たっちゃんのバイク沼

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【たっちゃんのバイク沼 第2沼GPZ900R①】 忍者も復活

2017-03-05 19:02:05 | 02 GPZ900R A1 1986

「刀」が10年ぶりに復活して、すごくうれしかったので納屋にあったもう一台のオートバイ「忍者」も蘇らせる決心をしました。

GPZ900R A1
エンジン型式 水冷4サイクル4気筒DOHC4バルブ 乾燥重量 220kg
排気量  908.2cc サイズ 2200/750/1215mm
ボアストローク 72.5×55.0mm 軸距 1,495mm
最高出力 115PS/9,500rpm シート高 780mm
最大トルク 8.7kg-m/8,500rpm キャスター 29度00分
圧縮比 11.0:1 Frブレーキ 油圧式ダブルディスク
変速機 常時噛合式6段リターン Rrブレーキ 油圧式シングルディスク
キャブレター CVK34 タイヤサイズ前 F:120/80V16
タンク容量 22L タイヤサイズ後 R:130/80V18

略「刀」と同じ10年振りの復活だけど車両の状況は「忍者」の方が更に悪くて、キャブのオーバーホール以外に最低でも前後のブレーキ修理にフュエルタンク内部の錆、クラッチのフリクションプレートの交換が必要です。車検を通すためには更にバッテリー交換とフロントタイヤの交換が必要でしょう。ブレーキは前後ともスカスカで多分マスターシリンダーのパッキンとキャリパー側のシールは交換しないとダメそうで、タンクは錆取りと防錆処理が必要でクラッチは当然新品部品が必要なので残念ながら、バイク屋さんにお願いしました。バイク屋さんから帰ってきた後も車検に向けてフロントタイヤ、バッテリー、チェーンを交換して、その他諸々修理調整したんですが、それはまた後で紹介します。無事ユーザー車検をパスしたので、いよいよたっちゃんのバイク「GPZ900R A1 忍者」を紹介します。

初度検査年月が昭和59年(1984年)6月ですから明らかに最初のGPZ900R A1ですね。GPZ900Rが国内販売されたのは1991年からなのでたっちゃんのGPZ900Rは逆輸入車だったわけですね。てことはサイドリフレクターとか付いてませんから115PSの欧州仕様ってことなんでしょうか?北米仕様じゃないのでペットネームの「Ninja」の文字はありません。でもスピードメーターはMax180Km/h表示ですし逆輸入車じゃなかったのかな?・・・もともと15年くらい前にオートバイ雑誌のユーザー売買のコーナーで見つけて神奈川まで軽トラで受け取りに行ったことを覚えています。その時は、今より全然酷い状態で解体屋にあった方がしっくりくる感じでしたけど、当時はたっちゃんも若かったし、全部自分で直して乗っていたんですが、クラッチが滑り出して、フロントタイヤも交換時期に来て乗らなくなって、長期お蔵入りしていた訳です。

買ったときには、気にならなかったんですが、こうして写真撮ると変なとこあります。詳しいかたなら気づかれたかも知れませんがGPZ900R A1なのに外装のカラーリングがA5の欧州仕様なんですよね。おまけにミラーはどう見てもA7以降のものです。15年前にたっちゃんと出会う前にどんな経験をしていたのやら。たっちゃんは転倒とかしてませんが、エンジンに転倒キズがありますし、出会ったときの惨状がまさに転倒車そのものでしたから。タイヤは今回つけたIRCのRS-310 F 120/80-19 60H T/Lです。20年以上、造りつづけられているそうな。リヤタイヤは古いままなので確かなことは言えませんが、普通に走る限り素直で軽快な感じがします。正直16インチタイヤは今や超少数派で種類がなくて選べないってのが本音です。A7からは無くなっているフロントフォークのAVDSも付いています。31年目になった今では効いているのかも怪しいですが(笑)

