雑居空間
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 有言実行三姉妹シュシュトリアンの24年越しの追っかけ視聴。1993年7月11日放送の第27話は「紫外線の正体」です。



 鳴り響く雷、激しい豪雨。そんな空を見上げながら、恵は「梅雨明けかしら」とつぶやきます。梅雨は雷に始まって雷に終わるそうですが、恥ずかしながら、この言葉はしりませんでした。雪国生まれなもので、雷と言うとどうしても冬のイメージがあるんですよね。さすが、雨大好きな恵さんですね。
 梅雨空のことはさておき、山吹家の話題は夏の家族旅行へ移ります。雪子が海に行きたいと言えば、花子は高原が良いと主張。お互いに「子供っぽい」とか、「おばさんみたいに『ヤッホー』なんて言うんでしょ?」とか、なぜか激しいののしり合いに。さらに月子の「二人の中を取って湖へ」という発言に、雪子と花子がスリッパで頭をはたいたりするもんだから、三姉妹の三つ巴の言い争いにまで発展してしまいました。
 しかしそのとき外では、不穏なBGMと共に暗雲が去り、不気味な猫の鳴き声が響きます。雲が消え、空に大きな満月が顔を覗かせるのですが、そこに猫のシルエットが浮かび上がります。
「小麦色の肌……。オーホッホッホッ」

 翌日、公園で、鳩のためにまかれていたのであろうポップコーンを、鳩を押しのけて漁るフライドチキン男の姿がありました。うーん、さもしい。作り物の羽とかくちばしとかを装着して鳥っぽく見せているんですけど、鳥のフリをすることに、何か意味はあるんですかね。さすがに人の姿で鳥のえさを食べることには抵抗があったのでしょうか?
 満腹になったフライドチキン男は、そのまま公園のベンチで横になります。しかし、そこに近づく怪しい人物。紫色の全身タイツの上に海パンを穿き、腰にはピンクの浮き輪を装備した変なおっさんです。白手袋に白ブーツ、白マント。頭には「UV」の文字が付いた麦藁帽子。さらに、両腕には巨大なUVランプを持っています。
 手にしたUVランプをフライドチキン男にかざし、じわじわと炙っていくと、あまりの熱さに、フライドチキン男も慌てて飛び起きます。
 謎の男は、「人間の肌を小麦色に焼く、紫外線だ」と名乗ります。妖怪・紫外線とか、紫外線男とかじゃなくて、単に紫外線です。
 紫外線は、人間の肌を焼くことに飽きたからと、フライドチキン男を焼き始めました。フライドチキン男の身体からは、白煙が上がり始めます。これ、人間の肌を焼くのとは、まるっきりレベルが違うことやってるよね。
 逃げ出すフライドチキン男ですが、紫外線に追いつかれて、転倒してしまいます。紫外線にのしかかられ、いよいよ絶体絶命の大ピンチ、と思いきや、ここで紫外線から意外な提案を受けます。
「お前、焼肉屋の店長をやってみる気ないか?」
 肉は紫外線が焼くそうなのですが……。遠赤外線で肉を焼くっていうのはよくありますけど、紫外線だとまともに肉を焼くことはできないような……。よしんば、紫外線の持つUVランプが超強力で肉を焼くほどのものだったとして、それだけの紫外線を浴びたりしたら、肉が何かしら変性しちゃったりしないですかね。
 何はともあれ、焼肉屋を開く為に、フライドチキン男と紫外線は不動産屋を訪れます。さっそく、道具や設備もそろっていて、すぐに開店できそうな物件を紹介してもらうと、紫外線もどうやら気に入ったようで、即決で決めてしまいました。

 いつものように、篠山、加納、荒木の三人組を追いかける花子。しかし三人には、逃げられてしまいます。もっとも、先生に宿題の面倒を見るよう頼まれていたらしいのですが、どうせ叱られるのはあいつらだし、と、あまり本気で追いかけるつもりもなかったようですね。
 と、追跡を諦めたその場所こそ、ちょうどフライドチキン男と紫外線の焼肉屋の前でした。玄関先を掃除しようとしていたフライドチキン男とばったり出くわし、花子は紫外線を紹介されます。
 紫外線の様子に不気味なものを感じたのか、花子はあいさつもそこそこに、逃げるように去ってしまいまいました。しかも、紫外線もそんな花子の様子を見て、何故か嬉しそう。フライドチキン男だけが、どうもピンときていないようですね。

