そういえば、ビーチフットボールの大会が初めて関東の地で開かれるようになってから、今年で20年目となるらしい。
「中部大会」がこの和田海水浴場で開かれるのは今年が15回目。俗に言う今年は節目の年だ。
もちろん他のスポーツと比べれば、まだまだ歴史の浅いこのスポーツ。しかし、携わってきた者からすれば、これまでの年月の流れを感じずにはいられないだろう。
特に「OVER35」世代。若くしてこのスポーツに出会ったものの、今となってはいいオヤジ・・・、そんな人も少なくない。
(しかし先行き不透明な時代、私たちはどこに行こうとしているのだろう。)
(そして、これから何ができるのだろう。)
私自身への自問自答は続く。
そんな時、ラグビーマガジンに書かれていた一つの言葉に目が留まった。
『 Power Base 』 ―
― 5月2日(日)午後、晴れ
会場では昼食休憩のマッタリとした時間を迎え、皆が春のビーチを満喫していた。
ここで本部より、夏衛門のアナウンスが流れる。
『…エ~、スタッフのみなさんは、コート内の清掃にご協力をお願いします…。』
あれほどキレイにしたビーチであったが、午前のゲームでコート内は砂が掘り起こされ、中に埋もれていたゴミが目立ち始めていた。
仕方なく私は、昼休憩ですっかりと重くなった腰を上げなければいけなかった。
ゆっくりとゴミを拾い始めていると、スタッフだけにしてはやけに人だかりが多いことに気付く。
・・・そうではなかった。参加チームの選手たちまでもが率先して、リーニングに協力してくれていたのだった!
この選手たちのフェアな精神に、私は感動せずにはいられなかった。。。
そんなわけで、気持ちよく午後の部をスタート。
…ところで、今大会にて 「女性レフリー」 の存在に気がつかれた方も多いのではないか。
我々からの強引な当日オファーに応えてくれた 関西協会の M.M レフリー。
強引に第2コートのレフリー・ローテーションに入ってもらい、それでも難なく見事にこなす! M子、助けてくれてありがとね
さてそんな中、本部テントの中では、何やら T.T 会長 が照れくさそうに見知らぬ男女と談笑をしている。
聞けば、
フリーペーパー「UNO」 の取材スタッフの方らしい。
「UNO」 とは、福井県嶺南地域のさまざまな情報を取り扱っていて、よくコンビニなどに置いてあるフリーペーパーのこと。(注:ビーチフットボールチームで有名な
『UNO』 とは何ら関係ありません。)
どうやら次回のペーパーで、1ページ分の記事を書いていただけるらしい! これはビックリ!! 思わぬ取材に感謝感激!! 近々、コンビニでチェックしなきゃ!
さて、肝心の試合の方はと言うと…、
『B-1』トーナメントは、地元中部より3チーム、関西から3チームが激突!
その中で準決勝に進出した
「日本海」 。
ところが、人数不足のため早々に不戦敗の決定していた 「GT-10」 とのエキシビジョンマッチでは、なんと競り負けてしまう結果に。。。
不戦勝で勝ち上がった準決勝では
「DENKO MAC」 と戦うが終始流れに乗れず、これまた惜敗。。。
もう一つの準決勝のカード、
「team ZERO」 vs
「マジックマッシュ」
「team ZERO」の方が格上かと思われていたが、これまた試合の流れをうまくつかんだ「マジックマッシュ」が見事勝利を収めた。
結局、『B-1』決勝の舞台に地元チームが見られないというチョッピリ残念な結果にはなった。
だからといって、ゲームシーンの写真が少ないのはそのせいでは決してない。・・・スタッフが少なかったがゆえに、そこまで回らなかったのが本音である。。。 申し訳ない!
てなわけで、優勝は
『DENKO MAC』 でした~!
今シーズンもいい滑り出しを切りましたね~。おめでとう!!
― さて、大会は無事終了した。
会場の後始末が行われる中、新潟から来てくれた Sトウ レフリー と 「リベンジ上越大会」理事の Aベ さんが帰り支度を済ませ、私たちに歩み寄った。
「また夏、来ますよ~!」
それだけを言って、二人は爽やかに微笑んで和田ビーチを後にし、6時間余りはかかるであろう帰路へと向かった…。
― IBFA は、2010年のキャッチフレーズを
『 Power Base 』 として打ち出した。
元々の意味は、「勢力基盤」 とか 「地盤」 とかいう意味らしい。
私たちにとっての 『 Power Base 』、言わば“力の源”となっているものは何であろうか。。。
言うまでもなく、こうやって和田ビーチに集う選手の皆さんであり、ボランティアスタッフの皆さんであり、地域の方々の理解であり・・・、つまり、このように多くの方の理解と協力と支えがあって、私たちは一つ一つの大会を運営させていただいていることに過ぎない。
そして、そんなことは今さらここに記すことでもなく、当たり前のことかも知れない。しかし、そんな当たり前のことを積み上げていくことこそが、 『 Power Base 』 となるのではないか。
またすぐに、アツい夏がやってくる。
だから、一歩ずつ。そして、また一歩ずつ、私たちは前へ・・・。
きっと今年の大会が、皆さんにとっての心の中の 『 Power Base 』 となるように・・・。
(終わり)