ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いおやじの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

海よりもまだ深く

2017年06月28日 | ネタバレなし批評篇


“父の不在”というテーマに取り組んだ是枝作品は本作で4本目になるのであろうか。“母の不在なら小津安二郎”、そして“父親の不在なら是枝裕和”と、もうレッテルを貼ってもよさそうなくらい近年このテーマに真剣に取り組んでいるようだ。

是枝監督が何かのインタビューの中で、「突き詰めると、父親というのはいてもいなくても同じようないい加減な存在」と答えていたが、要するに映画にはあまり馴染まないテーマといえるだろう。

「亭主元気で留守がいい」というけれど、しっかり者のかみさんがいればある程度家庭生活が回っていくのは事実だし、生活費さえ入れてくれれば後は無用の存在というわけだ。

本作におけるバツイチやもめの主人公良多(阿部寛)の場合はというと、内心夢を諦めているのに未練タラタラの優柔不断男であり、その父親は質屋通いが慣例のいい加減なオヤジだったらしく、良多の息子も又はなっからプロ野球選手など「なれるわけないよ」と諦めている悟り世代である。

カエルの子はカエル、ダメ親父からはやはりダメな子供しか生まれないのだろうか。「何かを諦めなければ幸せにはなれない」という母淑子(樹木希林)の言葉は確かに真理だが、例え結果同じだったとしても、子供のうちから諦めて生きていくには人生あまりにも長すぎるのだ。

海よりもまだ深く
監督 是枝裕和(2016年)
〔オススメ度 



ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ダークシャドウ | トップ | ラン・オールナイト »
最近の画像もっと見る

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。