 慌てて帰宅した花子は、雪子と月子に、紫外線が焼き肉屋を開こうとしていることを知らせます。
「紫外線が焼肉屋さんに?」
「え? じゃあ私たちこの夏、小麦色になれないの?」
 月子のとぼけた発言に、花子がスリッパを脱いで頭をはたこうとしますが、それは雪子が食い止めます。しかしことは山吹家だけの問題ではなく、日本中の、いや、世界中の子供たちが肌を焼けなくなってしまうということなのです。……って、そんな大層な話だったの? あのおっさん一人が、まさか太陽から放出されている全ての紫外線の集合体だったとは。それなら焼肉を焼くくらいのエネルギーは、当然持っているはずですね。
 そんなことになっては大変なので、紫外線には焼肉屋をやめて、人の肌を焼いてもらわなくてはなりません。三姉妹はシュシュトリアンに変身……、と、思ったのですが、何故か変身することができませんでした。何度も試してみるのですが、バルミラクルは反応してくれません。
「私たちの心が、乱れてるんだわ。心乱れる有言実行三姉妹は、シュシュトリアンになれないのよ」
 ペンダントを胸に当てて、三姉妹は自分たちの心を見てみます。雪子は、「花子って、どうして生意気なの?」。花子は、「雪子お姉ちゃんって、いっつも自分が中心じゃないと嫌なの」。月子は、「スリッパで頭叩くことないでしょ?」と、それぞれ心の声が聴こえます。
 その声を聞いて、雪子と花子の間にまたもや言い争いが勃発してしまいます。唯一、ごもっともな発言だった月子が間に入りますが、花子は「雪子おねえちゃんなんか、大っ嫌い!」と、かばんを叩きつけて出て行ってしまいました。月子が雪子を見やりますが、雪子も折れるつもりはなさそうです。仕方なく、月子は花子を追って出て行きました。
 一人残された雪子は、花子のかばんを床にたたきつけると、憤懣やるかたない様子で、ソファーにどっかと腰を下ろします。
 うーん、これは、よろしくないですなぁ。個人的には花子が一番言い過ぎていると思いますが、雪子もちょっと大人気ない感じ。月子は割ととばっちりだよね。



「遅い! 遅すぎる! シュシュトリアンが来てもいい筈なのに。一体、一体、何をしているんだ!」
 焼肉屋で荒ぶっている紫外線。どうやら紫外線がフライドチキン男と焼肉屋を始めたのは、全てシュシュトリアンをおびき寄せるためだったようですね。やっぱり、なにかしらの企みがあったのか。でもまさか、そんなときに限って、シュシュトリアンが仲違いしてしまっているとはね。
 そうとは知らないフライドチキン男に、開店に当たって、有名人の花輪が欲しくないかと持ちかけます。若い女の子で、三人くらいの。そんなわけで、フライドチキン男を無理やり引っ張って、紫外線は山吹家へとやってきたのです。
 1人の残っていた雪子に、シュシュトリアンの花輪が欲しいとストレートに頼むフライドチキン男。しかし雪子は、シュシュトリアンは紫外線を空に帰したいのだから、花輪を送ることはできないと答えます。
 ではなぜ、シュシュトリアンになって焼肉屋に来なかったのか。むしろ来て欲しかった紫外線にそう尋ねられると、雪子は素直に、三姉妹の心が乱れていたのでシュシュトリアンになれなかったと、素直に答えてしまいます。いいのか、そんなこと言って。
 すると紫外線、今度はどうすればシュシュトリアンになれるのかと尋ねます。雪子は返答に困ってしまいますが、ここでフライドチキン男が、「お姉さんが危機になれば妹たちは心一つにして助けに来てくれますよ」と、余計な一言。
 そうか、ならばと、ここで本性を現した紫外線は、UVランプを手に雪子に襲い掛かります。フライドチキン男は慌てて止めに入りますが、残念ながら敢え無く撃退され、失神てしまいました。せっかく今回は、(比較的)きれいなフライドチキン男なのに……。

