預り金   117
                       その他負債       78
                         合計      1,371

日本政府の財務内容は連結ベースで、債務超過額(負債の1371が資産の932を上回る分)が439兆円となり、政府単独ベースの492兆円より53兆円少ない数字となっています。

日本の債券の信用度は、上記負債の中の「政府短期証券」「公債」「独立行政法人債」「借入金」の合計で897兆円になり、これは日本のGDP(実質国内総生産)520兆円に対し172%にもなります。世界で最悪の状態です。

しかし、日本政府が発効する債権の保有者は、
日本銀行    38%、
銀行等     22%、
生保・損保等  19%、
年金基金     8%、
海外       10%、
家計・その他   3%
となっていますので、現在、日本の債券市場では大きな混乱は起きていません。

処が、将来については安心できません。

アメリカや日本の中央銀行はいずれ現在の金融緩和策の出口戦略を取り、正常化していくでしょう。
そうすれば、債権市場で、金利は上昇し、債権価格は下落します。

特に、日銀の国庫債券保有額は413兆円で、38%にも達します。
これは、世界でも高いと云われているアメリカFRBの米国債保有率の20%に比べても異常な状態です。

日銀がその出口戦略で、本格的に国債の保有を減らせば、その時、日本の金融市場は大きく動揺するでしょう。 それがどれほどの大混乱になるのか、非常に心配です。

それでは、日本がそのような状態にならない為には、どうすれば良いのでしょうか?

それを次に考えてみたいと思います。

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