GSX750Sと比べて非常に押し歩きが軽くて楽です。まあ、GSX750Sが重過ぎるんですけどね。この2台は当時はどちらもスーパースポーツだったんですが、きつい前傾ポジションでステップも後で高い位置のGSX750Sに比べると超楽チンなGPZ900Rのポジション。前衛的外観を纏っているけどすごくオーソドックスな車体構成、エンジン構造のGSX750Sに対してエンジン構造から車体各部まで新規構造だらけで野心的なGPZ900Rと、非常に対照的なオートバイです。

どノーマルなハンドル周りです。カエルの顔みたいなメーターが印象的。なぜか左のハンドルスイッチだけ文字が見えなくなっちゃってます。薄くなってて良く見れば読み取れます(泣)フュエルタンクのエアプレーンタイプのキャップもこのモデルからのものじゃなかったでしょうか。ジェット機なんかも造っている川崎重工っぽいなと当時は思ったものでした。油圧クラッチも装備しています。大馬力に対応したクラッチを動かすには必要と考えられたのでしょう。ハンドル周りの黒い着色樹脂は長い年月で白くなってしまって黒くなるまで磨くのに手が疲れてしまいました。

バイク屋さんから戻ってきたGPZ900R A1はまだ、車検取りに行ける状態ではなかったので自分で整備しました。まずは坊主状態のフロントタイヤの交換です。通販でIRCのRS-310 F 120/80-19 60H T/Lを購入しました。

フロントホイールをジャッキで少し浮かせておきます。右のフロントフォークの下端のすり割りのボルトを緩めて次に左のすり割りボルトを緩めて左側の女ネジ部分を少し外側にずらしておきます。右側からフロントアクスルを抜きます。両側のブレーキキャリパーを外してホイールを外しました。

これだけの工具でタイヤ交換をしました。写真には写っていないバルブの虫回し、ビードクリーム(通販で購入)タイヤレバー2本、樹脂のリムプロテクター、ハンマー、木工用のクランプです。木工用のクランプはビードブレーカーの代わりに使います。古いタイヤに木工用クランプを嵌めてぐりぐり回してビードを落とします。1箇所落とせば後は手でぐいぐい押して全周落とせます。リムプロテクターでホイールに傷がつかないように気をつけながらタイヤレバーでぐいぐいっと気合で外します(笑)新しいタイヤのビード部分にビードクリームを塗って手で入るところまで押し込んでタイヤレバーで、またまた気合ではめます。タイヤの軽点マーク(黄色い○)がバルブ部分に来るようにまたローテーションマーク(矢印)の方向を間違わないようにきをつけてタイヤはめ終了です。

何回か床にタイヤをぶつけてタイヤを馴染ませてから近くのガソリンスタンドに行ってエアーを借りてタイヤのビード出しをします。たっちゃんはコンプレッサーを持ってないので借りるわけです。空気を高い圧力で入れているとパンパンと大きな音を出してビードが出ました。バルブの虫を入れて適正空気圧に調整してタイヤ交換終了です。サーキットを走るわけではないのでバランス取りはパス(笑)

アクスルシャフトを入れる前に左右のキャリパーをディスクにはめておいて右側のカラー、左側のスピードメーター用カプラー部をホイールにはめてフロントアクスルを差し込みます。フロントフォーク下端の割締め部分は両方緩めた状態でアクスルを締めて肥大側のすり割りを先に締め付け更にアクスルをしっかりと締めてから右のすり割りボルトを締め付けますここが、すり割り構造になっているのは、フロントフォークがシャフトの締め付けで作動に影響のある横方向の荷重を受けないようにする為で各メーカー多少に違いは、ありますが同様の構造です。てな具合でタイヤ交換がなんとか出来ました。

 