 公園では、月子と花子が話し合っています。何とか雪子と仲直りして欲しい月子ですが、その事なかれ主義がまた、花子をいらだたせてしまいます。そんな花子に、遂に月子まで堪忍袋の緒を切らし、怒鳴ってしまいました。
 しかし、ここまでひたすら自分の意見だけを押し通そうとしてきた花子ですが、さびしそうにうつむく月子の姿を見て、流石に反省した模様です。「ごめんね、月子お姉ちゃん」とつぶやくと、しゃがみこんで泣き出してしまいました。
 これには月子も慌ててなだめますが、実はこれは花子の嘘泣き。逃げる花子を月子も追いかけますが、いつしか二人の顔には笑顔が戻っているのでありました。
「花子、雪子おねえちゃんのとこ、帰ろ」
「うん」
 これでなんとか、三角形の1辺は修復できました。後は雪子ですね。

 走って帰宅した月子と花子ですが、家の中から雪子の悲鳴が聞こえてきます。家の中では、紫外線が雪子を追い詰めています。
「お姉ちゃん!!」
 月子と花子が登場した隙を突いて、雪子はなんとか紫外線から脱出。三人でバルミラクルを付き合わせ、今度こそシュシュトリアンに変身です。……と言っても、月子と花子はわだかまりが解消しているけど、雪子の方は大丈夫なんですかね? ピンチに陥ったから、もう忘れちゃってる?

「乙女盛りに命をかけて」
「風に逆らう三姉妹」
「花と散ろうか、咲かせよか」
「「「有言実行三姉妹、シュシュトリアン!」」」

「ジャン・ジャック・ルソー曰く、『自然に帰れ』」
 紫外線は焼肉なんか焼かずに、人を小麦色の肌に焼きなさい、ということなんですけど、そもそも紫外線が擬人化していることは、自然なことなんだろうか? それが自然なら、人肌を焼くのに飽きると言うのも自然なことのように思えるのですが……。
 ルソーの思想とは別の話になりますけど、そもそも人間だって自然から生まれたわけで、人間社会が工業化する過程で問題になったりする環境墓になんかも、自然の一環と言えなくもないわけです。かつて地球の大気は今よりも二酸化炭素がはるかに多かったのですが、植物の発生により徐々に二酸化炭素が減って酸素の濃度が増えていった。これだって、植物による環境破壊と言えなくもありません。それなら、工業化による二酸化炭素の増加は、本来の地球環境を取り戻す活動とも言えないでしょうか。人間の活動と植物の活動とで、何の違いがあるのでしょうか。
 結局は、自然に帰ると言っても、人間にとって都合の良い自然、ある程度工業化はした上で、我慢できる程度の自然に帰るという意味であって、一切の文明を捨て去ってお猿さんのような生活をするという意味ではないんですよね。その意味で、今回のシュシュトリアンは、帰るべき自然の定義を曖昧にしたまま、ルソーの名前を利用した詭弁に近く、ロジックは脆弱です。ただそれを、自身の正義感に立脚した主張を通すためのツールとして利用して紫外線に行動の変更を強いるという、(意図的かどうかはともかく)人間としては自然な行動になっているのです。書いててよくわからなくなってきましたけど。

 おとなしく自然に帰りなさいと言う雪子の言葉を紫外線はきっぱりと拒否。まあそれもまた、自然な態度だよね。
 山吹家のリビングの中ではありますが、バトル開始です。両手のUVランプを振り回す紫外線。そこから発射される紫外線に、シュシュトリアンも苦戦します。「熱い!」なんて言ってますけど、熱いほどの紫外線を浴びたなら、それ以上にお肌への影響がすごそうな気がするのですが……。
 なんとか背後から取り付いて動きを止めようとしますが、紫外線は割とあっさり振りほどいてしまいます。結構強いな、紫外線。
 戦いの舞台は家を飛び出して、林の中へ。シュシュトリアンは広いスペースを利用し、紫外線の周囲をぐるぐると走り回ります。頃合を見て月子と花子が同時に飛び蹴りを放ちますが、これもUVランプでブロック。強い、強すぎる。
 しかし雪子が宙を飛び、紫外線に正拳突きを喰らわせ、吹き飛ばされた紫外線を捉えた月子と花子が、ストマックに膝蹴り。二股に分かれた木を利用して、UVランプで紫外線を叩くと、ようやくダウンを奪います。最後はシュシュファイナルでふっとばし、ようやく倒すことができました。
 お互いに声を掛け合うシュシュトリアン。三姉妹の絆は、無事に戻ったようですね。

