人脈は一日にしてならず

水戸発・異業種交流会『一会倶楽部』主宰者。現在正会員数67名。月例会は連続継続250回超え、21年目。

本も豊かな常世の国

2014年08月25日 | 2014年 夢を発信!

最近は「捏造」問題で騒がしい新聞。私はホテルの広報担当をしていた若かりし頃、大水害の記事を書いた当時の一記者に、その記事の内容でクレームを付けて脅された(と感じた)経験がある。

小学校の頃、通った小学校の渡り廊下の天井には、『ペンは剣よりも強し』という額がかかっていたのを思い出す。

一方で、私たちの住む郷土を、こんなにも優しい筆致で見つめる記者がいて、心やすまる。

以下、無許可ですが、前文掲載させていただきます。
<読売新聞2014年8月3日日曜日(地域)茨城東13版>

---------------------------------------------------------------------
筑波言

本も豊かな常世の国

これまで縁がなかった水戸に、2か月前赴任した。生涯20回目の引っ越しである。任地では、周辺をジョギングしながら探索することと、ゆかりの本を読むのが習慣で、これは知らない地ほど、楽しい。

全国的に最も有名なのは、漫遊記でおなじみの水戸黄門様。水戸駅前を始め、点在する銅像巡りをしてから読んだ、沖方丁「光圀伝」には面食らった。隠居後の徳川光圀が重臣を手討ちにする史実から始まる。思えば、二代目の水戸藩主は、戦国の気風がなお残る時代を生きた人であった。

既読ながら、吉村昭「桜田門外ノ変」「天狗争乱」なども改めて手に取った。さすがは尊王攘夷の震源地、幕末・維新に活躍した傑人たちの足跡は多い。その中で天狗党の死者を葬った「水戸殉難志士の墓」にまず、詣でた。過去の赴任地には、天狗党と戦った藩の所在地もあった。近代日本を産み出すまでの痛みに思いをはせる。

あまたの書があるなか、究極の郷土本は約1300年前に編まれた常陸国風土記だろう。常陸はかつて六国に分かれていたなど、興味深い記述がある。県立盲学校の裏手、愛宕山古墳にあった説明板に、「仲国の支配者として君臨した首長の墓」とあったのを思い出した。

産物豊かな「常世の国」は、ひもとくべき書もまた豊か。あまたのもののふが闊歩した下総国も含め、この地で仕事ができることを、幸せに思う。

(漆間晃)
---------------------------------------------------------------------

コメント
この記事をはてなブックマークに追加