チームかまいし通信

在宅医療連携拠点チームかまいしのブログ

釜石医師会学術講演会に参加しました

2017-05-15 | ブログ

皆さんこんにちは。雨が続いて湿気寒い釜石です
普段だったら厭わしく思いがちな連日の雨ですが、5月8日に発生した尾崎白浜・佐須地区の林野火災が落ち着くと思うと、恵みの雨に他なりません。

今回の火災で、災害はいついかなる時にでも発生するのだ、とあらためて思い知らされました。
「有事の際には、平時にしていることしかできない」とは講演会等でよく耳にする言葉ですが、日頃からの連携をますます大切にしていこうと気持ちを新たにしました。

さて、先週11日の木曜日は、ホテルサンルート釜石を会場に、「平成29年度 第2回釜石医師会学術講演会」が開催されました。

今回の講演会は、認知症に関すること、中でも認知症初期集中支援チームに焦点が当てられた内容となっていました。
(認知症初期集中支援チームに関する厚生労働省の資料はこちら ←クリックでPDFが開きます)

内容は、基調講演と特別講演からなり、はじめに基調講演「日々の保健活動が医療機関受診につながった認知症のケース」が行われました。

 

講師ははまと神経内科クリニックの濱登院長が、座長を大槌おおのクリニックの大野院長が務めました。

濱登先生の講演では、5つの認知症の事例を紹介し、認知症はさまざまな社会的問題をひきおこしてしまう病気であり、医療従事者だけではそれらの社会的問題を解決できないため、介護、行政、地域、家族らが連携して関わる「地域包括ケア」の枠組みで対応する必要があるし、認知症初期集中支援チームには、地域包括ケアの枠組みの中で「認知症よろず相談チーム」的な役割を担うことが期待されるのではないか、というお話がありました。
また、釜石地域の認知症の初期対応では、保健師が重要な役割を果たしているということが語られました。

続いて、医療法人湖山荘 あずま通りクリニックの小林直人院長を招聘した特別講演「認知症初期集中支援チームの実情と課題」が行われました。

あずま通りクリニックには、精神科、心療内科、内科のほかに「もの忘れ外来」が併設されており、小林院長は月に約1,000人の患者を診るなど多忙に過ごされています。

 
小林医師の講演 / 濱登先生が座長を務めます

こちらのクリニックは、厚生労働省のモデル事業に採択されたことから、平成25年度から認知症初期集中支援チームとして活動しており、今回の講演会では、その成果とそこからの考察についてお話しいただきました。

小林先生が行うチーム活動では、支援に入るきっかけとなる情報提供元は地域包括支援センターが一番多く、支援対象者の77%がかかりつけ医ありでしたが、全体の75%が認知症未診断だったとのこと。
これは、既に認知症以外の病気で病院にかかっていても、必ずしもそこで認知症が見つかるわけではない、ということで、まずは家族が気づき、家族からの相談を受けた地域包括支援センターが支援チームに繋ぎ、そこから支援チームが患者宅に介入する、という流れが見えました。
また、興味深かったのは、対象となる患者は「中等症レベル以上の認知症」の方が多く、支援チームの「初期」というのは、認知症の初期段階を指すというより、「対応の初期段階に関わる」という意味合いになっていることでした。

講演では、初期集中支援チームの介入が、対象者の早期受診の契機となること、全体の8割が受診していること、多くの方が在宅での生活を継続できていることなどが示され、今後の支援チームの活躍が期待される内容となりました。

釜石市でも認知症初期集中支援チームが設置されていますが、詳細については別途お伝えしたいと思います

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