 一方、地面に大の字に倒れていた紫外線が、むくっと上体を起こしました。雪子は紫外線に、焼肉を焼く夢を諦めて、自然に帰るよう促します。
 しかしそのとき、突然、黒雲が湧きだしてきて、空を真っ黒に染めてしまいました。
「私の夢は、小麦色の焼肉ではない!」
 それは紫外線とは明らかに異なる、女性の声です。
「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥。十二支にもれた、猫の怨霊」
 地面に座っていた紫外線の姿が、着物姿の女性へと変わっていきます。振り返ったその女性こそ、怪猫猫姫です。うーん、紫外線って完璧に変なおっさんだったんですけど、ずっと猫姫が変装していたんですかね。それとも、紫外線も猫姫に操られていたんでしょうか。
 猫姫の夢は、シュシュトリアンを思うがままに支配して、広大な宇宙を征服することだったのです。ずいぶんスケールの大きな話だな。そもそもシュシュトリアンに、宇宙を支配する力なんてあるんだろうか? ETおばさん辺りにも、結構苦戦しているんだけど。

 もちろん、そんな夢をかなえさせるわけにはいきません。シュシュトリアンは猫姫に戦いを挑みます。
 猫姫の武器は両手の長いツメ。猫の爪と言うより、長い付け爪に見えるので、それで引っかこうとすると、どうもツメが割れちゃいそうで、見ていてハラハラしてしまうのですが……。 
 しかし猫姫は流石に強く、三人がかりでも苦戦します。業を煮やしたシュシュトリアンは、シュシュファイナルで一気に勝負をつけようとしますが、きちんと手順を踏まない必殺技ムーブは、明確な負けフラグ。猫姫の両手がリアルな獣手に変化したかと思うと、シュシュファイナルで放たれた光球を跳ね返してしまいました。
 ショックを受けるシュシュトリアンに、猫姫は追い討ちをかけます。
「シュシュトリアン、これを見よ!」
 猫姫が空を指し示すと、そこに映像があらわれます。そこにはなんと、籠の中に捕えられてしまったお酉様の姿があるではありませんか! 籠には「封酉」というお札が貼られおり、お酉様は逃げられなくなっているようです。
「猫姫の言うことを聞かなければ、お酉様の命は無い。シュシュトリアン、しもべとなるのだ」
 猫姫の瞳から黄色い怪光線が発せられ、シュシュトリアンを包み込みます。
 その場に倒れ込む三人に、猫姫が告げます。
「立て、暗黒シュシュトリアン」
 ゆっくりと起き上がるシュシュトリアンの顔には、怪傑ゾロというか、怪人二十面相的な黒マスクが装着されています。あと、今回の映像だと周囲が暗くてわかりにくいけど、脚には黒いストッキングも。暗黒シュシュトリアンは、実写版セーラームーンのダークマーキュリー、仮面ライダーエグゼイドのポッピーピポパポと並ぶ、特撮三大悪堕ちヒロインなのです(今考えた)。
「有言実行三姉妹シュシュトリアンよ、今日からは、暗黒シュシュトリアンとして、この怪猫猫姫の下で働くのじゃ」
 この猫姫の言葉に、三人はゆっくりとうなずくのでありました。高笑いをする猫姫……といったところで、今回はここまで。シュシュトリアン初の、2話続きエピソードです。

 遂に現れた、シュシュトリアン最大の敵・怪猫猫姫。私利私欲のために場当たり的な悪さをする妖怪や怪人と違って、戦略的にシュシュトリアンを狙ってくるところが猫姫の怖いところですね。そういうタイプは、これまでは第19話に登場した、妖怪・理想の主婦くらいでしたかね。第19話も結構シリアスな雰囲気でした。



[次回予告]

 今までにない恐ろしい敵、怪猫猫姫。お酉様は囚われ、シュシュトリアンは猫姫の思うままに悪事を働く。この最大のピンチを救うのは、フライドチキン男、あなたしかいないわ。お酉様を救って、私たちを元の清く正しく美しいシュシュトリアンに戻して。
 次回、有言実行三姉妹シュシュトリアンは、「猫姫の野望」。お楽しみに。



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