シフトペダルのガタが酷いし、ネットの情報でシフトペダル軸部は鉄の軸に対してアルミの孔が負けて広がってしまうと書いてあったような覚えがあるので、状況を確認するために分解してみます。ボルト5本とリヤアームピボット部のナットを外してステップの付いている大きなアルミのブラケットを外します。それにしてもシフトペダルのガタを確認するのにフレームの一部になっている大きなブラケットを外さないと出来ないなんて整備性は最低ですね。おまけにピボット部のナットを緩めるのに使う六角レンチは普通の人は持ってないでっかいサイズで(12mm)レンチを買いに行ってきました。まあ、この六角レンチはフロント車軸外し、リヤ軸のチェーン調整にも使いますからGPZ900Rの整備には無くてはならない必須工具です。ペダル軸部のサークリップを外して軸からペダルを外すと、ペダル側孔の内側は真鍮のカラーが入っていて多少ガタはありますが当分は大丈夫そうです。なぜペダルガタが大きいのかは分かりませんでしたがここが原因ではなさそうなので組み戻しました。

 

少し走ってみるとチェーンの辺りから周期的にコキンカキンと異音がします。壊れそうな気になる音です。キャブのオーバーホールを頼んだバイク屋さんに相談するとチェーンが部分的に伸びてるんじゃないかとの助言。ただ純正のチェーンを使って交換してもらうと18000円くらいもかかるらしいので自分で交換しようと思いましたがシールチェーンだとやっぱり高いので雨の日乗らないしチェーングリスで定期的にメンテするからと思い切ってノンシールの530チェーンにして見ます。ネットで送料込みで2500円くらいでした。チェーンジョイントもクリップ式ですから楽ですしね。ただまたまたこのバイクの整備性の悪さがめんどくさいことに。ドライブスプロケットのカバーは油圧クラッチのクラッチを押す部分を外さないと、外せないんですわ・・・

 

ドライブスプロケットのカバーを外すとドライブスプロケットが見えます。若干歯が反時計回りになびいてますがこれだけでコキンカキンと異音がするようには思えなかったので、たとえノンシールのチェーンでも直ると確信。新しいチェーンに針金を引っ掛けて前に通し、ドライブスプロケットを増してからまた針金を通してドリブンスプロケットに引っ掛けてジョイントを裏側から差し込みます。チェーンカッターを使って外側のプレートをしっかり差し込み回転方向に閉じた側が来るようにしてクリップを固定して出来上がり。シールチェーンはカシメタイプのジョイントですがノンシールチェーンはクリップタイプで作業が少し楽です。これでカキコキチェーンが引っかかる感じはなくなって大成功。ドライブスプロケットのカバーを外すとシフトシャフトも見えて動かすとガタガタでシフトペダルのガタガタは略ここが原因みたいです。すり割りのボルトをきつく締めなおすとガタがなくなりシフトペデルのガタもかなり改善しました。リヤブレーキのスイッチ位置を調整しようとすると、またまたまたそれを阻むでっかいアルミのブラケット。

 

大体整備が終わったのでランプ類のチェックをしてみるとリヤブレーキランプがハンドブレーキでは問題なく点灯しますが足の操作のリヤブレーキ側は思いっきり踏んでも点灯したりしなかったりでこれでは車検は通りませんね。リヤブレーキのスイッチがアルミのブラケットの奥にあるので外さないとできませんでした。結論としてはGPZ900Rは日常点検がやりにくいバイクだってことです(泣)

 

GPZ900Rの時代には対向ピストンキャリパーは一般的じゃなくてピンスライドがスーパースポーツにも使われてたんですよね。前後共にシングルポッドのピンスライドキャリパーです。前後キャリパーにKawasakiマークが入ってて泣かせます。

 

4バルブ4気筒合計16バルブなんすよね。背面ジェネレータといい、左端のカムチェーン配置といい、コンパクトさを追求した新時代のMC用4気筒EGですね。ただ、押しの強い幅がある、まるでエンジンに直接跨っているようなモデルの方が個人的には好みかもしれません。

ケロヨンと言われたカエルみたいなメーター周りです。

「刀」も「忍者」も初代のモデルは本当に見かけなくなってきました。速さや機能という点では、もはや旧車と呼ばれるマシンです。たっちゃんの所有している個体はどちらも略初代で略ノーマルなので引き続き大事にしていきたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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