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変わりつつある英語の世界(続々)

2008年12月04日 | 英語生活ノおト
英語生活ノおト 第4巻> 英語ご異見板> 変わりつつある英語の世界(続々)


いったい英語はどれだけの人に使われているのでしょうか?英語を母語として話す人が約3億8000万人、第二言語として話す人が約6億人、外国語として話す人が10億人以上。この三者の合計で約20億。どこで調べてもおおよそ同じ数字ですので、間違いないところでしょう。世界の人口が67億ですから、ほぼ3人に1人は何らかの形で英語を話すことになります。母国語として一番使われている中国語(10億)を例外とすれば、やはり世界で一番話されている言語なのは間違いないですね。

ご注目いただきたいのは英語を母国語とする人は全英語人口のたった4分の1だということ。もうアメリカ人やイギリス人が、自分たちの英語が一番正しいと言い張れる状態じゃあないですよね。彼らは立派なマイナリティーですもの。そして様々な人種的、民族的、文化的背景の違う人々に話されることによって、英語そのものもどんどん変わっていっております。実際、テレビなどでもよく見かけますが、素晴らしいバラィエティーの英語が飛び交っています。例:カルロス・ゴーン氏の英語や(故)筑紫哲也さんの英語。こと発音に関してはそうとうな物(笑)。

英語の構造そのものですが、例えば女性形、男性形が付け加わるとか、ドイツ語のように動詞が一番最後に来るとか、変化するとはあまり思えません、ある意味では時代の変遷で一番単純化された構造の言語と言えるかもしれません。

発音は変わりそうですね。英語の母音はこまかくいえば20数種あります。日本語の5と比べれば大変な数。母国語の人はともかく、第二言語、外国語となると実際に区分しきれているかというと大いに疑問ですし、それぞれの母国語の音声体系と干渉しあい、また淘汰しあってもっと単純化される、もしくは許容範囲が広がる方向に流れていくのではないでしょうか。LとRの区分が難しい日本人、sとshの区分が難しい中国人‥‥

さらに英語の音声の基本パターンは子音+母音+子音ですが、世界の言語はそうとは限らない。日本語は子音+母音が基本ですので、おおむね母音で終わりますし、イタリア語やスペイン語も語尾が母音で終わることが多い。じっさいスペイン系の人は日本人に近い英語の発音をすることがあります。

当「英語生活ノおト」では英語の発音のカタカナ表記を提唱、開発してまいりました。その背景にはこのような英語を話す人口の増大と変化、そして(おそらく)発音の許容範囲の拡大があるとお考えください。また、日本人の仲間(外国語として話す人)が世界で10億もいるということ、マジョリティーであること、そして実に様々な英語がそこでは飛び交っているということは、学習の大きな励みになります。おおいばりでアイ ドント ノウ!(I DONTO NOU!)と言える時はもうすぐそこまで来ております。