東京コンサルティンググループ・ブラジルブログ

毎週木曜日更新
ブラジルへの進出をコンサルティングしている駐在員が、ブラジルの旬な情報をお届けします。

Japan Houseの開設について

2017年05月25日 | ブラジルの投資環境・経済

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル投資環境について記載いたします。

 

サンパウロで、先日ジャパンハウスが正式オープンしました。ジャパンハウスとは、外務省の管轄で、世界のより多くの人々に対して、日本の魅力の諸相を「世界を豊かにする日本」として表現・発信することにより。日本への深い理解と共感の裾野を広げていくための海外拠点事業」として始動しました。現在は、ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロの3都市に開設されています。

 

Japan House HP

http://www.japanhouse.jp/

 

 先日オープニングイベントが行われ、坂本龍一氏、三宅純氏といった日本を代表する音楽家がステージを披露しました。ブラジルで聞く両名の楽曲は非常に新鮮で、特にリオ・オリンピックの閉会式でも演奏された三宅氏編曲の「君が代」は、非常に感慨深いものがありました。演奏前の本人のスピーチでは、本楽曲を編曲するというオファーに対する「驚き」にも触れていました。確かに、ある意味、タブーとされているようなイメージがあり、今後の日本の歴史において大きな意味を持つものかもしれません。

海外からはお堅い閉鎖的なイメージの強い日本ですが、今回のJapan Houseの開設によって、日本(および日本文化)を中心とした新しいトレンドが巻き起こるかもしれません。東京オリンピックに向けて、今後も目が離せません。

 

 

 

以上

 

 

 

Tokyo Consulting Firm Limitada

Av. Paulista, 2444 - 18° andar – 01310-300 – São Paulo – SP - BRASIL

Director Presidente

金内 陽

TEL +55-11-3218-7790 (KSI Brasil内線番号:213)

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採用基準の重要性

2017年05月18日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

 就業規則やHRポリシーには通常記載されない項目ですが、採用基準について定性的・定量的な基準を設け、採用の質を上げること、つまり、会社の必要とする人材と求職者が求める会社のマッチング度を上げることが、企業の安定した経営と採用コストの減少に役立ちます。

ブラジルでは、欧米の文化に近く、企業都合による解雇に際して膨大な手当を支給しても、従業員の解雇は頻繁に行われます。採用活動や人材紹介会社への紹介手数料に掛かる費用と、解雇時に支払われる手当を含めると、ミスマッチングの人材にかかる費用は相当額に上ります。これだけでも負担は大きいですが、例えば、会社の創業期、新規事業の立ち上げ期などにおけるキーマンなどは、その新規採用者が必然的に会社に対して重責を担うため、当該採用者がミスマッチングによる採用ミスであった場合、創業時の企業運営や新規事業に対するインパクトは計り知れません。従業員の解雇という点において、日本は非常に保守的であり、企業側から従業員を一方的に解雇するという決定はあまり一般的ではありません。しかし、ブラジルでは年次の法廷昇給があり、勤続年数ごとに給与が上昇する点や、日本人のような実直さと勤勉さが少なく、改善や教育の余地がない現地スタッフは、積極的に解雇する必要が出てくるのでしょう。

このような対応を事前に防ぐためにも、定性的、定量的な採用基準を明確にし、企業の経営理念、ミッション、ビジョンに共有し、企業のステージにあった、そして求める能力を持った人材を採用することをお勧めいたします。

 

 

 

 

 

 

以上

 

 

 

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PIS/COFINSの課税標準額の算出について③

2017年05月11日 | ブラジルの税務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル税務について記載いたします。

 

 前回に続き、ブラジルの貢献金:Contribuições(以降、税金として扱います)であるPIS、COFINSを計算する際の課税標準額の算出について書いていきます。

 今回の判決の内容が実際に適用される日付は、現時点(2017年4月18日時点)にて決議されておりません。現在までの税務判決を鑑みるに、可能性としては、判決の出た2017年3月より5年間遡って適用となるか、課税年度の切り替わりである2018年1月から適用となるかが考えられます。ブラジル財務省の見解では、残念ながら2018年1月からであるとしています。

 PIS/COFINSの課税標準額が変更は、ブラジルの税収入にも非常に大きな影響をもたらします。財務省の予想では、R$250.3billionともいわれています。ブラジルで事業を行う全ての企業において、今回の判決は短期的には「良い影響がある」といえますが、経済の悪化で税収入が落ち込むブラジル政府にとって、すんなり容認するのは大変困難な状況であるといえます。州によってはインフラ関係もストップするほど財政難である現状があり、今回のPIS/COFINSは連邦税ですが、長期的な視点で見た場合、今後すぐにブラジル経済が上向きに回復する以外では、政府は何かしらの対策をとる可能性が高いと思われます。

 今回ブラジルにおける理不尽な税制にメスが入ったことは非常に大きな意味がありますが、今後のブラジル政府の対応次第では、事態が悪化する可能性もあり得ます。いづれにしても、将来的な結果として、今回の判決が企業の成長を助長し、経済成長を達成できる判決であることを願っています。

 

 

以上

 

 

 

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PIS/COFINSの課税標準額の算出について②

2017年05月04日 | ブラジルの税務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル税務について記載いたします。

 

 前回に続き、ブラジルの貢献金:Contribuições(以降、税金として扱います)であるPIS、COFINSを計算する際の課税標準額の算出について書いていきます。

 PIS/COFINSは、2014年制定の法律第12,973号(Lei nº 12.973, de 14 de maio de 2014)によって規定された、原則は月次の総収益(Revenue:売上額)に対して課税される連邦税です。推定利益法(Lucro Presumido)で所得税を算出する企業は累積型でPISが0,65%、

COFINSが3%(金融機関は4%となる場合あり)で課税されます。実質利益法(Lucro Real)を採択している企業は、非累積型でPISが1,65%、COFINSが7,6%で課税されます。

 

ブラジルの間接税の課税標準額の考え方は特殊であり、基本的には他の間接税を含んだ金額を課税標準額とします。PIS/COFINSもその課税標準額は他の間接税と同様の取扱であると考えられてきました。そのため、PIS/COFINSそれ自体の他、ICMS(商品流通サービス税)の税額を含んだ総売上高を課税標準額とし、算出されてきました。(※この総売上金額には、IPI(工 業製品税)は含まれません)

 

つまり、1,000の物品を販売した場合の課税標準額は、

課税標準額=1,000÷{1-(”ICMS:18%”+”COFINS:7.6%”+”PIS:1.65%”)}≒1,374.57となり、PISは22.68、COFINSは104.47と算出されていました。

しかし、今回の判決によって、上記計算式にICMS18%を含まないとした場合、

課税標準額=1,000÷{1-(”COFINS:7.6%”+”PIS:1.65%”)}≒1,101.92となり、PISは18.18、COFINSは83.75となります。

判決前と判決後のPIS/COFINS合計額の差異は25.22(販売する対象物価格の約2.5%分)となり、企業にとっては非常に大きな減税となります。

 

 

 

以上

 

 

 

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PIS/COFINSの課税標準額の算出について①

2017年04月27日 | ブラジルの税務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル税務について記載いたします。

 

 2017年3月15日のブラジル最高裁判所(Supremo Tribunal Federal)において、ブラジルの貢献金:Contribuições(以降、税金として扱います)であるPIS、COFINSを計算する際の課税標準額の算出において、ICMSを含まない額とするという判決が下されました。PIS/COFINS、ICMSは、それぞれ売上に対して課税され、判決前はそれぞれを含む額を課税標準額とし、算出させてきました。当該判決によって、ある意味、税金に対して税金が掛かるような算出式が、大きく改善されることになります。商品の売買を行っている企業(つまり、事業がICMSの課税対象取引である企業)にとっては、非常に大きな判決といえるでしょう。今後のブログにて、今後の詳細を記載していきます。

 

※各用語

PIS:Programas de Integração Social e de Formação do Patrimônio do Servidor Público/社会統合基金

→社会負担金の1つであり、、法人の売上に対して課されます。低所得者に対する金銭的な援助及び労働者に対する失業保険の財源となっています。

COFINS:Contribuição para Financiamento da Seguridade Social/社会保険融資負担金

→社会負担金の1つであり、法人の売上に対して課されます。福祉や社会保障のための財源確保として利用されるものであり、ブラジルでは企業や個人などに広く負担を求めています。

ICMS:IMPOSTO SOBRE CIRCULAÇÃO DE MERCADORIAS E PRESTAÇÃO DE SERVIÇOS/商品流通サービス税

→商品の流通に対して、製造業者、卸売業者、小売業者などに広く課税を行う付加価値税の一種 です。通信や運輸などの一部のサービス取引についても課税の対象としています。

 

 

以上

 

 

 

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